Life is like a box of chocolates
Jimi Kendrix



 −−宛先不明−−

宛先不明のメール  戻ってきた
終わりは突然    訪れた(始まった)
まるでそれは 映画やドラマの様で
僕におかしな(愛しき)おかしみを 与えた

それが最後の言葉だって 気づいたのは
8時間14分後
後の祭りってなんだっけって 考えながら
線路のそばでつったってた(列車の音をきいていた)



いつか  君を忘れるだろう
いつまでも君を覚えてないさ

でもこの痛みはなんだろう?
それさえ伝えられないのさ

このつかえたものを取り除いて
君の顔に貼り付けたいさ(君の前に差し出したいさ)


宛先不明の痛みなんてどこにも送れない
宛先不明の痛みなんてどうしようもない
宛先不明の痛みなんてしゃれにならないよ




ミシェルフーコーが好きな君
ポストモダンなんてどうでも良かったのに
ただ君と話していたかっただなんて
坂口安吾とか読み返したりして

10代のような恋なんて実りもしないのに
ただそれだけで幸せだったなんて
口が裂けても言いたくないのに
思い出すのさえ目を伏せたいのに




いつか  君を忘れるだろう
いつまでも君を覚えてないさ

でもこの痛みはなんだろう?
それさえ伝えられないのさ

このつかえたものを取り除いて
君の顔に貼り付けたいさ(君の前に差し出したいさ)


宛先不明の痛みなんてどこにも送れない
宛先不明の痛みなんてどうしようもない
宛先不明の痛みなんてしゃれにならないよ


ひりついた痛みも
心のかゆみも
それは僕を泣きそうにさせる
かきむしるような想いなんて似合わないだろ

君がドアを叩いて
叩いたから開けたのに
開けたらいなかっただなんて

誰か届けてくれないか?
この宛先不明の痛みを・・・








2001年11月24日(土)



 オランイェ −−その最果てに

オレンジの塊(かたまり)が最果てに沈む頃
世界は固まり焼き付けられた

君の頬を染め 僕の耳を熱くした
それは僕たちを魔法にかけたんだ


そして僕たちはオレンジに向かって進んだ

50cmの距離がもどかしくて
BGMをカセットに流し込んだ

もうすぐ秋は終わるけど
新しい季節はやってくるんだ


そして僕たちはオレンジに向かって進んだ

神様が時間を止めてくれるなら
僕たちは手をつながなくちゃ

そして僕は君に言わなきゃ
君が好きだって

オレンジが地球に溶ける前に

だから僕たちはオレンジに向かって
だから僕たちはオレンジに向かって

進もう





2001年11月23日(金)



 キャッチボール 

−−ほら、この愛のカケラを放り投げて
−−君が構えるグローブ(ミット)まで


取り出して握りしめてみる
ジーンズの後ろに突っ込んだボール(ポケットのボール)

さあ、始めよう、僕らのキャッチボールを
少しずつ何かを伝えていくのさ

僕たちの後ろに長く伸びる影も
君のそのぎこちない投げ方も
ミットに当たる音さえも少しずつ
この世界に溶けていくんだ


しっかりと 受け取ったら すぐに投げ返してよ
ゆっくりと 放物線を描いて 空気を切り裂くよ
めっきり  見なくなった子供達を思いながら
やっぱり  そうだったんだと一人で納得してみたり
はったり  を誰彼となくかましてみたり
ぱったり  誰かと出会ってみたり

ちゃっかり な君はそれだけでチャーミング
まったりと 二人でまどろんでみて
はっきりと 僕はそう思うんだ 
くっきりと 空に浮かんだ雲を遠目に眺めながら
てっきり  これは幻なのかと疑ってみたり
かっちり  想いを確かめてみたりしたくて
きっかり  夕方3時に待ってるよ いつもの場所で


ボールとグローブを持って
いつもの場所で
君とキャッチボールをしよう


−−ほら、この愛のカケラを放り投げて
−−君が構えるグローブ(ミット)まで




2001年11月19日(月)
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