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「ZOO」乙一/他漫画2冊
2004年05月15日(土)
「ZOO」乙一
昨年6月に発表された短編集。真っ赤な表紙が印象的。

「カザリとヨーコ」
双子の姉妹。姉のヨーコだけが母親から虐待を受けている。
「階段」と似ている。私はこういう話はけっこう好き。救いがあるんだかないんだかっていう、あの解放感がいい(笑)
表面的にはすごく陰惨な話なんだけど、文章が拙いというか設定もノリもおかしいので、不思議な雰囲気を持ってますよね。それが彼の場合はいい味になってるのかなと思います。

「血液を探せ!」
脳の損傷で痛みを感じなくなった男が、ある朝目覚めるとわき腹に包丁が…。山奥にいるため救急車は間に合わない。主治医が持参したはずの輸血用の血液を家族に探させることに…。
シュールでブラックなコメディ。こういうのも書くようになったんだね。
ラストはちゃんとミステリにしてしまうミスマッチ感が、乙一風(笑)

「陽だまりの詩」
病原菌で人のほとんどが死に絶えた世界で、作られて目覚めた「私」。彼女の役目は、彼女を作った男を、死んだら埋葬すること。彼はもうすぐ死ぬという。彼は彼女に「正しく埋葬するために『死』を学んでほしい」と告げる。
すごく…ストレートなんですよね、メッセージが。その不器用さが私は好きです。うかつにも泣いてしまった。若くして、こういうことを書こうと思えるものなんですね…。

「SO-far そ・ふぁー」
小さな少年と両親の三人家族。ある日、父は母が死んだと言い、母は父が死んだと言う。少年には二人とも見えるのに、両親にはお互いが見えないらしい。両親の架け橋を必死に務めるが、いつかどちらのいる世界かを選ばなければいけないと彼は思うようになる。そして…。
あーなんか…せつない。この話は好き。親の心子知らずというけど、子の心親知らず、だと思う。子供にとっての親の影響力を、親はもっと考えた方がいい。

「冷たい森の白い家」
馬小屋で育てられた男。彼は人の死体で家を建て始める。
雑誌掲載時に立ち読みして、立ち読みだからよくわからなかったのだろうか…と思ったけれど、ちゃんと読んでもさっぱりわかりませんでした(笑)
いつかわかるようになるんでしょうか…。
少女が弟の代わりになるところ、会話するところは好き。

「Closet」
…これは推理が主なのかしら。
これもおもしろさがわからない。

「神の言葉」
生物に向けた言葉が、本当のことになってしまう少年の話。
…ジョジョやろう、これ。語尾の伸ばすところをカタカナにしてるのを見たら、ジョジョとしか思えなくなりました。(彼はジョジョのノヴェライズを書いているらしい)
少年の性格が人ごとと思えなくてつらい(笑)
「自分が透明になったら」とかってよく考えたなあ…。私は神の言葉が使えなくてよかった(笑)

「ZOO」
『キネマ・キネマ』に収録されてるのを読んだので、今回は読んでません。

「SEVEN ROOMS」
七つの部屋に、それぞれ一人ずつ女性が監禁され、一日に一人ずつ殺されていく。
これも「殺人鬼の放課後」で読んだのですが、好きなのでもう一度読みました。
死を目前にした人間がどういう気持ちになりどういう行動を取るかということは、現実に生きている私たちにとっては、想像するしかできないことです。それをこういう風に描くことができるのはすごいんじゃないかと、ちょっと思ったりします。

「落ちる飛行機の中で」
ハイジャックされた飛行機の中の人間模様…。
ちょっと変わったテイストの短編でした。おもしろいようなよくわからんような(笑)

全体的にも満足です。おもしろかった。
★★★☆☆

今月の雑誌「YAHOO! JAPAN」の付録CD-ROMに、乙一作の「手を握る泥棒の物語」の予告編とメイキング特別編のムービーが収録されてました。
映画になると聞いたときには、あの話が映像化?と思いましたけど、なかなか素敵な映画に仕上がってそうです。おもしろそう。
原作にない部分も付け加えられてるんですね。押入れには、主役二人の他にもう二人、人がいるらしいです。




「死と彼女とぼく ゆかり 3」川口まどか
乙一好きな人は好きかもしれません。絵はそんなにうまくないですけど。

やっぱり、死者を悼んで泣く人に悲しむなって言うのは、残酷なことなんですよね…。
★★★☆☆


「星の速さで駆けてく」谷川文子
設定が泣かせ系になってきている…。
絵は相変わらずとてもかわいい。
あーロングのタイトスカートが欲しくなってきたなあ。柄物もかわいいよね。って、漫画の感想じゃないよ(笑)
★★★☆☆
「迷宮百年の睡魔」森博嗣
2004年05月11日(火)
「女王の百年密室」の続編。
今回もミチルとロイディのコンビがすごくいいですね。やっぱりこの人の作品は会話がいい。
特に中盤の脱走シーンがとてもおもしろかった。宮崎アニメばりじゃないですか?(笑) ウォーカロンは悪地を歩くのが苦手なんですね。
このシリーズの魅力は、世界観にあると思うので、その点ではとても満足です。続編はあるんでしょうかね? あるといいなあ。

どうでもいいんだけど、「パートナ」ってどういう意味合いなんでしょうね…。
★★★☆☆


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