その言葉に、ティオは唇を尖らせる。「『あんたには借りもあるし』って、さっき言っただろ」 認めたくはないのだけれど仕方がない、と言わんばかりのその様子が珍しく年相応に見え、グレンは思わず吹き出した。「お前が笑える立場かよ!」「いてっ!」 向う脛を蹴られて顔をしかめると、カサネが「まだまだ修行が足りないな」と今後の特訓を匂わせる。かなり情けない気分で溜息をつく青年を励ますように、二羽のルリハヤブサがピィと鳴いた。