:::排出系列:::
俺が明日死んだって、地球は回っているんだから。
これは茶番です あなたの気を惹くための 近代的嘘吐きコムスメによる 茶番です 騙されてあげてください あなたの気を惹くために 誠心誠意尽力するコムスメのため 騙されて下さい これは茶番です あなたの注意を逸らすため 壮大に仕掛けられた罠に似た 茶番です 所詮負け戦です あなたは気を引かれて落ちる 近代的嘘吐きコムスメに対する 負け戦です これからが本番です 気を付けて歩いて下さい あなたの気を惹くためなら 手段を選びません 常に勝ち戦です 近代的嘘吐きコムスメによる 壮大な嘘に あなたはもう片足を突っ込んでいます 常に負け戦です あなたの気は浮わついて 最早改善の余地がないのです 然れど これは凡て茶番です 近代的嘘吐きコムスメによる あなたの気を惹くための 茶番です
右と左を間違える 箸を持つ手がどっちだったかたまに忘れる 夢に現実が食い込んでいるのか 現実に夢が食い込んでいるのか もう パンティストッキングしか思い付かない 最悪 すぐ予定を間違って記憶する たまに正しいとすごく賢い気持ちになる そんな風に いつもどこか足りていない 少しだけ問題ありますか ないですか いつか見てろなんて 言うわけないじゃないですか なんで そんなこと言われるなんて怯えているんですか 自身の安否がわからない アンバランス 平均台は得意 逆立ちしたら頭痛が始まる 側転してるうちに 腰痛めているって ちょっとおかしいんじゃない どこかどうってわけじゃないけど やっぱりおかしんじゃない? まあ そのくらいが ちょうど良いみたいだけどね そのくらいで うまくいくらしいけどね
何でも良い どうでも良い だからもう それで良いって あたしの頭に居座るな 帰って 早く 疲れているんだから 蕩けるような 甘い戯れ言 吐き出して吐き出して 大概に致せ 問題ない 何でもない 本気でもう これで良いって 見えないところに消えてくれ やめて もう 急いでいるんだから 砕けるような 苦い猜疑心 つまみ上げて投げ付けて 忘れちまえよ あ―叫びは虚しい 肉体は持て余されてる 仕方ないってお前は言うけど あたしの気持ちなんか訊く気すらないだろう 確かに頼んでもいないけど 過剰と不足を繰り返して 積もる不安が消えやしない
会いたい 会いたい 会いたい 会えない 見えない 行かない 行きたい 痛くない 最初から 結末が わかっていたら 違う方 選んでたよ 最後なんて わからなくて いいの わかりたくも ないから 知りたくも ないの
今日(ケフ)も又(マタ) 私(ワタクシ)の妄想(モーソー)は 夢魔(インキユバス)に食(ク)はれながら ひらひらと散(チ)つて逝(ユ)くのです 永(ナガ)く続(ツヅ)く事(コト)も無(ナ)い 其(ソ)れは 一種(イツシユ)の悪(ワル)ひ夢(ユメ) 現実(リアル)との区分(ボーダー)は 何時(イツ)しか消(キ)へて仕舞(シマ)うでせう 其(ソ)れが 望(ノゾ)みとは遠(トホ)くとも 構(カマ)ふ事(コト)も無(ナ)く
何のために生きているかと問われたって わからないよ ただ 明日が来るだけ 産み落とされた不条理でわたしは泣いたの? 冷たいとか温かいとか教えてくれた君に会いたい 行き着く先に答えがあると信じたい それが決して嘘なんかじゃないと 信じていたい 信じさせてよ 大きな手で頭を撫でられたい 体の中に身を縮込めて眠りたい 忘れさせてくれるなら 一瞬でもいいから わたしは独り下らないことで混乱して 泣きながら 歩き回っている 子どものように 誰かに抱き上げられるのを待っている 寂しいから? この世界が不条理で仕方ないから? まだ 見えない 抱き上げてくれるその腕 包まれて 小さくなって眠りたいよ せめて 今日の苦痛を忘れられるように
いつも ふらふらになりながら 何かを探すことで自分をごまかす その方がいくぶんかは楽 あなたの機嫌を損ねないように 従順にしてきたつもりだったけれど あなたにはそれはひどく不満で もうそれはやめてもいいでしょう? 総てがあなたには「当然」の事象 「約束」に縛られた生活が どんな苦痛に満ちているのか あなたにはわからないでしょう 判り合えることを信じてきたのに その日々は容易に崩れ去ってしまった あなたの猫にはなれそうにありません あなたはわたしを服従したいだけ 従わないわたしは あなたの愛を受けられない子供になるだけ いつもお腹と頭が痛いと訴えても あなたにはわからないでしょう わかろうともしないでしょう あなたのことを愛しているのに あなたに愛されるにわたしは値しませんか ここはとても暗くて哀しいのです また 明日から繰り返すであろう あなたとの言い争いの日々が ただの恐怖に成り変わって 眠ることが ひどく怖いのです
悪い夢で目を覚ます 泣いていた 根が思っているより深い ―この蟠りは ほどける日が来るのだろうか 誰とも言葉を交わせないまま続いた日々を思う 本当を押し込めて わたしの代替にわたしが話しかけていた日々を 今もまだ わたしの底には溶けないものがあるのは わたしの根底が あの頃と大した差も持てないからだろうか ―否 そんなことを考えている訳じゃない たまに交わされる 自分の代替との会話は 今もまだ 終わりを見ない
何故か胸が痛い 泣きたいような 泣けないような日々が勝手に過ぎる やめておきなよと 自分に言っても そうする術が自分にはない 抱き締めたり抱き締められたり優しく ただ 優しく 毎日を過ごして居たいだけ 泣きそうになる胸を抑えて 誰かの優しい言葉を反芻している 多勢に溶け込みもせず ひっそりと 時間の中にいる 疚しいことは何かある? 近くても 離れていても同じ様に わたしは今日も寂しいよ 来年も一緒に過ごして居たいと書いた手紙は 灰になったのかな あれはわたしの嘘だったのだから もう 忘れたらいいよ 反古にしたのは 愛しく思っていたのは 古い写真の中の ピンボケのあなたの笑う顔 これは全部嘘だと 言ったら 君は信じてくれますか 愛は 儚く続いて 散り散りになる―?
あたし あなたがすごく好きなの その指があたしの背中をなぞることを考えるだけでドキドキするわ 奇遇だな 俺も君が好きだよ 君を抱き締めてそのまま監禁したいくらいだ あら そういうの あなたがそうして欲しいのかと想っていたわ そうかもしれないな そうでしょう あたし あなたの考えていることがわかるもの へえ じゃあ 今考えていることを当ててみてよ 言っても良いのかしら 勿論 あなた あたしを窒息させたいのでしょう? その手で 首を絞めて 死蝋化させたいんでしょう? 永遠にあたしを 側に置くために どうしてそう思う? うふふ だって あたしがそうしたいのだもの
離れる 近付く 保守 平和 愛 夢 希望 遠巻き 最悪 情状 猶予 希望 正解 不能 短い 長い 眠り 生きる 死ぬ 想い 平等 博愛 尖端 芯 安楽 瞑想 昨日 明日 山 海 毒 悲愴 背信 揺れる 過誤 疎外 退屈 卑屈 盗掘 寧 雲 太陽 蜘蛛 邪 鑢 正統 因縁 降下 地面 木 空 朝靄 接続 切断 線 円筒
一時間と十五分ゆらゆら電車に揺られて 耳にイヤホンをぶち込んで君の街へ 携帯電話は圏外 鞄の中から引っ張り出した文庫本 紛らす退屈に 時間は無為に過ぎる 正面の見知らぬ学生と たまに交わす視線が 嫌い 声が出なくなったような錯覚に 叫び出しそうな声帯に たまに目を閉じたり 冷めたコーヒーをただ流し込んだり 一時間と十五分が 長くも短くもなくて 吸い込まれたトンネルの出口があるのかすら曖昧 終点の君の街に着いたら 大量の人間を嘔吐する改札口から 吐き出される吐瀉物にわたしも変化しよう 改札を出たって そこに君がいたって居なくたって 歩いて 歩いて 行こう
下らないことで泣きすぎて鼻が痛い 擦りすぎた瞼が痛い あれは誰の夢だったっけ? 北へ向かう列車は疾うに往ってしまった 自身の揺らぎばかりを再認識する歪な毎日が 頭を白く塗り潰して 真っ直ぐな考えを放り出しているかの様です 初めから判らないで始めた作業が 捗らないのは 捗らせ方さえ判らないからだろうか 真面目に考えるだけ煮詰まるばかり いつも自分を浪費している その悪い癖は治る余地もない 先も後も類似していて 解りたいこととわからずに済ませたいことを 混同して消える さようならも云えなかった 胸が苦しい
深く息を吸って 吸って 吸って 吸って 私の片鱗は 路地裏に忘れ去られて居るのかなんて 今更 考えるような事でもない 喩え誰かに凭れ掛かっていても それはもう 昔話 今と繋ぐパイプは途切れてしまって 苦しくてただ この胸を掻き毟る あの頃 畏れていたことは 君と繋がったパイプラインが途切れること それさえ守るためなら 何をも厭わなかった 息を吸って 吸って 吸って 吸って 頭に 身体中に 酸素が満ちて ただ 痛みだけが残った 私は大切なものを棄ててきた どうでもいいものを残して 大切なものを棄ててきた 口から言葉が溢れてきて止まらなくなるのは きっとそれはその因果だろう 構わない そんなことは ちっとも 構わない ただ 息を吸って 吸って 吸って 吸って 身体中に 頭の中に 溢れる酸素に 痛みだけを残して 私はもう 大切なことを 消失している 単純なこと もう 上手く息が吐けない
人生は どこか下らないくらいがいいって 誰かが言っていたな あれは 誰だったかな 人生は 儚いものに落ち着かせたらいいって 誰かが教えてくれたな あれは 本当なのかな 苦しかったのかな 寂しかったのかな 君たちはとても儚くて寂しくて だけど とても温かいねなんて 云わないで 泣いてしまいそうだから 悲しさを寄せ集めたら 温かな温もりに包まれて そんな風に 時間が流れていたんだね 小さな歓びと いつもの顔があって わたしたちが皆儚いのは 明日を尊んで居るからかな 僅かな 勇気を繋ぎあわせて そんな風に生きていくんだね
世界のゆっくり崩壊していく音が聞こえている 自分とは全く無縁のはずのその音は いつの間にか耳元で大きく鳴り響いて 煩くて仕方なくて 確りと耳を塞ぐ なのに その音は消えなくて それでやっと 気付く ああ これは自身が崩壊していく 音だったのだ、と
忘れられた場所に 訪れるゆらぎ 頭がふんわりして 優しさと破壊がぐるぐる 著しい体温の低下と 安らかに眠ったような表情が まぶたの裏で再生されている これは夢ですか? これは幻想ですか? 終わればいいから泣き叫ぶ 誰のために泣いているわけでもない 人はただ 自分を優しくするために ストレスに少しずつの耐性をつけるために泣くだけ 知らぬ顔をして疚しいことは隠して仕舞う もう 解らなくても良いことばかりに気づいて 時々 死が今の続きでしかないことに 気づくだけ だけどこうして生きることを延長して 高い延長料金に 頭を抱える 間抜けな毎日が 否応なく降り重なって やり直すことは望まない
それはとても些末なこと そんなことを聞いても意味などない やるべき事は山ほど積もる 理由を持たねば 答えも出せない 物を作ることは 歌うことに似ている 人の声は耳の底に三次元の映像を残す 人混みの中で誰かと話続ける 禁止されたらしたくなる 数分毎に甦る痛みに似た作り 夢想家と堅実は繋がらない あと少しだけ引き伸ばして 予定調和の毎日に 繋がっている 何かを中断することは強い痛みが伴い 変わることなく続くのだろう だけど 安息を得るなら それも一つ 必要なのだろう
渦を巻いて 深淵に触れて 手を繋いで 歩いていけたらなあ その願いは浅はかですか やり直しのきく人生は 幾つまで可能でしょうか 息を吐いて 融点を越えて 指を絡めて 眠っていられたらなあ その答えは或いは未然 若気のいたりと言う言い訳を 幾つまで使うことができますか 急がなくても待っていてくれるなら いつかまた手を差しのべてくれるなら― 長く伸びた夕暮れの影法師ふたつ 優しく世界を覆っていくよ 小さな頃から 絶望を見ては いつまでも 眠れないまま夜は明けていくから その気持ちに応えてくれますか 幾つになったら寂しさから 解き放たれるのですか 年を重ねるごとに増えるばかりの寂寥と 幾つかの答えを用意していてくれたなら― いつか話した螺旋階段のある家で 暮らしを繋いでいこうか
頭が衰弱 いやよ 願いなんか溶けてしまう 明日も同じように進んでしまう 時計の針の音が痛くて苦しいわ 流した涙の分だけ体重も減ったかしら 苦い 安らぎとは正反対 会えなくていい あたしの呟いた あの言葉 もう気にしなくていいからね 愛 優しくならないままに時間だけぼんやり 嫌なの これが望みならもっと楽だったのに 分割し始めた腹筋が 痛みを逃すモルヒネ 麻痺した感情に 山と谷があって 肯定だけをあたしが望んでると 思うならそれは 間違い 逃げたいの 戻れないの もういいから 諦めて思い返して浸るだけ 積木 崩して積み替えて作り直して 10%の為に買い物かごに入れた商品みたいに 使われないのか使えないのか 忙しくて フル稼働 ここまでおいで 教えてあげる グラグラの椅子の上で 話をしましょうか
はじめから終わりまでそんな具合に 誤魔化してばかりいたね 君は 僕を傷つけないように 僕に嫌われようと必死で たくさんの嘘まで吐いてくれたね 君の髪が風をなびく景色が好きだった 君の薄い皮膚に浮いた青白い血管が好きだった それがいつかはち切れてしまいそうで 抱き締めて 突き放して 傷つけてばかりきたね 僕は 死んだ方がいいと言っても 君は笑わなかった 終わりが近いことが見えてきて 君を殴り付ける両手が 君を抉る僕の足が 僕の意識とは丸で解離したように やめてと哀願する君をただ見下ろしていた ボロボロの君を抱いて 謝り続け また少しだけ引き延ばせた 終わりの時期に 僕はまた安堵していた
どこにもいきたくないなあ 起き上がるのも嫌だし なんか 電話が鳴ってる 出たくないや… しつこいなあ… …切れた なにもしたくないなあ 誰にも会いたくない テレビは嘘ばかりで頭痛の種だし 天気予報もあてにならなくて あまり意味もないし このままいたいなあ 布団の中でだらだらと うつらうつらと 夢と現実の狭間を漂っていたいなあ いちいち考えてたら 眠くなってきて 短い眠りと悪い夢で身体が痛いや そうじゃなくて さっきの電話は誰だったかな また 間違い電話かな まあいいや 一日が終わるまでただだらだら 布団にくるまっていたら まあ それでいいや
この線からこちらには立ち入らないで そこは 私の場所 私だけの場所 うやむやにしないで まだ答えは全然出ていないのだから 優しいなんて形容しないで 私はそんな言葉で片付くほど 立派なものなんか持ち合わせていない 境界線踏み越えて 私を固く抱き締めたのはだあれ? 抵抗する私を 撫で続けた手は誰の手? 喧騒だけが頭の中に満ちてくるようで なのにその時間だけはただ静かで 寂しさと背中合わせのまま 抱かれるに委せていた 頭の中に植え付けられた生活と価値観が いつまでも消えないのがただ歯痒いだけ やり直すにももう時間はないし 白いチョークで引いた境界線は 踏みつけられて消えてしまった 私だけの場所 線がなくてもそれは変わらずに在って だから背中にゆっくり手を回して わたしを抱き締めた わたしの長い腕でわたしを抱いていた
そこはあまり明るくないから たぶん読書には適さない 山積みの本に腰掛けて だらだら一日読書に耽りたい あまりうまく笑えない少女の逸話と 解放を求め走り出した男の伝説が錯綜している 暗くなって文字が追えなくなったら 灯りをともせばいい 知識を身に付けた気になって 偉そうに弁舌を奮うのも良いだろう 君に聞きたいことがあるから 明日には電話を掛けようか いつもあまりうまくいかなくて 苦笑いしていたけれど 願いは儚くて 砂や水のように さらさらしたものになりたいんだ 猫を殴り殺した少年の心境と 吐き気がするほどに勘違いを繰り返す サラリーマンの声が聞こえる気がする 頭が痛くて起き上がれなくなるまで 悩んでいる必要なんて多分ない 痴れた気になって やたら難しい語彙でやり込めるなら それはそれでいいだろう 目をさましたら朝があるなら 救いはまだ消えてはいない 水や砂のようにさらさらと 指をすり抜けていきたいんだ そんな生き方は どうして悲しいのだろう
名前が思い出せないな 最近ちゃんと名前を呼んで話した気がするのにな 同じ職場にいたのにな どことなく気の弱そうな顔をしていて けれど奥さんがとっても友好的で優しくて なのに名前が出てこないんだって とても言えない「what is your name?」 親切にしてもらったこともある 大したことはないけれど 別に嫌な人じゃなかった なんか少し寂しそうで 子供たちのキャラクター好きに 辟易しているなんて言っていたっけ? なのに名前が出てこないんだ やっぱり聞けない「what your name?」 諦めるにはどうも不快な気持ちもして 思い出せそうで出てこない 「what your name?」 「what your name?」 somebody please tell me!
ゆっくり身体が溶け出した そばに誰もいない 外の空気はもの悲しくて 息が出来なくなりそうだ ひっそり息を吐き出した よじれそうな哀しみ 人の肌とはもう遠すぎて 滲んだ色に溶けそうな夜 意味を求めて苦しみが増して 真髄はいつも寂しさから出来ている 喩え話を聞こうと謂われても 話すことなどもう 何もない あるとすれば それは哀しい匂いの喚起する 下らない記憶に過ぎない そんな話の中に 誰か何か見える? そんな話の中に 誰か何か言える? 静かに頭が歪んでいく 週末の憂鬱に 月曜日の憂慮が重なりあう それが意味していることなんか 果たして 何一つない 繋いだ手を離してから 消えてしまった ただ悲しい真実に 喪われてしまった
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