月と散歩   )   
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2003年03月30日(日) 3mmの虫、1/100の魂


この部屋は、建付けが悪い。
ものすごく悪い。

ドアがしっかり閉まらない。
アルミサッシが歪んで、窓が傾いでいる。
…隙間が空いてる。

虫が入って来る。

………

気が抜けたのか、風邪を引いた。
そこへ来てゆうべの打上げの打上げ(ややこし)の酒が祟って
休日なのをいいことに今日は昼まで寝てた。

…痒くて目が覚める。
少なくても、5,6箇所は喰われたようだ。

くっそー…!

夜までに5匹、撃墜。
でもどの蚊も血を吸ってはいなかった。


…やらなきゃやられてたんだ。
仕方ないよ。

悲しいけど、戦争なんだよ!(なのか?)


2003年03月29日(土) Good afternoon, Be neglect。。。


一夜、明けて。

打ち上げを快く思わない人たちのイタズラは、結局なにもなかったようだ。

大勢いた警備の人も、昼にはみんな消えてしまった。
警官がいなくなった、というだけで 気持ちがなんだか晴々とするのは
日頃の行いの所為でしょうか(苦笑)。

………

今日は10時から出勤。
打上後の後処置。

設備系で打上時、ちょっとトラブルがあったけど僕等でどうにか出来る問題でもなく。

…あんまし、やることがない…。

工具整理、かー。
頑張っちゃうと昼で終わっちゃうなー。

…。

…そんなわけなんで。

天気もいいし…ね(笑)。


2003年03月28日(金) 晴れ。ときどき、ミサイル。


08:30。

僕と同じく旅館待機のクルーが迎えに来る。
『待機』ってのはつまり、非常時に連絡がつけばいいわけで。
外で打上げを見れるのが僕等の特権。

一番よく見える場所まで車で20分。


10:30。

打上げ、1時間前。
けっこう見物人が集まってくる。
他の待機メンバーも何人かいる。
機動隊までやってきた。

今頃、地下管制室ではみんな緊張の中、最終準備に追われている。
そんな時に『外』にいるのは、やっぱりヘンな感じだ。
これも仕事か…。


11:27。

定刻通り、轟音が響いた。

この国が、『千里眼』を手に入れた瞬間だった。


2003年03月27日(木) GET SET…!


昨日はトラブルがあって、宿に帰ってきたのは22時過ぎ。
ちなみに出勤したのは5時半。
昼には帰れる予定だったのに…。

………

んで今日は夕方の出勤で、機体を射点へ移動。

激しく降った雨も上がり、風も穏やかに。
帰る頃には、星もみえてた。

恐れながらも ちょっと期待してた(不謹慎)妨害もなく、機体移動は無事終了。

このまま順調にいけば、明日の午前中に打ち上げになる。
…詳しい時間は言っちゃダメなのです(言うと最悪、逮捕されるらしい)。

…新聞やテレビでは言ってるのに…。




…はっ!

もしやダミーか!?


2003年03月24日(月) 鳴呼、ジャイアニズム(ちと違うか)


機体の納入を済ませて、カウントダウン作業に入った。

それに伴い、出勤時間も変則的になる。

陽も昇らないうちに出勤して、昼頃帰ってきて また夜中に出ていったり。

曜日も日にちもわからなくなる…。

………

28日に打ち上げ、は予定通り。

でも、時間は はっきりとは伝えられていない。
やっぱり妨害を意識して、らしい。

妨害といえば、打上に合わせて北朝鮮がミサイルの発射実験を行うようだ。

明らかに狙っての事。

まさか、この島を狙ってくるってことはないだろうけど(政治的にも、精度的にも)。


でも…ねえ?(苦笑)。


2003年03月23日(日) 追い詰められたネコがネズミを噛む話。


19日から、また種子島にいる。

機体は最終機能試験も終わり、無事 客先への納入も済んだ。

28日に打上げ予定。

………

打上げに際して、セキュリティに関する教育があった。
以下、要約。

「…というように陸上は機動隊が、海上は海保が守ってくれてます」

…空は?

「…機体に不審者が近づいた場合は…」

空は!?

「…近づいた場合はまず声をかけて
それで抵抗された時は
機動隊が到着するまで、石を投げてでも機体に近付けさせないように」

…マジすか!?(汗)

………

工作員vs作業員。

字面は似てるけどさー。


2003年03月22日(土) 『春風』


過去が、小さく手を振った。


だから僕も「バイバイ」と振り返した。



未来は笑顔で手招きする。

僕は『そこ』へ行かなければならないんだろう。



「先が見えてて、つまらない」
なんて
『そこ』へ行ってもいないのに。



過去が小さく手を振る。

…「バイバイ」…?


そう思うのは、僕の弱さだ。



だから
僕は、「バイバイ」と手を振り返した。






          『春風』 by くるり


2003年03月10日(月) 『いつか』


3月8日。

仲間の一人が、結婚した。

―――

式前日、3月7日。

正月以来、二ヶ月ぶりに降りた故郷は
相変わらず白銀の世界だった。

空港まで迎えに来ていた友人にそのまま拉致される形で(苦笑)
古き良き、そしてちょっと苦い思い出を巡るドライブ。

『変わったもの』 と 『変わらないもの』 をひと通り確認した後、ようやく我が家へ。

…向かうかと思いきや、明日の主役と合流。
食事をしたあと、友人宅で式の余興の打ち合わせ。
弾き語りで歌うことになっていたんだけど(ギター2本に、コーラス2人)、まだ一度もみんなそろった形で練習をしていない。
この日が最初で、最後。

…案の定、合わない。

不安と焦り。

そして、ゲリラ的に新郎の口から明かされる新事実の数々。

「俺ら(新郎含む)が弾き語りで演るってこと、誰も知らないから」

「舞台は両家の親戚席に 一番近いところ」

「式場のスタッフには、当日言うつもり」

…わかった。もう言うな。よけい不安になる…(汗)。

「うん。でも、もうそれくらいかな?」

…充分です(苦笑)。


その後練習を重ねて、なんとかこれなら人前に出せるでしょうってなったのは
日付変わって、もう東の空が白む頃だった。


結局、実家にはスーツを置きに寄っただけ(苦笑)。

―――

3月8日。
式当日。

僕らが動き始めたのは、もう昼をだいぶ過ぎてからだった。

披露宴は18時からだったけど、その前のチャペルにもお呼ばれしてたので
実家帰ってシャワー浴びたらもうギリギリの時間。
親不孝な息子をお許しください(笑)。


式と披露宴は、素晴らしいものだった。

何度か友人の結婚式に出席したけど、感動で泣いてしまったのはこれが初めてだった。

チャペルでは聖歌隊に負けない声で賛美歌を歌った。

直前に書き上がった友人代表の挨拶も、震える膝を抑えながらなんとかこなした。ややウケ。

問題の余興も、酒の勢いを借りて、なんとか(苦笑)。

いや。
一日で合わせたにしちゃあ、上出来さ!(自画自賛)


その後、二次会、三次会へと雪崩れ込み、ようやく実家に帰ったときはまた日付が変わったあとだった…。

―――

まあ、その後のことは 割愛。

―――

なんだか、いまだにアイツが結婚しただなんて実感がないけど、
でも今回がきっかけで僕らの中に変化が起きつつあるのは 事実。
もちろん、よい意味で。


ひとつのオワリと、ハジマリ。


これからは、もっと厳しいリアルが僕らを待ち受けているんだろう。

けど、いつかまた、みんなでコトを成し遂げる日が…
そしてその日が遠い未来じゃないことを願っている。

―――

なにより、終始 満面の笑みだったアイツが、こ憎たらしいほど羨ましかった、すばらしい日だった。


2003年03月03日(月) Wonderful World

「世界は狭い」
なんて、誰が言った?

………

明日、僕は一旦 名古屋に戻る。

3月8日の、友人の結婚式に出席する為だ。

いまは南の島だけど、
明日は日本の真ん中。
7日には、北の大地だ。

………

便利な世の中。
交通手段も発達した。

でも世界は『点』と『線』ではないのだ。

想像より遥かにデカイ。

………

たとえば
鹿児島で日中の最高気温20℃を記録した日
故郷の街は、最低気温マイナス20℃だった。


それすら、ほんの一部でしかないわけで。

………

つまり、体調崩さないようにしないとね、って話 (小さい)。


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