詩集 ”心の扉をひらいて

2005年09月23日(金) オドレイ・トトゥのように

「ロングエンゲージメント」のオドレイ・トトゥのように
私はつぶやく

あの人は私を愛してる
私を愛してる
私を愛してる

私は幸せ
私は幸せ
私は幸せ

言葉は呪文のように
闇に広がり
寂しさで波立つ心は
やがて静まる
 
 
 



2005年09月15日(木) 儚い夢

ピアノを弾きながら
涙は静かに頬を伝う

夢を見ていたのは
私だったのね

儚い夢を見てた
あなたと暮らす夢を見てた

愛だけで生きていけると思ってた

 
 



2005年09月13日(火) 幸せの木の下で

幸せの木の下で
あなたをずっと待っていたかった

幸せの花びらが
一枚残らず散ってしまっても
ここでずっと
あなたを待っていたかった

二人はとうとう
幸せにはなれなかったけど
もしかしたら 
これが一番
幸せなのかもしれない



2005年09月12日(月) 小鳥と木

何度 あなたに泣かされたろう
何度 あなたを泣かしたろう

それでも二人は 離れられなくて
こうしてここまで 歩いてきた

今度 生まれ変わったら
あなたは木におなり
私は鳥になる

私は あなたの枝から離れない
あなたは 私が枝から落ちる日まで
二人の愛を見届ける
 
 



2005年09月10日(土) 特別の場所

あなたのいないベッドは
氷のように冷たくて硬い

あなたの腕を枕にして
全てをあずけて眠る心地よさ

嵐が吹いたって
雷が鳴ったって
そこはあなたと私の特別の場所だった

今日も
あなたのいないベッドで何度も寝返りを打って
朝を迎える
 
 



2005年09月07日(水) それだけでいいのだけど

あなたが伸ばした手に
手を重ねるだけでいいのだけど

あなたの愛の言葉に
微笑んで頷くだけでいいのだけど

あなたの若さに
飛び込んでいくだけでいいのだけど

それは
絶壁から飛び降りるほどの
決心がいる
 
 
 



2005年09月06日(火) 雨上がり

昨夜からの雨は上がり
山はさっぱりしたという顔をして
からだを震わせ
山肌からは
湯気が立ち上っている

雲はまだせわしそうに
山の上をすれすれに動きながら
もう一雨降らせてやろうかと
薄笑いしている

私は
忍び寄ってくる台風が心配で
空ばかり眺めている
 
 
 



2005年09月05日(月) だからきっと

私は分かるの
私たちはきっと
来世でも愛し合うと

あなたは話してくれた
私たちは
前世で愛し合っていたと

そして今
私たちは出逢い
愛し合った

だから
だからきっと
来世でも二人は出逢い
愛し合う

 
 



2005年09月02日(金) 愛し足りなくて

愛しても愛しても
愛し足りなくて

恋しても恋しても
恋し足りなくて

愛されても愛されても
充たされない心を抱いて
途方にくれています

私から
あなたへの愛を取ってしまうと
もう 何も残りません
 
 
 


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