自言自語
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怯え 落ちる姿を想像して どうしてこんなにも無力なのか? 不自然に並べた言葉 忘れていた感覚を一つ一つ絞り出す かつて歩いたことのあるこの道を 振り返るにも遠すぎて見えない 分からない ただ何も考えないで階段を上る
いつもそうだ やりたいことは明確で、 それに伴う危険や恐怖も容易(たやす)く想像できるのに いざその先端に立つと躊躇してしまう
一歩踏み出す勇気 それどころか後戻りを始めてしまう 必死になって言い訳を探して階段を下り始めるのだ それじゃ駄目だとまた階段を上るのだ 意を決して踏み出した一歩 最初の一歩を踏み出したことで満足してしまう まだ何も成し遂げていないのに 一歩踏み出せただけの自分を自画自賛
僕はもう死んでしまったのかもしれない 僕はもう別の人間になってしまったのかもしれない 思い描いていたのとは別のカタチに成ってしまったのかもしれない
先端に立つ
落ちる姿を想像する
着水の瞬間を想像する
飛び散る水しぶきを想像する
ここから飛んで 初めて水面に届くというのに
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