2005年07月29日(金)



同期である彼はちょっと大人しく
もうちょっと言うと暗い。
ぱっと見、秋葉系であり
もうちょっと言うとキモイ。

そんな彼は
会社のPCの壁紙になんかのアニメをビシっと使っている。
なんのアニメかは僕には分からない。
OVA系なのか、PCゲーム系なのか
ちょっとロリ系の入ったかわいらしい壁紙が
月毎くらいに新しく入れ替わっていて
私の部署の中では結構有名な話。
つまり「なにアツイ、ヤバくない?」というポジション。

今までは彼とは直接仕事で関わることがなかったし
同期といえどあまり話す機会はなかったが
先日、ちょっと言葉を交わした。

私は常々聞きたいと思っていた例の壁紙について
なんのアニメなのかを尋ねたが
PCのゲームだ。と言う。
期待していた答えではなかったので
私はエロゲーですか?
と思い切ってストレートに質問すると
そうではないらしかった。

ふーん。そうなの。
しかし持ってないはずはない。
そういうニオイを彼は放っている。
彼がエロゲーを持っていないなんて
私は信じないし。信じたくない。
絶対持ってる。
君は持っているべきだ。見た目的に。

なので私はさらに食い下がり
時間をかけ、踏み込んだりひいたりしながら
彼がダンボール一箱ものエロゲーと
かなりえっちなDVDを所有していることを聞き出した。
やはり。
私は正しかった。


しかし、こういった個人的な趣味について話すということは
少なからず彼が私に心を開きつつある、と
判断しても良いのではないだろか。
これはいい傾向だと思う。
人と人はそうやって関わっていくものだし
そうやって親しくなっていくものだ。
これまであまり話したことはなかったが
彼はなんたって同期であるし
同じ職場で働くことになったのも何かの縁である。
今後は積極的に彼に話し掛け
仲良くしていこうと思う。



なんたってダンボール一箱だ。


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2005年07月27日(水)




月曜は休みだったので
仙台の街をぷらぷらした。
普段はあまり歩かないようなところを
目的もなしに散歩。

信号待ちしていると
ウェディング衣装とかの店の中で
衣装合わせをしている女性が眼に入った。

すごくキレイで見とれてしまったよ。
ああいうドレスって
似合う人は似合うし
似合わない人は似合わないよ。
でもその人はすごく似合ってた。
白くて細くて、とても幸せそうだった。
一体どんな男が、
この女性の愛を受けるのだろうと思った。

でもそれよりなにより
ああ。写真撮りたい。
って思ったのは
カメラを趣味とする私にとっては
自然なことだったよ。


邪魔しないから写真撮らせてくれって
本気で店に入って
お願いしようかと思ったくらいだ。

で、まじまじ見てた。
そしたらふと鏡越しに彼女と目が合った。
あんなにキレイな人に見つめられたら
シャイで有名な私のことだもの
はっと息を呑んで目をそらせなくなった。
なぜか彼女も私をずっと見つめたままで
そのまま10秒くらい見詰め合った。

ニコっと微笑んでいいのか
そのまま無視すればいいのか
この機会にほんとに店に入るか
どうしていいか分からなくなって

んで信号が青になった瞬間、逃げた。

世の中の不審人物と呼ばれる人たちの1割くらいは
多分、私のようなハニカミボーイだと思うから
通報するのはちょっと待ってからで遅くはないと思う。
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2005年07月26日(火)



時折、酔っ払って
僕の部屋をピンポンダッシュして行く先輩がいるんだ。
ほんといい歳して困っちゃうよね。
インターホンに出てみて返答がなかったら
大体その人のイタズラなんだ。
で、この前もチャイムが鳴って
インターホンに出ても返答がない。
ははーん。またあの人だな。
って思ってたさ。

そしたら次の日、ヨウスイさんが
家の前にお土産置いておいたけど気付いた?って聞くんだ。
あー。あれってヨウスイさんだったのか。
でもそんなの全然気付かなかった。
朝は急いでるし。家の前になんかあったかな?

ヨウスイさんに聞いてみても
一体なにをくれたのか教えてくれないし
仕方ないので楽しみに家に帰って見てみたよ。

そしたら家の前に
どうして朝、気がつかなかったのか
不思議なくらい大きな木の枝があって
「白神山地のブナの木です」
って紙が貼ってあった。

そうかぁ。
ブナの木かぁ。
しかも世界遺産の白神山地のブナだぜ。
こりゃすげぇ。


で。これって燃えるゴミでいいのかな?

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2005年07月21日(木)




昼食は社食でとる。

私の会社の周辺には
食事ができるところなどないし
昼休みに外に食べに出ようとする人はいない。

よって社食は独占市場だ。
なんでもそうだけど
競合がいないと質が低下するんだということを
毎日実感することができる。

本日は、数少ないショボクレメニューの中から
酢豚をチョイス。

ヨウスイさんとコクさんと3人でテーブルにつき
皆、無言で料理を観察。
おもむろにヨウスイさんが

「これ。酢豚?」

と実に素朴な疑問を口にする。

「パっと見、豚さんがいらっしゃらないよね」

この意見は満場一致し
なにやらこのハッキリしない料理を前に
ハッキリしないモヤモヤとした気持ちになる。

では本当に豚さんがいないか確認しましょう。
と、事実をはっきりさせることになった。
そこでまず「酢豚」と命名された料理の具について
カテゴライズを開始。
3人の解析結果の平均値を
小数点以下切捨てで示すと以下の通り。

にんじん×2
たまねぎ×4
ピーマン×3
タケノコ×5
じゃがいも×7
豚×1

「薄々予想してはいたものの悲しい結果となりました。」
とヨウスイさんがしょんぼりした顔で告げた。
ほんとうに悲しいお知らせだ。

「かろうじて豚さんいらっしゃったね」

「でも具の総数のうち豚さんの締める割合は僅か5%ほどだ」

私達はこの解析結果について
割と普通に同情されるような切ない考察を行い

「では以上の結果により、この料理が本来命名されるべき名前は「酢じゃがいも」である
と結論付けるが誰か意義のある人は?」

と、挙手を促したものの
誰も反対するものはおらず
少なくとも我々はこれから「酢じゃがいもを食する」
ということで落ち着いた。

「ではいただきます」

とりあえず自分が食べる料理の正体も確認でき
3人とも割とすっきりした顔で食事を始めた。
普段、ふっと思うようなちょっとした疑問も
こうやってよく観察し考え結論を出せば
意外とすっきりするものだし
新たな発見もあるものだ。

技術者として
これからも些細な疑問も放置せず
問題は常に解決していくよう
心がけていきたいと思う。


でも「酢豚を食べられてない」
という根本問題は全然解決していなかった。

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2005年07月14日(木)



私は朝が弱い。

テレビで以前見たことがあるけど
起きたい時間に自然と目覚めることの出来る人が
ごく少数だがいるらしい。
「明日は7時に起きよう」と眠れば
ちゃんと7時に目が覚めるのだそうだ。
なんて便利なんだろう。

「明日は7時に起きますよ!」と意気込み
5分置きに30分間も目覚ましが鳴るよう
バッチリセットしても、それでもなお
気が付けば昼だったりすることがある私から言えば
そんなのは有り得ない話だ。

とにかく朝は弱い。
実家で暮らしていた頃はまだよかった。
母親がちゃんと起こしてくれた。
私がどれだけ布団にしがみついても
母はカーテンをシャッっと開け
巧みに布団を奪い取り
私の身ぐるみを剥いでから
「エルボー!」と心底楽しそうに
私の上に全体重をかけて飛び乗った。
さすがの私でもそこまでされたら目が覚める。

また、犬を飼うようになってからは
母も楽をすることを覚え
「お兄ちゃん寝てるねー。お寝坊さんだねー。じゃぁ起こしてあげようネー。よしっ!いけっ!」と犬を私にけしかけた。
鼻の穴から耳の穴からぐりんぐりん舌をねじ込まれ
たまらず枕に突っ伏して顔を隠したら
まるで土を掘るかのように私の頭を犬は掘った。
「アイタタタタ!イテーよ!」
さすがの私も目が覚める。


それから10年の月日が流れ
私を起こすのは母でも犬でもなく彼女。
私を起こす手段はいくらでもある。
目覚めのキス。抱擁。
彼女にしかできない朝の目覚め。
そして彼女はおもむろに寝ている私の鼻をふさいだ。


zzzzzz。スピー。
・・・・・ンム。
・・・・??う・・・・・?
・・・・・・??ンイ・・・??
・・・ム、ムハァ!!!!・・ハァハァハァハァ・・・。


血走った目で蒼白になり、わりと息が乱れている私に向かって
彼女はにこやかにこう言った。

「おはよう♪」

うん。おはよう。
危うく違った意味で目覚めなくなるところだったよ。
母や犬の起こし方よりも更にスパルタ。
「起きないなら逝け」という潔いまでのメッセージ。


もう朝が弱いだなんて言ってられない。


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2005年07月07日(木)



七夕である。
そして私は仙台在住である。

私も仙台の七夕を経験するのは
これで3度目であるが
大分慣れてきたつもりだ。

天の川の見える夜空の下で行われる格闘技戦。
武器を使わなければなにをしてもオーケー。
数千人の仙台市民が日暮れと共に殴り合いを始める様は圧巻だ。
そして夜明け頃、最後まで立っていた
たった一人の男は「彦星」と呼ばれ
女は「織姫」と呼ばれる。
それぞれの性別で最強の称号を得た彦星と織姫。
年に一度の逢瀬。
累々と屍が横たわる原野で
二人はおもむろに歩み寄り健闘を称え合う
かと思えば再び戦闘開始。
昨年は驚くことに織姫が勝利した。

ずびしっ!
がす!
ドムッ!
・・・・どさっ。

さらば彦星。愛する人よ。
貴方のことは忘れないわ。
相容れない非情な関係に涙する織姫。

そして勝ち残ったたった一人が
「七夕」という史上最強の称号を得るのだ。

私もこの日のためにジム通いをしたことだし
今年こそはいいところまでいけるのではないだろうか。


ちなみに笹に飾る短冊は
この戦いへの参加申し込みであるので
時折、なにも知らない観光客が紛れ込むが
この秘密が外部へ漏れないよう監視する実行委員に
速やかに拉致、記憶をデリートされるので注意したほうがいい。
七夕の飾りは戦闘旗の役割を担っているので
血のりが着いたりしているかもしれないが
それには気が付かないふりをした方が懸命だ。

さて。
そろそろ仕事が終わる。
職場のみんなもそわそわしてきた。
決戦会場で会えばみな敵だ。
顔を見るのも今日が最後になるかもしれない。
だがこれも仙台市民となった宿命。
手加減はしない。

今夜は間違いなく
熱い夜になる。

ここは仙台。
杜の都。
そして今日は七夕。

色々考えてはみたが
いかに七夕とて強引に楽しむのはムリがあった。
自分でも書いてて全然盛り上がってこなかった。
あと嘘はよくない。
幼稚園の先生もそう言ってた。
今日のところは素直に反省したい。

大人しく真っ直ぐ帰って寝ます。

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2005年07月05日(火)



彼女を連れて実家に行ったのだった。

私ももう良い歳である。
彼女を親に紹介するのに
ただの友達感覚では済むまい。
それは彼女とて分かっていることで
実家が近づくにつれ無口になる彼女。
「天気悪いよねー。」などと
どうでもよい会話などして
彼女をリラックスさせようとするも
普通にスルー。耳に入ってない。

やがて母親と初対面。
想像してはいたが
母親の喜びようはすごかった。
ずっと喋ってた。
止まらなかった。
聞いてもいないことを話し始める母。
彼女が「どんな子供だったんですか?」
と尋ねようものなら
あることないこと喋り続ける。
彼女は私の幼少の頃の写真が見たかったらしいが
相槌を打つのに精一杯で
そんな話題に持ち込もむのは不可能なのだった。
彼女に全く付け入る隙を与えない。
さすが母。強い。

やがて父が仕事場からわざわざ抜けて来て
やけに彼女の写真を撮りたがっていた。
あとで母親に訳を尋ねてみたところ
「俺の女だ。かわいいだろ。」
とか誰かに自慢するつもりだったんじゃないの?
とか言ってた。
いや。父さん。私の女です。

短い滞在だったが
両親も彼女を気に入ってくれたようだし
成功だったと判断したい。

肝心の彼女はというと

「あのご両親に育てられてこんな人になったんだね。納得。」

などと意味深な発言をしていた。

ともかく今回はなにやら急な訪問であったので
心の準備もそこそこであったが
小心者で有名な私のことだから
彼女の実家に行く際には前もって色々と準備しておきたい。
第一印象が肝心だ。

現在、ちょっと赤っぽいツンツン頭だが
黒に戻して7/3分けが良いだろう。
服装はビシっとスーツを着用したい。
この日のためだけに着飾っていると思われないために
「普段着です」と言い張る心積もりもしておくべきだろう。
ご両親へ尋ねたいことを確実に尋ねられるよう
質問事項を箇条書きにして紙にまとめておき
手土産と共に密かに差し出したい。
ここで僅かに、はにかむ程度の可愛らしさを見せておきたい。
質問は答えやすいよう、アンケート形式がいいかもしれない。
情報の漏洩に厳しい昨今のことだから
匿名アンケートにすることも忘れない。
細部まで気の利く男をアピール。

これで完璧だ。
これでいつでも彼女の両親との対面を
私はうまく乗り切れるはずだ。


-質問10ー

娘さんをいただけますか。

yes/yes


こういうところで選択肢を与えない賢さも
私は持っているし。

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日記才人