白馬鹿日記

2006年04月29日(土) 来たきたキター

来たよ来ましたよ共謀罪。これで日本も立派な統制国家。いやいや、共謀罪自体はあっても悪くないと思うんですけどね、その適用ラインの曖昧さがいやもう、やってくれるなという感じで。ちなみに刑の上限が4年以上の犯罪全部が対象だそうでありまして、これはもう実に幅広い範囲となるわけで一説には500以上とか。それらの犯罪に対して犯す以前の共謀で罪に問うというんだからもう、私みたいな頭も口も悪い馬鹿だと酒飲んだ時に吐き出す危ない冗談の99%が違法行為になってしまうワケです。をを、あの女ええじゃんマワシちまおうぜウヘウヘウヘなどと言おうものならもう、その時点でお縄にされても仕方がない。スリル300%増(当社比)でますます馬鹿話が楽しくなるという見方もできるけど、そのうちそういう馬鹿話をマジに受け止めてチクるヤツというのがきっと出てくるような気がします。そう、どうやって共謀が成立するかというと、犯罪自体は(もしマジだったとしても)まだ犯してないわけで、内輪話(だよね、マジだったら)を誰かがチクらない限り表には出てこないワケです。つまり密告というやや時代錯誤な響きを伴った行為が成立へのきっかけになるわけで、それが証拠に密告者は減刑もしくは刑の免除という条項もしっかり書かれております。いやいやどうもキナ臭くなってきたなと思ってはいましたが、ここへ来て一気に加速しそうな気配であります。

またこの法律、疑わしきは罰せずという民主司法の大前提を、言ってみれば警察の気分ひとつで曲げられるという大変便利な法なのであります。犯罪自体もいわば思想なわけで、思想信条の自由にとっても実におおきな足枷。ま、頭の中だけで口に出さなきゃいいんでしょうけど、何だかそれって戦前戦中の空気に似てませんかね。

私なんか、こんなモンを作る暇があったらスパイ防止法を先に作れや、と思うんですけどねえ。外圧が怖くて作れないんでしょうね。でも国民の批判はちっとも怖くないんですね。いやあ、ナメられたもんだ。

マジな話、危ない冗談が大好きな私としましては、「あいつと話すと共謀罪」とか言われて友達いなくなっちゃいそうな予感すらします。ンな馬鹿な、大袈裟じゃとお思いでしょう。私も今はそう思います。でももし制定されて10年たった時に同じように思っているかどうかと言われたら、あんまり自信がないですね。かつての治安維持法が制定されてから、支那事変勃発まで12年。今とは時代が違うでしょ、と思ったアナタ、じゃあもし政府がそっち方向に動き出した時に、それを止めるためにアナタには何ができますか?

いや、だから制定するなと言うのではないんです。変なヤツ。騒乱内乱強盗傷害武器兵器麻薬等々、社会的影響が大きい犯罪を実際に犯すと思われる確証が(この辺が難しい)あって初めて適用とか、その辺のアウトラインを明確にして頂きたいという事を言いたいワケで。明確にすると裏をかくヤツが出てくるということもあるんでしょうけど、まだ犯してない罪で検挙するんですからフリーハンドは勘弁して頂きたい、と。難しいのは承知の上ですけど、そういう難しい事を考えてもらうために高い金貰って議員やってるワケですからねえ。無理ですと言って投げちゃうくらいなら、最初から議員なんぞになるなよ、と。そういう事であります。


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うるま [MAIL]

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