2006年09月29日(金) |
ライブに行ってきました〜椿屋四重奏〜 |
■椿屋四重奏■ 2006.9.28静岡サナッシュ
去年ライブに行った友達から「すごいよかったよ!」という風に聞いていたので、今度地元に来たら是非行ってみようとは思っていたのですが、実はアルバム・CD等は一切聞いたことがないバンド。(^.^;) しかしライブCMがラジオで流れた時に少しだけかかっていた曲を聴いて、 「これはもしかして私、好きな音なんじゃない?!」と思って行くことを決意したのですが、大ビンゴでした!(^^)d
始まって早々、「これは好きだ私!!」と確信する音のバンドでテンション上がりまくりました♪メンバー構成はギター2人、ベース、ドラムの男性4人。しかも皆カッコいいんです。(^v^) 「椿屋四重奏」というバンド名ですが、正式に4人になったのは今年の3月だとか。それまでは今は正式メンバーのギターの方がサポートメンバーで入っていたそうです。でも、仲良さそうで楽しそうで、しっかり『4人組バンド』になってましたよ♪まさに四重奏♪
“艶ロック”と形容されているらしいこのバンドのサウンドですが、極力(というかほとんど)英語の入らない歌詞でどことなく歌謡曲のテイストのある曲が多かったですね。日本語の歌詞はやっぱり、イメージが入って来やすくてすてきです。歌謡テイストなんだけど、シンプルで王道なロック。 なんていうのかなー、聞いていて何となく80年代前半の歌謡曲というか、沢田研二みたいな歌謡ロックっていうか(あそこまで男臭くないけど)ニューミュージック系っていうか、あの頃の男性アイドル(軽くない、男らしさで売ってるようなアイドルね)というか… 今もカラオケで歌い継がれているような、耳なじみがよいキャッチーな、一緒に歌いたい歌。それをちゃんとしたロックバンドが演奏してますみたいな。うまく言えないけど、なんかそういう雰囲気なのです。 本人達曰く“エロティック・サウンド(笑)”だそうですが私は“艶ロック”とはうまいこと言ったもんだなーと思いましたです。
グレイプバイン、トライセラトップス、スピッツ…音はこの路線だと思うけど、歌詞の世界観も含めて一番近いのはイエモンかな。イエモンをもっと、アクの強さを無くした感じ。あ、それとも椎名林檎!&東京事変。しかしやはりあそこまでムード歌謡っぽくなく濃くないです。あくまで聞きやすい。 グレイプバインと音の構成、方向は似てるんだけどバインほど思いっきりUK方向のロックしてないし、トライセラほどアメリカンロックで軽くないし、スピッツほど世界観が濃くない。
多分これは私の予想なんですが、元々このバンドはシンプルで王道なロックをやっていたと思うんですよ。ギターばりばりだし結構ベースが利いた重厚サウンドですし。 でもそれだと他のバンドと比べて個性が出ない…と言うことで、自分たちで考えたのか事務所の方針なのか解りませんが歌謡テイストを盛り込んでみたのかな?「ユー達、歌謡曲風で行っちゃいなよ」みたいな。(笑) 初期の曲かな?と思われたシンプルなロックサウンドの曲は、しっかりUK風を感じさせるロックだったし、きれいな曲だったし、音的にも好みではあったけど確かに歌詞も入ってこなかったし心にも残りにくかった。 それが少し歌謡テイストが入ると曲の力が目に見えて変わり、詞のイメージが目に浮かんでくる感じ!この違いはすごいなー(@0@)と思ったですよ。
しかしこのバンド、器用です。いろんな曲調を見事にこなす。 パンク、UK風ロック、ロックディスコ?風、80年代歌謡ロック風、ブルース風。いろいろな曲調があるのでライブでも飽きないのがよいですね♪似たような曲もないし。ただ、ちょっとリズムアレンジが凝りすぎか?と思わなくもなかったです。 わざと複雑に裏打ちを多くしたり、拍子を変えてみたり、1曲の中でいろいろ変えたりしてみてた曲もあったけどちょっと聞きづらいかな?と思いました。そこまで凝らなくてもいいじゃんみたいな。でも、多分アレは演奏する側としてはものすごい楽しいだろうなーと思いました。 だって、あれがメンバーとピッタリ合う演奏が出来たらきっと超気持ちいいよ!(^.^)この裏打ちの、一拍おいたリズムをガッ!ってみんなで合わせるのが快感!みたいなね。そんな様子が見て取れて、メンバーが楽しそうに演奏してるのがまた良かったです♪
しかし何よりこのバンドで特筆すべきはボーカルです!圧倒的な存在感で素晴らしい!! 私は男性ボーカルで(人から言わせると)色気がある声、と言うのが好きなんだけどこの椿屋四重奏のボーカルも超好み。路線としてはグレイプバインの田中さん、スピッツの草野さん、トライセラトップスの和田くんなどはもう「どストライク」なんだけども、そんな系統の声の方です。しかも特に高音の歌い回しサイコー!!(>▽<)b 艶もあるし、訴えかけるものがあります。一聴の価値あり!ですね。
このバンド、CDジャケットを見るといつもそのボーカルの中田君だけを前面に押し出しているので、私はてっきりその人の個人ユニットに近いバンドなのかと勝手に思っていたんですが、全然そんなこと無いじゃん! 思ったより全然4人組バンドじゃん!ボーカルの中田君も性格もカワイイし皆の事も盛り上げるし、全然ワンマンじゃないじゃん。CDジャケットしかり、宣伝ポスターしかり、なんであの人ばっかりプッシュしてんのかなあ? せっかく4人揃って晴れて『四重奏』になったんだから、今度からはもっと『四重奏』として売り出すべきだよと私は思いました。いい曲いっぱいあるのに売り上げが今イチなんだとしたら、完璧に事務所の方針失敗してるよ☆ CDもどうやらまだフルアルバムは2枚、3rdシングルが出たばかりとかそんな位しかないみたいですし。ちょっとビックリしたなあ。 でもそれなら今からでもCD集めやすいかもですねwいい曲たくさんあったし、シングル曲も素敵だったからぜひ聞いてみよう!と思いました。(^.^)
最初の方でツインギターの一人安高さんのギターの音が出なくなるというハプニングがあり、場つなぎで予定に無い曲を急遽歌ってくれたり、アンコール2曲の後一回メンバーは引っ込んだんだけど皆がねばってアンコールしたらもう一曲バンドにとって大切な曲らしい「嵐が丘」がどうのという曲をやってくれたりと、Vo.の中田君も「いっぱい歌ったなあ!」というくらいたくさん曲が聴けて楽しかったです♪♪
一番新しいシングル曲かな?アンコールの1曲目でやった♪君を抱いていたいよ〜♪という曲(曲名解らなくて済みません)は、何かのドラマの主題歌になったらいいのに!と思ったくらい、情感あふれるやさしい曲で心にしみましたよ。このバンド、もっとみんなに知られると良いのになあ。 ぜひまたライブに行きたいです!!!(^0^)/
2006年09月22日(金) |
映画を観てきました〜ゲド戦記〜 |
遅ればせながらやっと観てきましたよ。とりあえず今年の話題作本命のうちの一つ。 まあ、ご存じの通りなんだか評判がめちゃめちゃ悪いので…観に行く方としてもなかなか士気が上がらなかったのもあったんですけどね。すでに観た人の中でも賛…はあまりなくて否定的な意見が結構あったんですけど、とりあえず私の感想です☆(^.^)
まず見終わってすぐ思ったのは、『どのキャラにも萌えなかった(笑)なあ…』(=.=)ということですね。 宮崎アニメに限らず、どの映画を観てもたいがい『あのキャラが良かった!』『あの俳優さんに惚れちゃった!』というようなきゅ〜〜ん☆としたシーンがあると思うんですけど、この映画に関してはどのキャラに対しても気持ちが入らなかった。
●例えばマントのひるがえり「だけ」でうぉう、かっこいいッ!!(>v<)oとドキドキしたり、殺陣シーンでうひょお!ってなる事もなかったし、キャラのちょっとしたしぐさ、目線、立ち回りなどで心を掴まれるシーンというのも全くなかった。良くも悪くも芝居がかっていなかったといいますかね。そういうところは宮崎駿監督はとってもうまいと思うんですけど。 っていうか駿監督の場合はハッタリ!アクション!アクション!ハッタリ!の連続で、しかもどのキャラも常人離れした動きをする事が多いので 「しょせん、こういうとこに出るような人は普通の人じゃないんだよなあ…」などと思ったりするのですがそれにしてもアレンしかりハイタカしかりテナーしかりテルーしかり、もうちょっと「かっこよい」立ち回りシーンがあっても良いんじゃないかと思いましたね。 ●「何をどのように見せたいか」ちゃんと心に決めて作ってない、そして流れを考えてないからシーン一つ一つが浮いてしまってる印象がある。シーンがぶつ切りと言いますか。つながってない感じがしてしまいました。 ●すべてがセリフで説明してしまう「セリフ劇」になってしまって、キャラが行動で見せる場面が少なかった。(特に前半)そしてその上で ●印象的なセリフがないので心に残るシーンが少ない。 セリフが多い割に納得できる言葉が少ないのは、キャラが持つ存在感、経験値、人生などがあまりに語られ不足なためこちらに伝わらないのだと思います。絵や仕草だけで表現できなかったのもあると思う。
●主人公アレンがヘタレなのだけど、そのヘタレっぷりすら中途半端なため同情も出来ない。(苦笑)ヘタレならヘタレを著しく強調してくれれば、それが愛おしさに変わることもあるんですが(爆) だいたいアレンがあんなに皆に慕われて立派な父を冒頭刺し殺した理由が全く理解できない。「彼の心に巣くった心の闇がそうさせた」だけで済ませて良いのか??っていうか、ホントに理由はそれだけなのか?それにしてもやっぱり同情できないし、あの後彼が国に帰ったとしても皆に許してもらえるわけもなく、裁判にかけられて死刑になるのがオチだと思うんですけど(=".=) そもそも冒頭で父王が刺されてそれ以後、ハイタカとアレンが大きな街に行っても「あそこの王様が殺されたらしい」とか「犯人はその息子らしい」とか噂する人がいても良いと思うんですけど、何一つ情報が流れてこないのでもしかして父、死んでないんじゃね?みたいな気分になりましたよ。なんか気づいてみたらモブの人達が生き生きした会話というものをほとんどしてなかった気がする。だから今イチ画面に活気がないように感じたんだよね。 そしてハイタカが最初から最後までアレンにそこまで無条件に優しくしてあげる理由が解らなかったわー!
父・駿監督は人物・世界・世界観・小物や言葉に至るまでいろいろ設定しまくってるようなんだけどどうもそれを出し切れておらず、いつも登場人物だけはそれをふまえて話を進めていくんだけど観ているこちらには全く何のことだか解らず、見終わってからパンフレットや設定資料集を読んで初めて「そーいう事なの?!」って解ることがあまりに多かった。(特に千と千尋、ハウルなど)よく言う『大風呂敷を広げすぎる』ってやつですよね。 反対に吾朗監督は「設定が少なすぎる」ため、人物や世界に広がりを感じない。世界が狭すぎるんですよね。主人公のすぐ周りだけで話が進んじゃうのでスケールが小さい。スケールを広げるためのはずの外界に住む竜なんか、全然出てこないし。だから「いいなー!この街に行ってみたい!」(o^.^o)とかいう気分にならないですもんね。いくら現実にはない街とはいえ、そういう気分にさせるのは大事だと思う。
ただ、このゲド戦記では、人物の行動が「自然」で「地に足が着いてる」感じがしたところが良かったです。 普通人間だったら、空は飛べないし、本当に小さな裂け目でも飛ぶのには勇気がいるし、そんなには飛べない。ジャンプしたってそんなにジャンプ力はないし、足だって速くもないから一生懸命走ったってそんなに早く目的地に着けない。確かに超人的な動きの主人公達にドキドキはするけど、やっぱり人間は人間だもんなあ…。自分の足で一歩一歩進むしかないよね!と思わせてくれるのは良かったところだと思いました。
ん〜〜しかし残念だったのはやはり、テルーが名曲『テルーの唄』を歌うシーンですかねえ。 もうすでに歌が一人歩きしてる雰囲気ですけど、それにしてもあの歌が使われているシーンがあまりにも平坦すぎる!!歌を生かすでもなく、感動を与えるでもなく、ただテルーが歌ってる「だけ」。それなのになんでアレン泣いてんの??なんでそこで今まで生きる気力がないヤツは嫌いだとアレンに敵意を持ってたテルーはアレンを許しちゃうの?? まったく合点がいきませんでした。
う〜〜ん、う〜〜ん、これを一概に監督だけを責めるのはどうかとも思うんですけど。脚本とかさー。プロットとかさー。絵の質とかさー。映画って一人で作るもんじゃないでしょ?監督が替わるだけでここまでの出来になるんじゃ、こりゃジブリ全体で修行し直しって感じですかね! それにしても最大の失敗はアレですね、原作者ですね! 前に駿監督が映画化打診した時にオッケー出しとけば、絶対良い物作ってくれたのにー!出し惜しみするから失敗したとですよ☆っていうかそもそも何で駿パパは監督しなかったのですかね?健康上の理由ってホント?? …DVDやグッズは売れないだろうなー…A(TxT)
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