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「方舟は冬の国へ」西澤保彦
2005年03月12日(土)
別荘には監視カメラとマイクが張り巡らされていて、そこで初対面の女性と子供と、家族を演じるという仕事を多額の報酬で引き受けた男。事情の説明はいっさいなく、彼がわかっているのは演じる人間の名前だけ。
さて、なんのために…?
というあらすじを読んで、詐欺とか泥棒とかそういう類の話を思い描いてたのですが、もっとファンタジーというかSFというか…ほんとに柱の茶者の言葉にあるように「おとなのお伽噺」といった物語でした。
でもおもしろかった。家族の生活がほんとに仲睦まじくて楽しそうで微笑ましくて。
「ひとを愛しく想うとはこういうことかと、生まれて初めて判ったような気がした。」のあたりとか、ぐっときました。「にせものの家族」が、どんどん近くなっていく過程が、とてもよかった。
想像とは違ったけれど、楽しく読みました。

あとがきであげられている「リリアンと悪党ども」(トニー・ケンリック)は、確か小学校くらいで読んだんですが、とてもおもしろかった記憶があります。偽装家族のお話です。興味のある方はあわせてどうぞ。
★★★☆
「青の炎」貴志祐介
2005年03月11日(金)
母と妹と3人で暮らす高校生の秀一。平和な家庭に入り込んできた闖入者は、母が十年前に再婚し、すぐに別れた男だった。その男の傍若無人なふるまいに業を煮やした秀一は、自らの手で男を抹殺することを決意する。しかも完全犯罪で。

映画化もされたようで、人気作なんだと思いますが…。
正直、苛々させられました。これがせつないと感じる人もいるでしょうが、私はダメだった。
たぶん作者の描きたいことと自分の求めてることがまったくかみあってないんだと思うので、たぶんもうこの人の作品は読みません。うまいかもしれないけど、私は好きじゃないです。…酷評ですけど、あくまで私の好みの話ですので。
★☆


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