今日はこんな感じ?
今日、考えたこと。そして読書の記録など。

2010年08月20日(金) M8 エムエイト

「M8 エムエイト」高嶋哲夫 集英社文庫

以前読んだ、石黒耀「死都日本」以来しばらく火山噴火にはまりました。
マガジンの「カグツチ」も少年向けに脚色されてよく出来てたと思うし。
はまって、火山噴火に詳しくなりました。
TVでその手の自然特集番組を見ても、余裕で話題や用語についていけるように
なりました。
火山、とくれば、次は地震。
日本に住んでいれば避けられない問題のひとつですよね。
本書「M8」は東京に直下型地震が来る、という話です。
不勉強にして知らないのですが、東京直下型、というのは最近の地震の着目点
なのでしょうか?
かねてから…それこそ神戸の震災以前から、大地震といえば東海地震のイメージでは
ありませんか?
現実をなぞったシミュレーション小説は、読んでいると時々背筋が寒いです。怖いもんね。
本書でも、地震の兆候に「すわ東海地震!」と思いきやそうではなく……ってちょっと
ありそうでイヤだ。

主人公の大学院生・瀬戸口は、高校生のときに神戸の震災を経験した地震学者の卵。
主に予知の研究をしている。
あるとき、静岡県にある地震研究センターで、装置の保守とデータ整理の仕事をしていた瀬戸口は、
通常とは違う「何か」の前触れを見つけ、巨大地震が起こるのではないかと危惧する……。

地震を予知する過程。
一度挫折した予知研究の第一人者である学者・遠山との交流。
民間の予知市民連絡会とのあれこれ。
手に汗握るような、次から次へのバタバタ加減に、心躍りますよ、もお。

同じ神戸の震災を経験した仲間たちも、それぞれのアプローチで地震と関わりあいます。
政治家への道を模索している、議員秘書の亜紀子。
自衛隊で、災害救助のエキスパートを目指した松浦。
どちらも、必要な力です。

しっかりした厚みで、たっぷり読みました。
シミュレーションものは好きだし。
あまりに気に入ったので、次には「TUNAMI」を読みました。
後日、またコメント入れたいですね。

☆☆☆☆(星よっつ 気に入りました)


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