詩集 ”心の扉をひらいて

2005年11月28日(月) 散ってゆく恋

あんなに愛したはずなのに
あなたを友達のように感じるなんて

もう私たちは
昔のようには戻れないかもしれない

氷河が溶け始めたら
もう止まらないように

抱きしめていた宝物を
ふと腕を緩めた隙に 奪われるように

あなたへの愛は
私の指先からこぼれ始めた

クルクルクルクル
白い花びらが真っ赤な芯を隠して
舞い降りてゆく

散っていく恋も
あんなに綺麗・・・
 
 
 
 
 



2005年11月25日(金) 愛してしまったら

あなたのことが
どうしてこんなに気になるのだろう

愛してしまったら
あなたがいつも幸せでいて欲しいと思う

愛してしまったら
あなたをいつも守ってあげたいと思う

愛してしまったら
あなたを傷つけてはいないかと臆病になる

そのくせ 自分が
どんどんわがままになっていくのが分かる

いつまでたっても
恋に慣れない自分がいる




2005年11月22日(火) 好きな人の前でしか歌わない

好きな人の前でしか歌わない
という歌を
あなたが今
わたしのそばで歌っている

風邪を引いて咳が出るというのに
熱唱している

初めてのカラオケで
あなたが私のために歌ったってこと
今まで気がつかなくて
ごめんね

でも今
私の心に
ずしんと響くその歌に
もう虜になってしまったよ

きっと・・・
あなたにも

 
 



2005年11月20日(日) 明日は車を走らせて

明日は車を走らせて
海を見に行こう

例え 隣に誰も座っていなくても
あなたを思い出しながら
あなたの好きなCDでもかけて
小さな一人旅をしてみよう

明日は車を走らせて
海を見に行こう

寂しさや迷いや不安や
いろんな心を瓶に詰めて
そっと海に流そう
きっと波が抱きしめて
彼方へ連れて行ってくれるだろう
 



2005年11月19日(土) 薔薇の蕾

あなたの突然の想いに戸惑い
心の蕾は
硬く閉じられたはずなのに

ひだまりのような笑顔と
優しさのシャワーに
少しずつ開いていく

怖いような
恥ずかしいような
嬉しいような
不思議な感覚で

開くはずのない蕾が
一枚 また一枚と
加速度を増しながら
あなたの光を浴びていく

 ずっと
 愛してくれますか
 



2005年11月14日(月) 一人の秋

一人で林を歩いていたら
一匹の綺麗な毛虫を見つけた

黄色い毛がふわふわ

全てが秋色に染まった中で
これから どこに行くのだろう

いつまでも見ていたら
人が集まってきて
わ〜綺麗な虫!と歓声を上げる

毛虫と別れて また一人

池の傍で佇んでいたら
また人が集まってきて
何かいるのかしら?と覗き込む

私はただ
水面に浮かぶ落ち葉の美しさに
見とれていただけなのに
 
 
 



2005年11月08日(火) 孤独

力いっぱい抱きしめて欲しい
そんなときがある

いつものベッドを広く感じる
そんなときがある

誰も きっと気づかないだろう
私の想い

 
 


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