「硝子の月」
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2005年10月31日(月) <揺らぎ> 瀬生曲

 老王はそれはそれは嬉しそうにグラスに酒を満たす。
 あの仲間達がいったいどういう反応を示すだろうかと、グレンは深々と溜息をついた。しかし最初の反応がどうあれ、拒絶はするまいと確信のように思う。
(まあ、いいか)
 もう一度溜息をついてグラスを持ち上げる。
「仮の仲間入りに、乾杯」
 中の液体の揺らぎが手に伝わってきた。


紗月 護 |MAILHomePage

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