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「偏食的生き方のすすめ」中島義道
2007年09月12日(水)
偏食(食べ物の偏食)と、その他あらゆることにおいての偏食を日記形式でつづった一冊。
彼は、普通の現代日本人が食べる食べ物の8割は食べられないそうなのです。それは身体的とか宗教的な理由ではなくて、彼自身の観念的な問題、たとえば「ウナギの蒲焼は蛇を連想する」とか「サラミは手足の切断面のようだ」とかいう、確かにもっともな理由ではあるのです。
「おいしいから」と勧める人が多いけれど、そういう人には「あなたの可愛がっていた子猫の肉、おいしいから」と言っても食べないでしょう、と言っています。これまたもっともです。

読み進めていくと、ほんとに細かくこだわりがあって、それが食べ物だけでなく日常のあらゆることに対して発揮されるので、毎日が不快と闘いの連続といった感じです。
これは大変だ……。

騒音や明るい時の照明にも偏食を発揮し、日々駅員らと闘う中島氏。駅長に「存じてます、有名ですから」と言われたというのに、ちょっと笑ってしまった。そんなに巷では有名なのですね(笑)

いやあ、周りの人は大変でしょうね。ご本人はもっと大変でしょうが。
読者としての私はいつもとても楽しんで読んでいるのですが、彼が近くにいたらちょっと嫌かもなと思います(笑)
でも読んでいる分にはほんとにおもしろいです。自分の中にあるマイノリティな部分が認めてもらえる感じがするからでしょうか。
「光の海」小玉ユキ
2007年09月11日(火)
寺の坊主である秀胤は、住職の孫である光胤が人魚と一緒にサーフィンをしているのを見かける。寺の仕事を器用にこなす光胤。住職の血縁である光胤にコンプレックスをいだく秀胤。
波がなくてサーフィンができない日に、秀胤は人魚に会いに行くようになった。人魚が、そんな日も光胤を待っていたからだ。

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これが初の単行本だそうです。絵は、確かに「羽衣ミシン」(二冊目)の方が洗練されてる感じがしますね。
これは、人魚が当たり前にいる世界のお話なんですね。「羽衣ミシン」が白鳥の恩返しで、こっちは人魚ですよ。しかも、のっけから人魚とお坊さんとサーフィンと…なんだこの取り合わせは、と思ってしまいますが。
設定は不思議だけど、描かれているのは繊細な感情で、これもおもしろかったです。
連作短編集という形で、人魚にまつわるあれこれのお話という感じです。

その中でも、秘かに好きだった女の子に会いに行く女の子の話がよかったです。人魚の男の子がものすごく色っぽいんですよ。素敵です。女の子もかわいかった。
あと、川人魚の話も好きです。なぜかこの話の人魚だけ口を聞かないのですが、それがまたよかったかも。父親と二人暮らしの女の子が、出産間際の川人魚(川に住んでる人魚)を助けるんだけど、父親が人魚と会うようになってしまって…という話。逃げるときの人魚の笑顔がいいです。小さい女の子の柔らかそうな横顔とかも、手触りが浮かぶような綺麗な線です。

まだ2冊しかコミックス発売されてないんですよねー…。
この人の絵、すごくいいですね。雰囲気があって。
ああ、もっと読みたい!
★★★★


→小玉ユキ・オフィシャルサイト
http://www012.upp.so-net.ne.jp/kodamayuki/main/index2.html


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