10日ほど前に入院した富士子さん 運ばれてきた時から状態は悪かった。 レスピレーター(人工呼吸器)をつけてもそう長くはない。 しかも、本人の苦痛も強い 体がむくんできたり 口や鼻が切れたりただれたり 様々なトラブルもある。 そういうことを踏まえたうえで ドクターが家族に説明をしたが ご主人と子供達の意向でレスピレーターを つけることになった。 ふと。。 かわいそうだな、富士子さん。。。って思ってしまった。 何度も危機を脱して なんとか持ち直して数日が経過しました。 しかし、、、日がたつにつれ 顔がむくんできた。 瞳孔はすでに開いている。 足の色も紫色になってきている。 しかし体温調節機能は麻痺してる為 40度近くの発熱が続く。 背中は赤黒くなってきている。 管の入っている鼻は潰瘍になって痛々しい。 少しでも綺麗な身体で家に帰ってもらいたい と私達も毎日ケアを続けます。 すると昨日、親族から いつまで、続くのでしょうか? と死を待つような言葉を聴いた。 変貌していく姿が見ていられないのでしょう。 親戚の方々はあのまま逝かせてあげればよかったのに とご主人の決断を批判します。 そして今日の夕方、とうとう心停止 こういう日に限って親戚のおばさん一人しかいません。 親族なので普通はその方の立会いのもと 死亡確認をするのですが ご主人や息子さんがいないと困るとのこと。 レスピレーターをつけたまま お尻は便で汚れたまま 息子さんとご主人の到着を 待つことになりました。 管を早くとってあげたい 綺麗にしてあげたい 死後硬直が始るから 何度か、処置を申し出るが このままの状態を息子さん達に見せてあげたいから と拒否される。 一時間半、管も入ったまま 放置です。 いったい何を一番に考えているのでしょう。 富士子さんは何番目? 家族が揃い 死亡確認され、処置をしてご帰宅。 すると、自家用車で帰るとのこと。 たいがいは葬儀屋さんの寝台車で自宅に帰るのですが それも一応、家族の自由です。 車を見たとき、言葉が出ませんでした。 運転席と助手席との間に頭を入れるように してギリギリ足が納まるひろさ。 おまけに枕ひとつと タオルケットだけが積まれています。 シートが倒されかわいそうなくらいの段差がある。 病院の布団等で段差をなくし なんとか富士子さんを車に乗せた。 最後の最後まで 悲しい気分のままお見送りしました。
お年寄りは話が長かったり 数ヶ月前の症状の話だったり 症状の程度が不明だったり 聞き出すことに苦労することがたまにある 脳梗塞で緊急入院した サクさん75歳 ちょっとぼーーっとしている。 サクさん、ここは病院ですよ。 分かりますか? はい。○○病院ですよね。 よかった、しっかりしてるかもしれない。 そんなサクさん 吐き気は・・・う〜ん、、あります。 頭は・・・たまに痛いです。 右手?大丈夫ですよ。でもちょっと力が入りにくいかな? ちょっと目が見にくくなってしまって・・・ 右半身に軽度の麻痺が出現している サクさんの様々な訴えが続く それで、サクさん? 今一番気になるとこはどこですか? え?え〜〜〜と 気になるのですか? お金です キッパリ
職場での健康診断 勤務中の空いた時間に行います 指定の時間帯に胸部レントゲンを撮りに行き 眼科で視力検査を行い おしっこを自分でとって検査室へ持って行く。 もちろん血圧測定は自分で。 血液検査は空いた時間にそれぞれが採血しあう。 セルフサービス健康診断 採血しなきゃ。。 と周りを見ると んーーーちょっと誰にも刺されたくないなぁっていう面々。 で、自分で取る事にした。初体験(照) 駆血帯で左腕を縛り 採血後の綿とテープも傍に用意しておく。 他人にされるよりも 恐怖心も痛みもなくあっさり終了。 それを見ていた他ナース すっごく嬉しそうに針刺してましたよ! よく怖くないですね〜 やっぱりなーちゃんさんって Mですね! なんで私の性癖知ってるのよ〜〜〜〜 ・・・・って、、オイ
病院ではすべてにおいて節約です。 意識の向上のため 値段も書かれています。 手拭きのペーパー 1枚0,5円 シリンジ 10円 などなど 何事も節約の時代ですね。 昨日保健所で採血をしてきました。 採血は プラスチックの筒に針を接続して血管に刺した後 真空管のスピッツを差し込んで陰圧をかけて、血をとります。 そこの保健所には 2種類の筒と針のセットがありました。 そこの保健婦さん、、不慣れなのか なかなか準備ができないようで 針をすでに5本も捨てていました。 もったいないな・・・ と思いつつ素人を装って 右手を出しておとなしく待ってました。 ちなみに結局両方の手に 針を刺されてしまったのですが・・・ そこの保健婦さんと職員さん。。。 うまく接続できなかったプラスチックの筒と 針を捨てようって話をしていた。 Aの筒にはaの針 Bの筒にはbの針 っていうものなのですが どうもそこには気づかないらしく 未使用の針を箱ごと捨てちゃいました。 あぁ。。。もったいなすぎる。。。 そして私は両方の手に採血後のシールを貼っていただき 袖を直してると そこの保健婦さんが また出血しても困るからシール余分にあげるわ♪ って5枚ほど渡された。 いえいえ。もう血も止まってますから。 それにもったいないからいいです。 って言うと。。。。 その保健婦さん いいのよ♪私のお金じゃないから♪ ってシールを手に握らされた。 貴方のお金じゃないわよ! 税金よっ
看護記録をせっせと書いていると 師長さんが優雅な動きでやってきた 私の隣に足を組んで座り 神谷さん(自称画家)の事を話し始めた この方ほんと上手よね〜 あなた彼の絵を見た? はい。ちらっと。 ニヤッと笑った師長さん。 あの中の一枚にねナースの絵が書いてあったのよ。 あなたなんですって。 値打ちがあがるかもしれないわよ! もらってらっしゃい! いや・・・絵はいらないけど・・・ ちょっと見に行った。 風景画が書かれている中に 本当に一枚あった。 で、、、、でも。。。。 でも。。。。 なんでそんなにデブに書くんですか!!!! 白衣を着た巨体の横にしっかり『なーちゃんさん』 と書かれてあった。 書いていただいて嬉しいけれど 気分は微妙です・・・・・・
天才となんとかは紙一重。 46歳、神谷さん。 水を飲みすぎる病気。精神的なものです。 尿量が1万3000ml 飲水量に排泄量がおっつかず 膀胱は大量の尿で伸びきってしまいました。 そんな神谷さん 高校時代は頭脳明晰。進学校でもトップ。 そして絵が大変上手で自称画家でした。 病院ではいつも手にはスケッチブックを持ってます。 朝、訪室すると ベットの上でノートを眺めてました。 あら?何を書いたんですか? あぁ。今朝病院の玄関でスケッチしてたんだ。 見てみるとすっごく綺麗な風景画が書いてあった。 その横には読み取れないような文字が ミミズが這うように書いてある。 いいでしょ。これ ドイツの朝焼け 病院の玄関先はドイツのようです。汗
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