だだ争論

だだの日記

2008年02月27日(水) 外堀を埋める

一種の決意表明。
退路を断つ、ほど深刻なものでもないけど、
口先だけになるのもイヤだから。
行動が伴うように。

もう逃げられない。逃げたくない。
登ってきた梯子を外しておこうか。



2008年02月21日(木) ナマコの眼に血マナコ

仕事で東南アジア某国に出張する話が降ってわいた。
その話を聞いてまず思ったのが、
「本、なに持ってこ?」


パッと読み終えてしまうものだと読後は荷物になるし、
小説で物語世界にのめり込んでしまうと
せっかくの異国気分が台無し。
でも、期間が長く、飛行機やホテルで
絶対に手持ち無沙汰になるからなにかしら持っていきたい。
そこでふと思い出したのが、
鶴見良行さんの「ナマコの眼(まなこ)」だった。
以前興味があって手にとったものの、
あまりの大著に恐れおののいて購入にまで踏み切れなかった一冊。

某国にも関わる本だしちょうどいいかな、
今読めと神様がおっしゃってるのかな、
機は熟した、善は急げとばかりに会社帰りに本屋を目指した。

しかし! おなじみ、ちくま学芸文庫のコーナーには
何度探しても見当たらない。
よくよく調べてみると、
この本、品切重版未定状態だった。ガーン。
今まで書店で見掛けた時、いつでも買えるや、
読みたくなるその日まで待とうと思ってたのだが、
完全に裏目に出てしまったよ。


そして、出張の話も
今日になって立ち消えになってしまった。残念。
「ナマコの眼」はまたおいおい
古本屋で出会った時に購入しよう。



2008年02月16日(土) 世界と誠実に向き合う

先日の話題について。

実はあの後、ある研究所にメールを送っていて、
その結果として、著者とお会いする機会を得た。

今日がその日だったのだが、いろいろいいお話を聞かせてもらった。
僕は、僕に与えられた時間は短いと感じていてかなり焦ってもいるのだが、
そう簡単にはいかないなというのが正直な感想。
だって、まだ何も決まっていないのだし、僕は何も持っていないのだから。
自分の気持ちとは裏腹に、そのことだけは明確になった。

でも、自分が考えてるほど、大げさなものではないのかもしれない。
サラッとできそうな気もする。というより、サラッと行うものなのかもしれない。

ただ、もっと時間がほしい。考える時間が。
僕が生きてきたこれまでのことと、これからのことを。
自分が生きているこの世界に対して、僕は今まで関わりを持ってこなかったと思う。
そんなつもりでは決してなかったけど、
(今日の話を聞いた限り、)事実としてはその通りだと思う。
ただ学生として勉強してきた。ただ会社員として働いてきた。
何もしてこなかった今までの自分が情けないと思った。

もっと世界と誠実に向き合わなくては。
僕は一人の人間としてここに立っているのではなく
連綿と運行されてきた世界の一部だという認識を強めなくては。



今日は一つの種をもらってきた。
春になったら撒こうと思う。



2008年02月12日(火) 輪郭を描こう

先日、ある本を読んだ。
カミナリが落ちたような衝撃を受けた。

ここ数日読んでた松本清張のようなエンタテイメント的なおもしろさじゃなく、
この場でも書いた「楽園への道」のような文学的なおもしろさでもない。
自分の中の霧が晴れたようなおもしろさだった。

そもそもの始まりは、いつなんであったかよく思い出せない。
もしかしたら、大学生の頃の某友人の話が最初だったかもしれない。
あるいは、1年前の旅か、そのさらに1年前の読書からだったかもしれない。

まだまだ明確になってないのは自身でも認めるけど、
これまでの自分が興味を持っていた趣味ないし学問的分野の諸々が、
今、1つのところに向かって流れているような気がしてならない。



2008年02月11日(月) 楽園への道

昨年の秋頃から、読書って実にいい趣味だなとしみじみ思うようになった。
読むという行為においては、他人と差がないのだ。
お金持ちも貧乏人も、都会に住む人も田舎暮らしの人も、
本を読む条件は同じ。
文庫本なら、誰が読もうとしても、500円かそこらの値段で楽しめる。
それ以上でもそれ以下でもない。

他の趣味、例えば音楽では、同じCDでも高級なアンプやスピーカーを使えば
それだけ楽しむ環境に差が生まれるだろうし、
旅行においても、お金を出したら出した分だけ、
移動手段や宿泊先の選択肢が広げられる。
僕みたいな人間は、1泊10万円もする
リッツ・カールトンのスイートにはとても泊まれない。

しかし、識字率がほぼ100%に近い我が国では、本の前ではみな平等。
お金を持ってたとしても、定価以上の金額を払うことはないし、
わざわざ買わなくても、図書館を利用したり、友達に借りたりで楽しめる。
僕自身もここ2、3年は、ブックオフの愛用者の一人。


そんな読書だけれど、昨年はあまり読むことができなかった。
年間わずか20冊。そのうち、初読のものは13冊のみ。
年々、読書量が減退していて、猛省することしきり。
だから、この一年は特に読書に力を入れていく所存だ。
(ちなみに早くも5冊読了。いいペースだ)


さて、先日読んだのはペルー人作家、マリオ・バルガス=リョサの「楽園への道」。
画家のゴーギャンと、その祖母・フローラの人生を描いた作品だ。

結論としては、ここ一年ほど読んだ中で、一番よかった。
奇数章はフローラ、偶数章はゴーギャンと、章ごとに主役が変わる構成。
いずれの主人公も、現在の出来事に過去の事柄がシンクロし、
しばしば意識が過去のものと交錯する。
つまり、1冊の中で、時間と空間の異なる4つの場面が巧みに展開されていく。
自然な文章の流れで、過去から現在、あるいは現在から過去へと場面が入れ替わり、
時には段落の途中でいきなり変わっていることもあった。

僕は、日野啓三氏の「台風の眼」を思い出した。
あれも、同じような構成。
人間の意識の深層・変容を、
乾いた文章でもなければ、ジメッとした文章でもない、
硬質な文章で描き切った佳作。

こうした要素が、自分にとってはもろツボだったりする。

「楽園への道」は数ページ読むだけでも時間がかかる、読み応えのある本だった。
でも、その読む時間が長い分だけ、
「いい本と出会えた」という嬉しい気持ちを、持続させることができた。


次いで、池澤さんの「光の指で触れよ」を読む。
新聞連載時に比べて削除された箇所が多く、全体的にすっきりとした印象。
いろんなエピソードが単行本では読めないのが残念だが、
そこらへんのよしあしについてはこの場で論じても意味がないので、
言及しないでおこう。

僕個人としては絶賛というほどではない。
だけど、他人の感想を見てて、大きな影響を受けたと言う人もいたので
感じることは人それぞれなんやなと思った。
いや、おもしろい箇所はおもしろいんだけどね。
テーマも共感するし。
むしろ、この作品のテーマを、自分自身の中で
広げていかなければならないのだとも思っている。
連載は終わっても単行本が発売されても、
宿題はたくさん与えられたまま。
資本主義・商業化された社会の流れに、乗るばかりではない生き方。
(例えば、月25万円という)収入に合わせた生活を築く生き方ではなくて、
自分の生活のために必要なもの(稼ぎ)を得る生き方。
うーん。理想に過ぎる?

とりあえずは、変容のゲームこと
トランスフォーメーション・ゲームに参加してみたい!
自分の過去を参照しながら、自分とは何かを探るゲーム。
過去を見つめることで、未来への指針が得られるというのは、そうなんだと思う。

人は、過去の自分とは切り離せない。
「楽園への道」と「光の指で触れよ」はまったく主題が異なる本だったけど、
僕には、主題とは外れた部分でつながりを感じていて、
今回この2冊を同時期に読むことができてよかったと思う。



2008年02月10日(日) ブログ始めました

ブログを始めてみた。
といっても、今まで書いてきたものの焼き直し。
趣味的な話題を整理する。




2008年02月02日(土) 利きビール大会2

約5年振りに利きビール大会を行う。
前回やった時すごくおもしろくてまたいつかと思っていたのだが、
その時の友人が関東に行かれてしまい、実施の機会を失っていた。

今日は先輩にご飯を招待されていて、思い切って実施に踏み切る。
グラスは僕が100均で買ったもので、ビールはその先輩宅にあったものを使う。
本当は銘柄のセレクトにもこだわりたかったのだが。

チャレンジしたのはエビスザホップ、一番搾り、黒ラベル、プライムタイムの4種。
一番搾り以外ほとんど飲んだことがない。

そのためか、一口ずつ飲んでも個性の違いが分からない。
黒ラベルだけが圧倒的にまずかった(一口目の飲み口がきつい)のだけど、
それ以外の順番が付けられなかった。散々。

次回は、発泡酒とか、第三のビールとか定番人気のスーパードライとか入れようね。
グラスを買ってしまったことだし、また近いうちにやろう。


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