2006年06月25日(日) |
『キングス&クイーン』 |
『 キングス&クイーン (Rois et reine) 』Film No. 21 at ImageForum [imdb]
★★★☆☆
まだ判らないところだらけ。 後味が良いのか悪いのかも今いち分からない。
“なんでそこでそうなっちゃうの???”的なフランス映画的展開が幾つか…。 あれは余り好きではない。 何だか、一所懸命たどってたのに、 急に、ぼかーっんと遠くに投げ飛ばされて、 へ?って感じになる(笑)
一番心地よかったシーンは、イスマエルが最後の方に エリアスに話をしているところ。すごく安心して聞いて 観ていられたシーン。子どもに向かって話してるから やさしい台詞で難解さがなくてとても分かりやすく、 それまで色んな意味不明な部分に首をかしげて眉を ひそめてたもんだから、自分も何か難しいことはよく 判らないけどイスマエルの言ってることなら判る 子どものような気持ちになって聞いたしまう(笑)
そこに至るまでの映画の中のいろんな人間関係が、 エゴとエゴのぶつかり合い的な激しいものだったから、 押し付けるでもなく、突き放すわけでもなく、 イスマエルがエリアスと取っていた距離が とても安らかな心地よいものに感じられて 好きだった。
ノラは、自分に近いなと思うところもあったけど、 自分があまりよしとしない面だったし、共感する部分が ほとんどなくて、割と嫌悪感のが方が残った。
2006年06月10日(土) |
『ブロークバック・マウンテン』 |
『 ブロークバック・マウンテン (Brokeback Mountain)』 Film No.20 at Cinema Rise [imdb]
★★★★★∞
あまりの衝撃に今は何も書けまへん。 が、生涯のベスト5に間違いなく入りました。 DVDも英国から遥々輸入手続き(Amazon)済み。 映画館で必見!
(後記)
DVDも無事届き、何度か観なおしたので、感想を。
とにかく素晴らしい。
広大な大自然とスローなギターの旋律をバックに、 台詞少なに進んでいくストーリー。 俳優の表情や動きによる演技と、その“間”が、 観客の心にズシンズシンと“やるせない切なさ”を植えつけていって、 恐怖や憤りを感じるシーンを越えて、最後には“切なさ”と“愛しさ”と “(ある意味での)平穏”で全身が満たされる感じ。
こんなに深い感動と衝撃を覚えた映画は、 小学生の頃に見た「風の谷のナウシカ」以来。 あの時は、ポスターを買ってもらって、映画を観たあと1週間は、 それを見て余韻にどっぷりひたっていたのを覚えてる。
今回もポスターを購入し、鑑賞後1ヶ月くらいは携帯の待ち受けまで 「ブロークバック…」にしてひたっていました。
私的には、ジェイク・ギレンホールの演技もオープンで良かったけど、 やはりヒース・レジャーの全編通して“静”的な演技の中での 抑えていた感情を一気に爆発させる“動”の演技が一番 心にズシーンと直球で届いて、好きだった。肉体的な愛情表現の シーンでのヒースの演技に、もっとも男らしさを感じた。
設定的には、ありのままを包み込む自然の広大さと 人間による“慣習”が支配する町の窮屈さが繰り返し 対比させられる中で、やるせなさが増大していく。
アカデミー賞の主要部門にあれだけノミネートされて、 監督&作曲&脚色賞も取ったのに、メインストリームでは なくて単館的にしか上映されなかった、という事実も、 気になるところ。
レビューを読んでいると、賛否両論みたいだけど、 私は断然好きな映画だ。私の衝撃映画史に名が刻まれた。 ちなみに、それ以前はこんな感じ。
1. 風の谷のナウシカ(1984/1984) 2. バック・トゥ・ザ・フューチャー(1985/1985) 3. バクダット・カフェ(1987/????) 4. セントラル・ステーション(1998/1999) 5. モーターサイクル・ダイアリーズ(2003/2004) 6. Dear フランキー(2004/2005) 7. ブロークバック・マウンテン(2005/2006)
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