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「ここはグリーン・ウッド 全11巻」那州雪絵(再読)
2006年07月25日(火)
以前にも書いたことがあるかと思いますが、私は普段、再読というものをほとんどしません。
それは、一度体験した読書というものは、内容は忘れてしまっていたとしても感動の大きさの程度が知れてしまっているからです。だったら、まだ見ぬ世界へ漕ぎ出したい。こんなに読みきれないほどの本があるんだから。驚くほどの出会いがあるかもしれない。読書に割ける時間もそれほど多くないし…。と、頭で考えてそうしているわけではないですが、説明するとそんな感じ。

そのくせ、気に入った本は手元に置いておきたがる私。
一応、すっごく気に入ったものは読み返す時もあるんですよ。

で、最近すごくあの世界に戻りたい…と思ったのが、グリーン・ウッドです。
当時(一部で)大人気だった漫画なのですが、一応紹介しておくと、男子校の寮のお話です。

主要人物は4人。

蓮川一也…通称スカちゃん。(←はスカわ) 両親はすでに亡く、兄が親代わり。そんな兄を尊敬していたが、兄が高校の保健医になったため反抗中。足が速い。すぐ鼻血を出す。からかわれやすい。

如月瞬…スカちゃんと同室。サラサラのロングヘア。どう見ても女の子。旅館の長男。

池田光流…ひとつ上の先輩。寮長。美少年。ガキ大将。寺の長男だが捨て子だったという過去を持つ。

手塚忍…光流先輩と同室。生徒会長。陰謀が得意。

という4人が繰り広げる笑いあり涙あり(?)の青春コメディ(?)。

読み始めた当時、私は高1。まさに同年代。友だちに借りたときのことを、今でもよく憶えてます。(4巻まで他の人に貸してるから、と5巻を渡された。大丈夫、わかるから、って)

この漫画の魅力は、キャラクターがほんとに生き生きしていたことだと思います。
絵も、すごくうまいわけでもないのに、表情が生き生きしているし、行動に説得力がある。等身大で欠点もあるけど、そこが愛すべきところ、そう思える。
それにキャラクターを使ったお遊びなんか、みんな大好きだったんじゃないかな。

それから、小ネタのおもしろさ。
ちょこちょこっと入る小ネタ、時事ネタ(当時のCMのパロディとか)が、今読んでも懐かしくて楽しめます。なんだったか思い出せないのも多々あるけど(笑)


一週間くらいかけて読んだんですが、やっぱりすごく楽しかった。
次でこうなるぞーと思いながら、それをたどっていく楽しさ。好きだった話にたどりついてほっとする楽しさ。(時代劇の印籠のような…)
んー、たまには再読もいいよね!
「七つの黒い夢」乙一・恩田陸他
2006年07月23日(日)
7人の作家の短編が収められたアンソロジーです。
初めて読む作家は誉田哲也・桜坂洋・岩井志麻子の3人の方。

「この子の絵は未完成」乙一
匂いが出る絵を描いてしまう男の子と、子どもがフツウじゃないことを心配するお母さんのお話。
お母さんの思考回路がほのぼのしてていいですなあ。
ブラックなオチなんだろうと思って読んでいたんですが、そうじゃなかった。やっぱり、乙一は私の中では、後味のいい終わり方をする話を書く作家です。ハッピーエンドとは言えなくても、光が見える終わり方だなという印象があります。

「赤い毬」恩田陸
私、恩田陸が大好きなんですが。彼女はまったく短編向きではないとつくづく思います。
長編での、あの物語の世界に引き込んでくれる力が、まったく発揮されない。

「百物語」北村薫
飲み会の後、女の子を自分の部屋に泊まらせることになってしまった大学生の男の子の話。眠りたくないという彼女と二人、百物語をすることに…。
すごくオーソドックスな怪談なんですが、見せ方がうまいんでしょうね、この本の中では一番好きかも。

「天使のレシート」誉田哲也
これも、筋はとてもオーソドックスな話。作家はそれをどう料理するかが腕の見せ所。
…私はこれは好きじゃなかったです。

「桟敷がたり」西澤保彦
飛行機に仕掛けたという爆破予告の脅迫電話の話。
え、それで終わり?と思ってしまった。もっとこう…なんか…。

「10月はSPAMで満ちている」桜坂洋
スパムメールを作る会社。コンビニのPOSの神様。そして魚肉ソーセージの話。
なんだか不思議な話だった。あまり好きとは思えない。

「哭く姉と嘲う弟」岩井志麻子
弟の語り口調が妖艶なお話。
これも、それで?と思ってしまうんだなあ。


「静かな恐怖を湛えた」とか書かれてますが、全然怖くないし。
やはりアンソロジーは苦手ですね。


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