2003年07月13日(日) |
faint symptom |
凍えそうなほど降りしきる雨に 全てを委ねた暗闇の中で 君の声が聴こえた気がした
この身体から歪んでいく世界 ひずみは徐々に大きくなり 永遠をも飲み込む渦となる
目の前に迫った別れを 明日来るはずの出逢いを
恐れずに突き進めたら 歩みを止めるコトなく ただ前を見据えて 静かで愛しい尊い道を 怖がらずに進んでいけたら
見えそうな明日を飛び越えて 白い画面と次の世界へ
君の想い出だけを引き摺って
目の前で消えゆく 景色はいつでも届かずに 何度も涙が頬伝い落ちた
神様なんて無慈悲無情 それでも信じているのは あなたと出逢えてしまったから
焼け落ちる空は遠く 匂いは微かに甘い味
隣に居るはずのあなたが 傍にあるはずの笑顔が 忽然と消えてしまったら あの空に手を伸ばして 全てを焼き払うつもり
そして新しい大地に 白い花が一面に咲き乱れた時 もう一度あなたに巡り逢おう
まっすぐに空を見上げれば きっと見える 燃えるような月の優しさ
去りゆく日々の中に。 あなたを、見つけるコトが出来たのだから。 あたしはいつでも、笑顔で朽ちてゆける。
「あたし」が無くなりそうな、予感。 明日の保証は、何処にも無い。 そして、今の確証も。
ただ、ひとつだけ。 あたしの隣で揺れる、尊い灯火。 二つの魂、重なる瞬間。 ひとつになった鼓動が、教えてくれる。
「ここにいる」というコトを。
忘れたくない想いがあるから。 伝えておきたい想いがあるから。 あたしは、ここにいるのです。 あなたの傍で、限りない明日を想うのです。
あたしがあたしじゃなくなる前に。 取り戻したいのは、あの日見た景色。 自分だけの色に染まった、無意味な空間。
手を伸ばせば、すぐに。 届きそうなのに。
なのに。
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