二ヶ月に一度のランディの定期健診日。 夜勤明けのランディと一緒に病院へ。
受付を済ませ、中央検査室で血液検査をして貰ってる間に、近所のハンバーガーショップで朝飯を済ませた。 検査結果を取りに行き、診察。 なんか、えらく時間がかかったな、と思って、診察室から出てきたランディに「なにかあったか」と尋ねたら、暗い顔で、
「……薬飲めって言われた……」
どうやら、検査結果が思わしくなかったらしい。 「好きなもん喰って飲んで死ねるなら本望」などと嘯き、こんなことやこんなことしてるからだ。 とりあえず、酒量を減らすことを約束させ、揃って出席する予定にしていた謎美女のオフは、わたしひとりで行くことを宣告。
え? わたしの去年の禁酒宣言はどうなったか? そこは夫唱婦随ってことで、微笑ましく思ってください。
今日はランディが夜勤なので、ふたり揃って起きたのは昼過ぎ。 ぼーっとしながら、ブランチに焼きそばを作る。 ソースで味付けしようとしたら、フライパンの取っ手の螺子が甘くなっていたらしく、フライパンが、ぐにっと傾いて、ガスコンロに半分ぶちまけてしまった。
あ……やってしまった。
仕方なく、ぶちまけてしまった分を片付けて、無事だった分だけでも……と、思ったが、皿に盛ろうとしたら、またぐにっと……残り半分は床にぶちまけた。 数分前に起きたことを記憶していないかのような己に嫌気が差そうとも、飯は作らなければならない。 昆布で出汁取って、月見うどんを作った。
こんな日はついてるはずない、と思って、出掛ける予定は明日に繰り延べた。
2002年02月23日(土) |
きぃいいいいいいいい! |
最近、旧パソコンが余りにも不調なので、インストールしたはいいが、全然使えなかった3Dお絵かきソフトがあったのを思い出して、新パソのバイオにインストールして、CGなんぞ描いてみている。
うがー! なんだこれは。 ちゃんと積み重ねたはずのオブジェクトが、視点変えると宙に浮いていたりする。 きーっ!と叫びながらオブジェクトを移動させ、さらに違う視点で見るとまた微妙にずれている。 元気蜂さんは、「3Dは根気」と言ってたが……確かにそうかもしれない。 やりなおしても、やりなおしても、ずれる、歪む、傾く。 気がつくと、3D酔い状態。 き、気持ち悪い……今日はこれくらいにしておこう。
2002年02月21日(木) |
遠足の前の日の気分があと9日つづくのか。 |
来月早々に行われるオフ参加者に出された「秘密の宿題」のことを考えていたためか、まだ見ぬ謎美女の夢を見た。 宿題をせずにオフに出掛けて、謎美女にうりうりと頭を小突かれた。 夢の中の彼女は、へのへのもへじの顔……ではなく、肩までの黒髪の美女であった。 夢の中の謎美女は、ほんとに美女であったが、ものごっつい大きな声で笑い、大酒をかっくらっておられた。 目醒めると、玄関の外で水道管の工事をやっていた。 とにかく、「秘密の宿題」は終わらせたから、少なくともオフまでは、宿題忘れて怒られる、などという、デキの悪い小学生のような夢は見ずに済むだろう。 後は、本物の謎美女に逢えるのを楽しみに、全国的に三月になるのを待とう。
2002年02月20日(水) |
ぼーーーーーーーーーーーっ…… |
此処暫く、偏頭痛と肩凝りが辛かったのだが……昨晩、腰痛までが耐え難いレベルになったのを、ランディが見かねて薬をくれた。 ランディのアトピーが酷いときに飲む薬である。 鎮痛・鎮静・消炎効果があるという。 以前、風邪のときに飲んでえらい目に遭ったので、いらんと言ったのだが、めちゃくちゃ辛いし、どうしても飲めというので飲んだ。 昨晩、その薬を飲んで寝たのが午前二時。 十六時間眠り続けて、起きたのが、今。午後六時である。 楽になったが、まだ身体が睡眠を要求している。 だから嫌だったんだ…… ランディは、この薬には耐性があるらしく、わたしが目覚ましにも気づかず寝てる間に仕事に出掛けたらしい。
ランディ、よく何年もこんなの飲んでるな……
2002年02月15日(金) |
少女漫画の一場面に遭遇 |
昨日、バレンタインデーの出来事。
買い物帰り、駐車場の前の柵にもたれてる男の子を見かけた。 長身だが、高校生くらいだろうか。 小さな箱を持っている。 その前には、女の子がふたり。こちらも高校生くらいと見た。 そのうちのひとりが、彼にチョコレートを渡したばかりであるらしい。
おっと。
この日ならではの光景に出くわしてしまった。 が、そのチョコは、彼に贈られたものではなく、彼の友達あてだったらしい。
「なにか、伝えること他にある?」
チョコの贈り主らしい女の子は、しきりに照れている。
「え?え?なにかって……なに?」
「だから、伝言とか」
「えーっ!えーっ!どうしよう!」
うわぁ。 なんてリリカルな場面に出遭ってしまったんだ。 可愛いじゃないか。 いいねぇ。若い子は。
……年寄りくさい感想を抱いてしまったが、時と場所を選ばずに、衆人環視の中、いろんなことをするカップルは公害だとさえ思うが、こういうのは可愛い。 あの可憐さを見たら、応援せずにはいられない。
可愛い女の子の恋は、実ってほしい。
そして、願わくば、いろんなことをするときは、時と場所を選ぶカップルになってほしい。
2002年02月14日(木) |
やめてくれ。わたしの無意識に忍び込むのは。 |
ランディは酒が好きである。 余程体調が悪くない限り、殆ど毎日欠かしたことが無い。
故に、家計の中で酒代の占める割合は非常に高い。 これをどうにかする方法の一番は、やはり「やめる」「減らす」だが、どちらも不可能と思われる。
「酒やめたら、俺、他に楽しみねーもん」
……毎週土日の競馬、昔の特撮物DVDやフィギュアの蒐集、その他諸々が、あなたの楽しみでないとすればなんだというのだ?義務か?実はだれかに命令されてやってるというのか? 大体、貴様は、日曜日に珍しく一緒に出掛けても、「あ、ワンピースの時間だ」などと小学生のようなことを言って七時半までには家に帰ろうとだだを捏ねるし…………話がそれた。
そう、酒の話だった。 量販店でまとめ買いをすれば安くつくが、買い置きがあると普段より飲んでしまうので、結果は同じ。 冷やしてなければ飲まないだろうと思って一日分だけしか冷蔵庫に入れないことにしても、酔っ払って勢いがつきはじめると「冷えてなくていいから出せ」と言う。
今は、ランディが仕事帰りにスーパーやコンビニでその日に飲む分だけを買ってきて、その代金を家計費から後で渡すことになっている。
ランディは、最近、近所のスーパーで、まとめ買いをしなくても酒が安いところを見つけてきた。
「……あそこか」
「ああ。安いよ。なんか、他のお菓子とか食料品も安かった」
「……安いのは知ってる」
「そう言えば、おまえ、なんであの店行かねーんだ?」
「BGMが嫌い」
「ああ。なるほど。『ちゃん・ちゃん・ちゃん・ちゃ〜ら・らん・らん・らん・あっそーれっ!』って、あれか」
「歌うな!感染る!!」
そう。 その店に行くと、エンドレスで、その店のオリジナルのテーマソングと思われる音頭形式の歌が流れているのである。 あの手のBGMは、凶悪である。 気がついたら口ずさんでしまうのだ。
以前にも、わたしには、禁忌とするスーパーがあった。 そこはなんの変哲もない店だったが……
さかなさかなさかな〜 魚を食べると〜 あたまあたまあたま〜 頭が良くなる〜
というあの曲がかかっている店だった。
やめてくれ。 わたしの無意識に忍び込むのは。
最近、バナーの加工なんかをすることが多い。 きっかけは、出来たばかりのアリアのサイトにバナーが無かったので、適当に奴のサイトの画像をいじってリンクバナーを作ってプレゼントしたことだったのだが、これが間違いだった。 アリアにバナーをプレゼント出来たのは、友人の気安さと、元になる画像があったからだった。 が、それから間もなく、アリアからメールが来た。
「あなたを見込んでお願いがありますの。わたくし、少し前から通っているサイトがあって、わたくしのサイトからリンクしたいのだけど、そこにリンクバナーがありませんの。申し訳ないけれど、どんなデザインでもよろしいわ。サイト名の入ったバナーを作って差し上げてくださいませんこと?」
どんなデザインでもいい、というから、本当に適当なデザインのバナーを作って送ったら、
「流石ですわ。これでも結構だとは思うのですけれど……でもね、少しイメージが違うような気がしません?」
と、リテイクを出してくれた。 ……「どんなデザインでもいい」というのは……。 いやいや。 長いつきあいの奴のことだ。 わたしの技術の向上のためだったんだろう。 判っている。 そんなことを、字書きのわたしが望むか望まないかは別として。 いいんだ。そんなことは些細なことだ。 結局、わたしは、アリアのサイト含めて六つほどバナーを作ったり加工したりしたお陰で、随分と、お絵かきソフトの使い方を学んだから。 いろいろやってるうちに、気をよくして、壁紙を試作して見せたら、アリアは、わざわざ即効で電話をかけてきてくれた。
「ほーーーーっほほほほほほほほほほほほ!ラヴァージが!ラッヴァーーーーーージが!あれでは深海を漂うクラゲですわ!おーーーーっほほほほほほほほほ!!」
と、いう感想を伝えるために…… 乗せておだててケツを叩いてやる気にさせて、最後に身の程を思い知らせてくれる旧友という存在は、実に得がたいと思っている。 いや、マジに。
そんなアリアに、またわたしはよせばいいのに、質問をしてしまった。
「なぁ。またひとつ訊いてもいいか?」
「よくってよ」
「あなた、もう随分下着歴長いんだよな?」
「諸先輩方には敵うものではありませんけれど、そこそこは」
「あなたが買う下着は高級なだけあって、見た目が綺麗で、機能的にも優れていて、ハードな使用にも耐えるんだろうけど、そんなに長い間マニアやってるなら、当然、どんなに大事に着たって、だめになるものはなるだろう?汚れたり、レースがほつれたり、ゴムが伸びたり……」
「ええ。残念ですけれど、身につけるものですもの。どんなに素晴らしい芸術品のような下着でも、本来の目的通りに使用する限り、汚れるのは避けられませんわね。ああ、わたくしたちは罪深い女。消耗品に恋をしてしまうなんて……」
「で、そういう、へたって着られなくなった下着は、どう処分しているのだ?」
受話器越しに、深いためいきが聞こえた。
「……問題はそれなんですの……」
「まあ、下着に異常なまでの愛を注ぐあなたなら、愛着のある下着を捨てるのは辛いだろうな」
「ええ……この間、手持ちの下着を整理していましたの。そうしたら、着られなくなった下着が衣装ケースにふたつ分……結婚するときには、断腸の思いで、サイズの合わない新品や、着られなくなってしまった分を含めてかなりの数の下着を処分したのですけれど、いつの間にか、また溜まってしまって……」
此処までは、驚かなかった。
「一体、どの服を処分して収納スペースを確保しようかと思案しているところですの」
「待て」
「はい?」
「それは、着られなくなった下着なんだろう?」
「ええ」
「なのに、それを捨てられないからって、着られる洋服を捨てると言うのか?」
「仕方ありませんわ」
「……何故捨てられないんだ?そりゃ、惜しいだろうが、もう着られないんだろう?切り刻んだ上に、紙袋にでも入れて、燃えるゴミの日に出せばいいだろう」
「わたくし、洋服は思い切ることが出来ます。でも、下着は思い切れませんの」
「……でも、着られないんだろう?」
「着られませんわ」
「なら捨てればいいじゃないか」
「だって、二度と手に入らないものなんですのよ」
「でも着られないだろう?」
「着られませんわ」
「捨てろ」
「また着たくなったら困るじゃありませんの」
「だから、それは、下着に並々ならぬ執着があるあなたが『もう着られない』と判断したものなんだろう?」
「あああああ!あれも、あれも、あれも、思い入れがありすぎて、捨てられませんの!!でも……きっと、素晴らしい下着を見たら、買わずにはいられませんわ!これからも増えることはあっても減ることはないでしょうし!」
「……………………」
「どうしたらいいとお思いになる?」
…………だから、捨てろってば。
2002年02月08日(金) |
「知る」ということ。 |
此処暫く、マニアックな友の話題を戯画化して取り上げることが多かった。 が、だからと言って、わたしにマニアックな部分が全くない、というわけではない。(んなことは、コンテンツ見たことあるか、過去に日記を読んだことのある人には言うまでもないが) 友人に対して、「この、変人めっ」と、いうような内容の日記を書いてはいるが、わたしは知っている。 己もまた「同じ畑のトマトとポテト(ガンパレードマーチ・岩田の台詞より)」であるということを。(大粒トマトと小粒のポテトという違いがあるとしても)
どんなジャンルであろうとも、マニアはいる。 と、いうより、人間は、だれでも、マニアであるというべきか。
そりゃもう、わたしのサイトにも、下着の伝道師アリアをはじめ、自ら「おた画伯」と名乗る絵描きさん、ロリロリ大魔王、文章書き、各種ゲーム好き……いろんなマニアが来てくれる。 彼らの知識に、わたしは常に舌を巻き、己の薄さを恥じ入るばかりである。 「何故にそんなことを知っている!」と、いうようなことを、みんな当たり前のように語る。
古事記を読むと、大王が即位した、というときに必ず「○○の命、●●の宮にましまして、天の下を治らしめしき」という文章が出てくる。
『治らしめしき』
は、「しらしめしき」と読み、「統治あそばされた」という意味だが、同時に、「御存知である」という意味もあるらしい。 古代において、支配者というのは、天下のことを総て知っているもの、だったらしい。
知る=支配する
であるとするならば、世の中には、支配者だらけだな。
わたしは普通、などと言ってはみても、絶対、ハマってるものはある。 あなただってあるはずだ。 そう。あなたの愛する世界では、あなたは支配者だ。 王様、女王様なのだ。 違うと言い張ってはいけない。 自分は無趣味である、などと主張する人も、絶対、貯蓄マニアだったり、恋愛マニアだったり、仕事マニアだったりするはずである。 俗世を離れて、出家したり、修道院に入ったとしても、それもまた、ひとつの道を追い求めるということで、言い換えればマニアであろう。 さあ、人様に迷惑をかけたり、犯罪行為さえしていなければ、恐れることは無い。ましてや恥じるなど言語道断。 あなたが支配する世界のことを、わたしに語ってくれ。
よし、今度から、オタクとかマニアとか言っていぢめられたら以上のようなことを語ってみよう。
2002年02月06日(水) |
夢はもうひとつの人生だそうな。 |
わたしは、よく寝言を言うらしい。 なんと言ってた?と、尋ねても、ランディ自身、寝てるところをわたしの寝言で起こされて、寝ぼけた状態なので、よく憶えてなかったり、むにゃむにゃもごもごとしか聞き取れない言葉だったりするらしい。
夢をみていた、という記憶はあっても、内容はよく憶えてない、ということが多いので、自分の寝言の内容が気になるのだが、憶えていない夢、というのは、余り思い出さない方が良い、というようなことを聞いたことがある。
脳にも、映倫や、ビデ倫や、ソフ倫のようなものがあって、都合の悪いものは記憶から消してしまうのだ、という。 余りにも怖い夢や、自分の隠れた欲望に自分が気づいてしまうような、憶えていると正気を保てなくなる内容の夢は、憶えていないのだそうだ。
しかし…… 殺人・自殺・身近な人の死・過去の恐怖体験の再現・部屋一面の蟲・化け物に追われる・エログロその他、数々の悪夢を見てきた。 ……少々、基準が甘すぎないか?わたしの脳の映倫。
脳の中の映倫を通らなかったほどの悪夢とは、どんなものなのだろう。 気にはなるが、やはり、憶えていない方がいいのだろう。
でも、ランディが言うには、
「おめーよー。寝ながら笑うなよ。気持ち悪ぃ」
寝ながら爆笑……。 どんな夢だったんだ。 どうして憶えてないんだ。 一体、どういう基準の映倫なんだ。
憶えてると笑い死にするとでもいうのか、え?応えんかい。わたしの脳細胞。
今日の日記は削除……したんだけど、ここがリンクされてて、来て下さるお客様もいらっしゃるし、真っ白ってのも愛想無いので、いつか使おうと思ってた近所の野良猫に出てきて貰おう。
2002年02月02日(土) |
チュパカブラはブラの一種じゃない。 |
旧友アリアが自分の下着サイトにカウンタをつけたいというので、
「どのカウンタか決めたら、大体その辺に、これをコピペしろというタグがあるから、それを……」
などと、電話でやり方を解説していたときのことである。
「これを、コピペですわね。……ところで、らるご?」
「ん?」
突然、アリアは、なんの脈絡もなく、こう尋ねた。
「今、後ろで、知人が、『あー!此処まで出てるのにー!』と叫んでらっしゃるのだけど……らるご、あなた、南米で出没すると言われる謎の吸血生物の呼び名を御存知?」
「ああ。チュパカブラが、ど」
うかしたか?と、つづけるべきところを、受話器の叫び声に遮られた。
「何故、あなた、そんなことを御存知なの!?」
「何故もなにも、知ってると思ったから訊いたんじゃないのか」
「それはそうですけど!!何故、そんな単語が瞬時に噛まずに出て来ますの?」
まだ書きはじめて、実質六日しか経ってない自分の日記の中に、オートルフォアだの、パッショナータだの、ディアファーヌだの、舌噛みそうな横文字を数え切れないほど出しまくっておいてなにを言うか。
わたしにはそっちの方が覚えられん。
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