新月の夜に約束しよう
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2010年09月15日(水) 無題

 ヤマシタさんは関連会社の人だ。
 今月から出向してきていて、私の斜向かいの席に座っている。
 どこから見てもプログラマにしか見えない人で、その外見を中身は裏切らない。
 そのヤマシタさんと、一緒にクライアントのところまで出掛けた。
 以前からお互いに顔は知っていたが、仕事の話以外はする機会がなかった。
 移動中はそれを改めるのにいいチャンスだった。
 私より少し年下、結婚二年目、子供はなし。猫が一匹。
 雑談をしている内にだんだん彼の無欲さが滲み出てきて、私は感嘆の息を洩らした。
 私は彼に欲しいものはないか訊いてみた。


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