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「始まりのエデン」榎田尤利
2007年02月16日(金)
シティの統治権を手放し、島へ退いたユージン・キーツ。しかし人類を半減させたGRウィルスを再び解き放とうとしていた。
『運命の少女』サラは、父の遺言に導かれ、生まれ故郷へ。そして『金の狼』フェンリルもまた、生まれた地である島、今はユージン・キーツのいる島へ、再びたどり着いていた。

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「神話の子供たち」→「金の髪のフェンリル」→「新たなる神話へ」と続いてきたこのシリーズも、とうとう最終巻。
すべてに決着がつきました。

……うーん、なんだか話に片をつけることに重点がおかれてしまっていて、読んでいてあまり楽しくなかったです。
前半、キャラクターが生き生きと描かれているのが好きで読み始めたシリーズなので、残念です。
もっと葛藤とかコンプレックスとかを掘り下げて欲しかった気がします。
★★★
「マルドゥック・ヴェロシティ 3」冲方丁
2007年02月11日(日)
「マルドゥック・ヴェロシティ」最終巻。
誘拐・拷問を行うカトル・カールに連れて行かれたクリストファーを救い出すため、09のメンバーは街を駆け回る。そして発覚する、メンバーの裏切り…。
09はメンバーを少しずつ欠いていく。そしてボイルドはひとつの選択をすることになる。虚無へと向かう選択を。

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「マルドゥック・スクランブル」で簡単に語られていた事件の真相。
なんともせつなかったです。3巻は胸が痛くなる展開ばかりで。特にウィスパーとオセロットのところがせつなかった。オセロットの淡々とした口調がよけいに。
ボイルドがどういう道を選んだかというのは「スクランブル」で明らかになっているわけで、どうしてこんな風にならなきゃいけなかったんだということはみんな思うわけですが。本書で、追い詰められていくボイルドの行動は説得力がありました。「スクランブル」では悪役であったボイルドを、こんな風に描けるというのはすごい。
だから、本書の結末は救いのあるラストだったと思います。同時に、「スクランブル」が活きてくるラストでもありました。

事件の裏が最後に語られるのみで片付けられていったのはちょっとあっけないかなという気もしましたが、とっておきの秘密は、あっちの方なんですよね、きっと。あれは驚いたし、ぞっとした。うまいなと思いました。


ストーリーに関連があるので、「スクランブル」もこれを機に読み返してみました。再読なので飛ばし読みですが。
あらためて、すごいなあと…。
読み返してみると、私は1巻が好きですね。バロットとウフコックの出会い。ラジオ。引き金のない銃。濫用。手の中で苦しみ逃れようとするウフコック。そんなウフコックにすがることしかできないバロット。それでもバロットを守ろうとするウフコック。
イースター博士も、「ヴェロシティ」を読むと、違った見方ができますね。

あーおもしろかったなぁ………。
何年後でもいいから、また「マルドゥック」の新作が読みたいものです。
★★★★★


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