「BARで一人のみ」 を、始めたのは多分上京してきてすぐ。くらいから。
ある人に連れて行ってもらったお店は 小柄で物静かな店主がひっそりとやっている いわゆる「隠れ家」的なBARだった。
家から近い&仕事帰りにも寄りやすい立地であり すぐさま私はそこに通う客になった。
元々お酒は好きでも嫌いでもなく 強いか弱いかで言えば 「ふつう」だと思う。
ただ、酔ってもテンションはあがらない。 コーラを飲んでも酒を飲んでも 気分的には同じだ。
でも、その店の雰囲気が好きで 1年のうち300日弱は通ったのではないだろうか。 大晦日、元旦もそこですごした。
ボトルをあけるのは 3日に1本にしなさいと言われた事もあった。
「隠れ家」に通う飲み友達も沢山出来た。
その店が長い休みに入り 私のボトルにいつもぶら下がっていた ブライスの人形は 「ちゃんと保管してあるよ」との事だった。
だけどもう、それを受け取る事は出来ない。
まあ元々長生きしそうには無かったけどさ。 なにもそんなに 急いで逝く事もないでしょうよ。
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