今日はこんな感じ?
今日、考えたこと。そして読書の記録など。

2007年12月22日(土) ジョン平とぼくと(ジョン平シリーズ)

「ジョン平とぼくと」ほか 大西科学 GA文庫

シリーズ大人買いで、一気読み。
魔法が科学と併在する世界。
北見重は高校生。使い魔のジョン平はラブラドールレトリーバーの雑種っぽい。
使い魔はペットとは違って、主が魔法的に成長するのに従って馴致され、人語を
解して話し、特殊能力を身につけ、寿命を延ばしていく。
そして主のパートナーとなる。
重は魔法が苦手で、ジョン平の馴致はなかなか進まず、魔法学の単位はどうやら
いつも危ない。
だから、という訳でもないのだろうが、重は科学に興味があって、化学室の鍵を預かり、
実験に明け暮れる日々。
そんな彼を、魔法がらみの事件が追いかけてくる。
亡くなった重の父や、残された父の使い魔・エンダー(パンダだ!)も関与し、ジョン平も
実は・・・。

あらすじとしては以上な感じで、あとは同級生や、父の元・同僚や、探偵や、陰陽庁の
役人などが引っかき回して行きます。
重が等身大の高校生の男の子、なところが魅力的です。
幼なじみの同級生に淡い思いを寄せたり、
別の幼なじみにすでにとられてたり、
青春です。
魔法が出来ないことより、科学を解する姿がかっこいい、と思うのは、私たちの世界には
魔法がないからかもしれませんが。
おばかなので、重の組み立て披露する仕掛けの数々には理解が届かぬまま
「ふ〜ん、そっか」
で、済まそうとする私は、ちょっと情けないかも知れませんね。
4巻目の短編集は、学園祭の様子が楽しかったです。
大きな事件のない、重たちの生活もなかなかです。

「ジョン平とぼくと」
「ジョン平と去っていった猫」
「ジョン平とぼくらの世界」
「ジョン平とぼくときみと」

☆☆☆☆(星よっつ シリーズ評価)



2007年12月03日(月) リズム & ゴールド・フィッシュ

「リズム」「ゴールド・フィッシュ」森絵都 講談社

「リズム」では、主人公のさゆきは中学1年生。
同じ町内に住む、いとこの真ちゃんが大好きで、信じている。
真ちゃんは高校には行かないで、アルバイトをしながら音楽の道を探っている。
大人たちはいい顔をしないけど、さゆきはとても応援しているし、真ちゃんに夢を叶えて
欲しいと思っているのだ。
真ちゃんの両親が別居してしまったり、受験をひかえた姉に苛立ちをぶつけられたり、
母から真ちゃんとのつきあいに眉をひそめられたり、友達の犬が死んでしまったり。
中学1年生にだっていろいろある。
でも、真ちゃんが
「・・自分の思うように動いたり笑ったり出来なくなったら、そのときはこのスティックで
リズムをとってみな。さゆきにはさゆきだけのリズムがあるんだから」
とドラムのスティックをくれる。

「ゴールド・フィッシュ」では、さゆきは中学3年生。
大好きな真ちゃんは、バンドをやるために東京へ越してしまっていない(「リズム」の
最後のほうの話)
幼なじみのテツとは、夏祭りの金魚すくいでケンカして、それっきり絶交(と、さゆきは思って
いたが、テツはそうは思っていなかったらしい)。
真ちゃんのバンドが解散したらしいと聞いて、ビックリして、真相を聞こうと会いに出かけた
さゆきとテツだったが結局会えず、代わりに会った真ちゃんのおじさんから「刺激しないで
欲しい」といわれてしまう。
真ちゃんの夢を応援していたかったのに、どうしていいかわからないさゆきは、がむしゃらに
勉強するようになる。勉強している間は、他のことを何も考えなくてもいいから。


大人の見方と子供の見方は違うんだなあ、とか。
ああ、こんな風に思ったこともあった気がする、とか。
訳もわからず、なぜかしら涙が出てきてしまったり、胸がキュンとなったりドキンとしたり。
まだまださゆきのことが知りたい、と思ってしまった読後でした。

娘にも読ませてみたいと思うけど、まだ読みたがらない気もするな。

☆☆☆(星みっつ)


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