当世高校教師気質
一生勉強 一生青春

2003年07月31日(木) 『よく見る夢』

今日で補習が終わり~~~。いやっほぉ。
と喜んでいたところ、ふと正気に戻る・・・
えっ、もう七月、終わったんですか?
夏休みに入ったらアレもコレもしないと、と思っていたのに、
何だか全然予定通り進んでいないのはなぜなのか。
8月は頑張るぞ。

本日の一作:
・『よく見る夢』(S.シェルダン/アカデミー出版)

司書の先生に薦めていただいた本を読破。
S.シェルダンなんて、高校生以来だよ。
上・下巻は、この作者の小説の場合、あまり関係ない。
本当にあっという間に読めてしまう。

物語は多重人格障害がテーマのミステリー。
そう前置きされて読み始めたはずなのに、
読んでいる途中、ドキドキさせられてしまうのだから、
さすがだなぁと思ってしまう。
あと、日本が舞台だといまいちピンとこないだろう。
これはやはり、海外小説だからはまるんだろうな。
ラストには救いもあるし、物語構成は単純だけれど、
世の中にはこういう娯楽小説も絶対必要だな。
読み終えた時には、「やっぱりね」と思いつつも、
期待通りの展開に爽快さを感じている自分がいる。



2003年07月29日(火) 「ウォーター・ボーイズ」

最近、見ているドラマは2本。
1本は「すいか」、もう1本が「ウォーター・ボーイズ」。
映画も好きだったので見ているところもあるが、
やはり配役! 森山未來氏がいるから見てたわけである。
でも、そろそろ物語りも佳境に入ってきて、
青春もの特有の胸の奥底がじんとくること多々。

やっぱりね、高校生は馬鹿馬鹿しいくらい熱くないと。
他人から見たら「何してんの?」ってことに対して、
がーっと熱中しないとね、最後に飛べないよ。

本当はコレをウチの生徒に言いたいのである。
どうして、さめちゃってるのかなぁ。
今はちょうど文化祭に向けての下準備の時期。
これでお盆を挟んで、8月後半で一気に仕上げるわけだが、
生徒会のメンバー自体が全然集まらない。
どうも空中分解しているらしい・・・
結局、全ての進行を課長がやっているなんて、
いったい誰のための文化祭なんだかね・・・

未來君、かわいいなぁ・・・



2003年07月28日(月) 梅雨明け

昨日、梅雨明けしたとかしないとか。
あっちぃよ~~~、もう働く気が失せていく。
本当にこの時期に冷房ないなんて、ナンセンス。
挙句に、唯一クーラーがついている第一職員室の先生は
どこぞへ消えたのやら、ほとんどいないのがむかつく。
どこ行ったんじゃ~~~~。

今日から補習は小説に移行。
とはいえ、残すところ後3回しかないのであるが。
他の先生からは最後のほうには半分になると聞いていたが、
今年はずいぶん優秀で、欠席は常に5人程度。
こちらも手を抜くわけにはいかないな。
予定では、
・遠藤周作「深い河」
・北杜夫「幽霊」
・乃南アサ「姉妹」(タイトルうろ覚え)
・夏目漱石「三四郎」
と続く予定であるが・・・変なラインナップ。
特に、乃南女史なんて、問題にするか、普通?
と古い頭の私なんかはすぐに考えてしまうのだが、
いったいどうなんだろう。とりあえず教えづらい。

明日はM木女史と夕飯を食べるぞ。やっほぉ。



2003年07月27日(日) vaio/『目下の恋人』

vaioを買った。イェイ。
でかい買い物ではあるが、採用試験が終わったご褒美。
それに、一学期はなんとか乗り切ってきたけれど、
やっぱりノートは一台持っていないと、何かと不便。
ネットは従来のままVALUESTAR君に頑張ってもらうとして、
書類作成は全てvaio君に任せてしまおうと思っている。

本日の一作:
・『目下の恋人』(辻仁成/光文社)

読んでからやっと知った事実なのであるが、
コレ、井川遥主演で映画化されてたそうで。
あらすじだけをさらさらっと見たところ、
短篇を少しずつミックスさせたようだったので、
はぁ、なるほどねといったカンジである。

著者初の短篇集、面白かったのはやはり表題作。
とても微笑ましくて、私は好きなお話だなぁ。
筆者がそういう人間なのだと言ってしまえば終わりであるが、
得てして、男性という生きものはロマンチストなのだろう。
もし、この作品の登場人物である男女が入れ替わって、
女性が恋人を紹介する際に「目下の恋人」と言う話だとしたら、
絶対にこうした純愛小説にはならなかったような気がするよ。



2003年07月26日(土) 『GOTH』

いやっほぉ、終わった、終わった。
今日をもって無事(?)採用試験終了。
面接はそりゃ緊張もするが、年々良くはなってるね。
でも、筆記は学生だった頃のほうがはるかに勉強するから、
結局、五分五分になるのだろうか?
う~ん、もうちょっとマジメに勉強しておけばよかった。
でも、とりあえず今回も悔いなく終わったので、
あとは天命を信じて、10月の結果発表を待とう。

本日の一作:
・『GOTH』(乙一/角川書店)

これで心置きなく読書もできるので早速1冊。
今をときめく短篇の名手、乙一選手の話題作。
読み始めたときは、面白いといえば面白いけれど、
どうしてそこまで話題になるのか分からなかった。
というか、何故コレがミステリなのか分からなかった。
でも、読み進めるにつれ、徐々に「うぅん」と唸ってしまう。
ただ読み流しているだけだと、分からなくなるのだ。
本当に注意深く読んでいないと、煙に巻かれるのだ。
特に、第三篇「犬」あたりから、その傾向は際立つね。
一言で言うと、話者が誰なのか分からなくなるってこと。
コイツが語っているのだという一人よがりで読んでいると、
乙一ワールドに取り込まれて、迷走してしまうのだ。
ちょっと気持ち悪いけれど、確かに読み応えはあるなぁ。



2003年07月24日(木) SNUFF

最近、パンク好き少年に懐かれた。

文化祭でバンドをやろうと思い立ったらしい彼の面倒を
生徒会かつ吹奏楽部に携わっている私が見ることになった。
「何の曲したいの?」「・・・ハイスタ」
「ふぅん、格好いいよね」「先生、知っとるん!?」
その瞬間、その子の目がまん丸に。
まぁ、確かに普通の「先生」は知らんだろうね。
むしろ、「そんなの聞いとらんと勉強せぃっ!」とか(苦笑)
でも、私は普通の「先生」とはかなりずれているので・・・
ともかく、いろいろ話しているうちにパンク好き発覚。
私はそこまで詳しくないのでいろいろ教えてもらった。
どうも本当にベースが好きらしい。
しかも、ちらっと聞いたがかなり上手い。
テンポキープがいまいちかなと思ったけれど。

で、今日はブラスの練習を見に行った後、生徒会室に戻ると、
バタバタな机の上にさらに見慣れないものが。
何か書類でも回ってきたのかなと思って見ると、楽譜である。
さらにCD数枚・・・「先生、聞いてもいいっすよ」
か、可愛いじゃねぇか! ちょっと笑ってしまった。
ということで、今日のBGMはSNUFF「NUMB NUTS」。
嫌いじゃないなぁと思っていたら、なるほどUKバンドなのね。
それなら肌に合うのは間違いないよなぁ。
パンクは運転するのに都合がいいので、しばらく車で聞こうかな。



2003年07月22日(火) 一週間を振り返る。

日記を書くのは・・・1週間ぶり?
その間、本当にいろいろなできごとがあった。
一つはもちろん採用試験のこと。
筆記は・・・まぁ、ぼちぼちかなぁと。
勉強した問題はできた、見たことない問題はできない。
もう割り切るしかないなぁと思う。特に時事。
ただ小論文はちょっと痛いなぁ。
時間が気になるあまり、ものすごく汚い字で書いてしまった。
採点者にハロー効果が起こったらどうしよ(苦笑)

二つ目は野球の応援。
コールド負けだったのは仕方ないとして、
もうダメかと思った時に二点入ったのは本当に嬉しい。
よく頑張った、本当によく頑張ったよ。
そして、もちろん我が可愛いブラスバンドも。
上手な学校が聞けば「はぁ?」と思うかもしれないが、
そんなものは知ったことではない。技術よりも尊いものがある。

三つ目はバースデイ・・・ビバ25歳。
今年は本当にいろんな方に祝ってもらえて嬉しかった。
でも、一番嬉しかったのはやっぱり生徒からかな。
教師冥利に尽きるというのはこういうことなのだろうか。

今日から夏季補習開始、頑張ろう。



2003年07月15日(火) いらいら

ちょっと情緒不安定なり。
緊張してるというか、焦っているというか。
だから、なかなか周囲に気が向かない。

今日の二年生の現代文の授業。
2時間続きだから、1時間はちゃんと授業をして、
夏休み前にきちんと「永訣の朝」が終わったので、
最後の時間は場所替えでもするかという話になった。
(総合学科は授業選択制なので、各授業で場所替えをする)
以前から、「場所替えをしたい」と喚く悪がき君。
彼は最後列という誰もが望む場所にいながらも、
友人の傍にいきたくて、場所替えを望む健気な男子。
それなのに、くじを引いたら最前列。
おまけに友人は皆後ろへ散っていった。
「あら、こんなとこにきたんかい」と声をかけると、
「悪いかっ?」とガンつけられました・・・
拗ねんなよ、オマエは。いったいいくつになったんだ?
あまりの態度にあきれてしまって、二の句が継げない。
そこで、ちょっといらいら指数アップ。

続いて、放課後。
部活の件で顧問の先生と話をするものの・・・
これってそんなに急いでする話?
別に私の教採が終わってからでもいいんでないの?
あげくに、部活指導が終わって、生徒会室に帰ると、
「先生ももう試験近いんだし、部活もちょっと考えないと」
と同室の先生に言われる・・・分かってるよ!
むしろ、私自身が一番それを気にしてるんだよ。
でも、仕方ないじゃんかよ~~~。

もう本当に早く試験終わってくれ~~、落ち着かないよ。



2003年07月13日(日) さすがにやばいよ。

いよいよ採用試験まで1週間がきった今、
そろそろ真剣に心臓がどきどきしてきている。
もうとっと終わってくれよ。
別に明日試験でも私は困らないよ、と大声で叫びたい。
むしろ、それさえ終われば、私は心置きなく
授業の準備もでき、校務分掌にも携われるし、
部活動にだって全力投球できるし、本も読めるんだ!
いったい、もうどれぐらいまともに本を読んでないの?
世の中には面白そうな本がわんさか出ているし、
文庫になったら読もうと我慢していた本だって、
ちょこちょこと発売されているというのに・・・

なんて、くどいたって始まらないが。
本当に仕事をしながら採用試験を受けるなんて・・・
こりゃ経験を買ってもらわないと話にならんよ。
(両立されている方もいるのだろうが)

嗚呼、明日からの1週間は憂鬱だね。
何もかもが。本当に、本当に何もかもが。



2003年07月11日(金) 保護者懇談の三日間

水曜から金曜は保護者懇談。よって、午後放課。
やっほぉ、授業ないよ~~vv
授業がなくて喜ぶ教師もどうかと思うが、
試験が終わって夏休みまでのこの短期間、
受験校でもないココでは授業がしづらいのなんの。
冷房もない蒸し暑さの中、生徒は激沈。
生徒が聞いてない授業なんて、する意味ないじゃん。

とはいえ、月曜・火曜は授業するけど。
(しかも、「永訣の朝」・・・間違ってる)

ともかく、保護者懇談は担任が忙しい。
つまり、担任以外はさほど忙しくない。
採用試験も押し迫ってきて落ち着かない私としては、
非常にありがたい境遇であったはずなのに、
甘かった・・・生徒会と部活は休まない。
生徒会の仕事は仕方がない。
課長は面談だし、もう一人の先生は別件の仕事。
だから、残った私が引き受けるのは筋というもの。
・・・部活は? 何で私がここまでするわけ?
つかね、簡単に曲やら何やらを決めるなよ。
最終的にやるのは私なんでしょ?
じゃあ、私にも決めさせてよ。
つか、試験前のこの時期ぐらいは変われやー。

結局、三日間は普段以上に忙しく過ぎてしまった。ふぅ。



2003年07月08日(火) 『かっくん』

今日は図書課主催の校内読書会があり、参加。
題材は乙武さんがはじめて翻訳した絵本『かっくん』
先生の話によると、生徒が自主的に選んだ本らしい。
きっと5、6人ほどのこじんまりした会だろうと思い、
気楽な気持ちで図書室のドアを開けると、
なんとずらり25名・・・挙句に教え子もちらほらと。
う~ん、思ったよりも立派な会だなと気合を入れるが、
実際、始まってみると・・・お~い、もっと人の話は聞け!
思わず苦笑してしまうシーンの連続である。
それでも、少しずつまじめな意見も出てきたりして、
授業では見られない生徒の一面が見えてくる。
本当は国語の授業でもこういう形式を取り入れていくべきなのかな?
もっと活発に意見交換ができる授業がいいのかな?
もちろん、自分の意見を言うのが苦手な子もいるから、
実践に移すのはなかなか困難問題なのだけれど。

『かっくん』は、まんまる家族の中に生まれた、
唯一からだがしかくい「かっくん」が主人公。
そのために、まんまる兄弟からは仲間はずれにされるが、
ピンチの時にかっくんが活躍したことで、
無事仲間に加わることができたという簡単な内容。
それでも、なかなか深刻な差別問題を包括した
深い物語りでもあるのである。
ちょっと教師という立場を外れて、真剣に意見してしまった。
それを国語科の主任に誉められたりして(苦笑)、
久しぶりに学生気分を味わうことができたような気が。
かつては、1冊の本を院生で話し合ったりしてたのにね。



2003年07月06日(日) はっぴぃばぁすでぃ

今日はN尾女史のお誕生会。
院生5人のうち、最初に誕生日を迎える彼女を、
5人揃ってお祝いできたのは本当に嬉しい。
もう試験まで一ヶ月切ってしまったために、
なかなか忙しくて時間を取れない中ではあるが、
やっぱり院の同期は特別だから、無理だってする。

今日は院生だった頃に知ったフレンチレストランで
ランチをご馳走する。本当に久々に来たなぁ。
会話はどうしても各自の学校の話が中心になってしまうが、
ノリや会話のテンポが変わらないのが嬉しい。
最近、生徒への優しさが失われつつあった自分の中で、
久しぶりに優しい感情が戻ってきたような気がする。
もっと余裕を持った人間でありたい。

最近、自分の今までの授業を振りかえって、
なきたくなるほどへこんでいる。
あの場面でもっとああすればよかった・・・と。
まだ一年目だからという甘えがどこかにあるのだ。
もちろん最初から完璧であれるはずがない。
でも、そのことに甘えていては進歩はない。
ある本に「我流を捨てろ」と書いてあった。
この言葉を4月の時点で知っていれば・・・
勉強不足であるわが身が悔しい。
でも、悔しい悔しいと言っている時間もない。
日々、前進あるのみ。



2003年07月05日(土) 今更ながらの歓迎会

今日は兼務校の国語科の歓迎会。
試験が近い私を気遣ってくださり、昼食の席となった。
学校に集合だったので、それまでは吹奏楽部の指導に。
1時間半ほどパート練習を見守った後、
二人の国語の先生方と料亭に出かけた。

二人の先生は本当に正反対の先生。
男性のT先生は体育会系のめちゃくちゃ明るい先生。
自称・いい加減人間らしいが、全くのウソである。
そう見せるというのが、その先生の一つのテクなのだ。
女性のN先生は文科系の優しくはきはきした先生。
穏やかだけれど、厳しくすべきポイントは外さない。
女性である私にとってはまさに理想の先生である。
二人は同学年ということもあり、本当に仲がいい。

今日も授業の進め方や面接での対応など
いろいろと気遣ってもらい、感謝感謝である。
その中で、一番タメになったのが授業の導入の大切さ。
先生は導入に1時間たっぷりかけるらしい。
進学校でないから受験がかかわってくるわけでもない。
それぐらいの余裕が私にも必要なのだなぁ。
分かっていても、まだまだ技術が追いつかない。
夏休みの教材研究にかかっているな、これは。



2003年07月04日(金) あっという間だったな

今週は兼務校のほうが期末に入ったので、
授業がないため出勤せず。
よって、まるまる本務校のほうで過ごした。
うわぁぁぁ、楽だ~~~。
もうぬるま湯に浸かって復活できないかも。
大きな声で言えないが、やっぱり兼務は気が張るのだわ。

今日は放課後、部活指導にいそしむ。
現在は文化祭に向けて五曲を練習中。
コンクールに出場しない生徒達、特に三年生にとっては、
文化祭こそが最後のステージになるのである。
だから、三年生の気合の入りようはものすごく、
こちらとしても十分なことをしてあげたい。
そうやって練習を進めて、気がつくと19:20。
「・・・30分で学校閉まるよね?」
それから、慌てて片付けをして退散したのであるが、
ああやって夢中になって時間を忘れるなんて体験、
あの子達にとっては本当に稀少なものなのだろうなぁ。



2003年07月02日(水) 「Modern Lights」

今日ですべての試験を返却し終え、
一番厄介なクラスでひさしぶりの授業再開。
予想していたとはいえ・・・全然、聞かねぇ・・・
生徒の気分はぱぁっと夏休みに向かっている。
だから、怒る。怒る。怒る。
今日はあまりに腹が立ったので、鏡を取り上げた。
「このまま出て行ってもいいぞ」と脅すと、
「ごめんなさい」と言う。おそらく根は悪くない。
でも、我慢ができない。1分も黙っていられない。

今日はご褒美に、アルバムを一枚ゲット。
オレンジペコーの「Modern Lights」である。
明日からの通勤に、しばらく付き合っていただこう。
嗚呼、ライブに行きたいなぁ。


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葉明 [MAIL] [当世高校教師気質Ⅱ]

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