夕暮塔...夕暮

 

 

夢のよう - 2014年06月01日(日)

うつくしい夢のようだと思う。
わたしの手をとるかわいらしい小さな、あたたかいてのひら。
「ママ、おそら、きれいだね・・・この空を、夏と呼ぼうか」と呼びかける声。
「雲はどこへ行ったんだろう・・・どこかでねんねしてるのかなあ」
そうだね、きっと遠くで、遠い国で、眠っているんだね。

おだやかで、やさしい初夏の風。
恋しい街からはせつないほど遠く、同じようにみどりの木陰、透明な夕暮れ。
けれどわたしはもう、この粒子の一粒になって消えてしまいたいとは思っていない。



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