日記でもなく、手紙でもなく
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2005年07月23日(土) 地震による交通麻痺

 午後7時に、人に会うことになっていた。少し早めに出たのが良かったのか悪かったのか。

 王子を過ぎたところで電車がストップしてしまう。また人が線路に立ち入ったか、あるいは人身事故か?と思っていた。午後4時半過ぎで、まだ待ち合わせ時間には余裕があるので、別に焦ることもないし―――
 と思ったら、車内アナウンス。
 「ただ今関東地区にかなり大きな地震が発生した模様です。全ての電車、JRも地下鉄も全ての電車が現在ストップしております。安全確認をしていますので、そのまましばらくお待ち下さい。」
 電車に揺られていると、地震など全く分からなかった。

 10分以上停車していた後、とりあえず上中里駅まで電車を動かすというアナウンス。上中里まで動くのは良いにしても、その駅にいっても、他の路線に乗り換えられるわけではないので、しょうがないなぁ、時間もあるしこの電車が動くのを少し待とうかとも思っていた。
 携帯でニュース記事を見てみると、震度5強の地震、震源地千葉県北西部というのが出ていた。震度5強というのは、ちょうど4月に、福岡から東京へ戻る日の朝に体験したのと同じ大きさ。
 上中里の駅ホームから自宅に電話を入れてみると、結構揺れたこと、揺れている時間が長かったという話を聞く。それでも物が倒れたり落ちてきたりということにはならなかったようだ。
 
 30分経過し、1時間以上たっても、まだ動く気配がない。焦ってくる。
 既に埼京線や高崎線・宇都宮線などは運転再開しているのだが、どうも東京〜品川間を通過している路線は動く気配がないようだ。山手線もまだダメらしい。
 
 ただ、上中里にいる限り当分動きが取れないように思い、とりあえず山手線が動いてはいないものの、田端まで歩こうと思い、駅の改札を出てしまう。
 もう少し状況把握ができていれば、王子に出たほうが正しい選択だったようにも思う。が、こういうときは、目的地に近いほうの駅に何となく足が向いてしまっていた。(結局、この選択は悪くはなかったのだけれど。)
 
 改札を出たところには、かなり多くの人が手持ち無沙汰な雰囲気で改札の中を窺ったり、しゃがみこんでいたりする。小さい駅なので(本当に初めて降りた駅だが)、タクシーは当然一台もいない(もともと少なそうだ)。
 歩き始めた時反対方向から個人タクシーが2台ほどやっていきたが、どちらも『回送』の表示。こういう時に、回送はないだろうとも思ってしまう。
 
 曇り空の下、線路沿いに歩くことにする。7月下旬にしては、比較的涼しく、歩いていても汗をほとんどかかない。ちょっと救われた気もするが、山手線から別れた京浜東北線の駅と駅の間の距離は、少し長くなるので、かなり距離があるとは思っていた。(後で地図を見たら、駒込駅までのほうがずっと近いこともわかったのだが。)
 ところが7〜8分ほど歩いていたら、右手の道からタクシーがきて、ちょうど歩いている道路にぶつかるところで止まり、そこで降りる人がいた。ラッキー。
 
 池袋駅まで出ることにする。
 全くこのあたりには詳しくない、という運転手。ただ、先の客は高田馬場から乗ってここまできたので、ちょうど戻る感覚なのだという。
 途中、路線バスが停留所で止まったところを抜いていく時に、バスの中を横目で見ると満員状態。反対方向からのバスも全く同じ雰囲気だった。
 池袋から少し更に動いて、待ち合わせには無事間に合う。
 
 池袋駅も、山手線がまだ動かないので、バス停で待つ人の長蛇の列。歩道が狭くなってしまっている。改札の周辺も人でごったがえしている。山手線が止まるだけでも、なかなか大変なことになるのがよくわかる。
 結局山手線が動き出したのは午後7時をかなり回った頃のようだった。3時間ほど動かなかったことになる。7時少し前に、駅のアナウンスでは、東京と品川間の点検は終わったらしいのだが、そこから更に時間がかかったらしい。
 ひどかったのは中央線。午後9時に回復、京葉線などは午後11時だったとのこと。
 平日だと通勤客がもっと多いし、場合により酒も入ったりして、もっと大変なことになっていたに違いない。まだ土曜日で良かった?


riviera70fm |MAIL