もう間もなく7月である。
仙台でいうところの7月と言えば 七夕祭りが有名だ。 実際、僕は行った事がないので 北海道の七夕とどう違うのは知らないが 短冊を作って笹に飾るあたりは どこも同じことをやるようだ。
シヴァさんの娘さんも 幼稚園で短冊を作ってきたらしい。
「なんて書いてあったんですか?」
と尋ねると
「おはなやさんになりたい」
と書いてあったらしい。 なにやらとても可愛らしいお願い事。 微笑ましいね。
しかしながらシヴァさんは微妙に半笑い。
「どうかしたんですか?」
と尋ねると
「娘の字じゃなくて先生の字だったんだよねぇ・・・。」
「それがどうかしたんですか?まだ字が書けないだけじゃ?」
「いや。ほとんど書けるんだよもう。」
「じゃ、なんで自分で書かなかったんですかね?」
「私もそう聞いたんだ。そしたらさ。「は」が書けなかったんだって。」
「思い出せなかったんじゃないですか?」
「いや。そうなんだけど・・・。」
「どうかしたんすか?」
「娘の名前・・・。「わかば」っていうんだよね・・・。」
「ば」は書けて「は」は書けなかったんだ・・・・・。
子供っていうのは 本当に面白い。 毎日どんどん情報を吸収し それらを結合していきながら 世界を少しずつ理解していく生き物。 その結合の仕方によっては、時々 大人には想像もつかない天然なことを言い出す。
でもそういう純真さって大事だ。 字が書けるとか書けないとかじゃない。 そんなのは重要じゃないんだ。 どんなに平仮名を完璧に書けても どんなに崇高なお願いを短冊に書いても 彼女の真っ直ぐな想いには叶わない。
今回、幼い彼女から得た教訓は大きかった。 私にとって今、一番必要な事が分かった。
今年の七夕の短冊には 字が汚くてもいい。 人からどう見られてもいい。 自分の心から湧き出る真っ直ぐな気持ちを 素直にぶつけ、自信を持って
「宝くじ当てたい」
と書いておきたい。
父親は北海道で技術者。 私は仙台で技術者。 次男は東京で技術者。 三男は北海道で工学部の学生。 という理系家族。 ちなみに母親はビデオ録画がまだできない。
お互い忙しい連中なので 電話だとつかまらないし 連絡不精なのでなかなかコンタクトが取れない。 よって連絡はもっぱらメールだ。 これだと時間はかかるが確実につかまるし 好きなときに返信が出来る。
ということでたまに それぞれの会社や大学のメアドに 父親からメールが配られる。
>みんな元気でやってるかい。 >昨日まで30°近くで夜は18℃まで下がって >今日は17℃と気温がめまぐるしく変化してるよ >夜寝易いからいいけど、昨日午後から雨が続いてる >しばらく降らなかったから畑には丁度いいかな
最近は家庭菜園なんてのをやっているようで 天気の話題には必ず畑のことが書かれている。 考えてみれば、家庭菜園なんてそんな地味な趣味 私の父がするようになるとは思わなかった。 なんせ子供みたいな人だから クワでせっせと畑を耕しているなんて なかなかイメージができない。 以前など、孫の話なんてしたものだから私は心底驚いた。 父がそんな孫ができたら。みたいな話をするとは。 若々しかった父だけど 会う度に老けている気がするし 段々とおじいさんになっていくのだなぁ。 でも父のことだもの きっとステキな老紳士になることだろう。
>ところでベルウィックサーガ難しい、くやしい >全員無事で条件完全クリアーを基本にやってるから >1戦闘に1Wかかってる、攻略本ないし、 >3時くらいまでやってて母さんに怒られた・・
ただし、かなり特殊な老紳士であることは否めない。
はじめからそこにあり それが当たり前の事というのは 客観的に見ることができないので 実はおかしいんだよ。 ということに気付かないことがよくある。
例えばバイクはどうだ。 今朝、出勤する時に目の前を走っていたバイク。 ホゲーっと眺めていたら気付いた。 なんで倒れないんだ。 回転体の軸は安定するというジャイロ理論か。 それとも人間の三半規管それほどまでに優れているのか。 どうして補助輪なしで走れるんだ。 でも当たり前のように走っているし 僕だって乗れる。
例えばボールペンはどうだ。 あのペンの先についている丸い玉。 あれがコロコロ回転することで インクがスムーズに運ばれる。 で、その玉はどうやって固定されているの? だってどの方向にも玉は転がるから なんかの軸で固定されているわけじゃないし インクが出てくる隙間があるんだから はめ込まれているわけじゃない。 どうなんってんだ。
ちょっと考えてみると 実はほんとはよく分かっていないことが 身の回りにはたくさんあって 僕らはそれを見過ごしているんだ。
もっとよく見て もっとよく観察して そしてちょっと考えてみたら 今までとは違った世界が 見えてくるんじゃないかな。
ちなみに森の動物達と楽しく戯れ 甘い蜂蜜が大好物という とても可愛らしいキャラクター 森のぷーさん。 私の知り合いの女性の中にも プーさんファンは多い。 でもちょっと待って。 ちょっと落ち着いて彼を見てごらん?
彼は下半身丸出しです。
ギャンブル狂であるところの坊主の誘いに乗って 福島競馬場に行ってきた。 私の目的は おうまさんを写真に収めること。 ついでだから軽く賭けたりもした。
ギャンブルに熱中する人々は面白い。 あの集中力ったらないよ。 オッサンからギャルまで 馬しか見てない。 他はなにも見えてない。 絶叫する様子を僕がパシパシ撮影しても 全く気が付かないんだ。 多分、オッパイとか揉んでも気付かないんじゃないかな。
それから応援の仕方も面白い。
「来た来たー!7番来たー!きーたー!来たよ。来たー!来た来たー!」
もう、おおむね「来た」しか言ってない。 彼にとって「来た」こと以外はどうでもよい。 ということがこの応援から読み取れる。
だが、言葉になるならまだいい方だ。
「キャー!キャー!キィィィィィィヤァァーーーー!!!!!!!」
なんか色んなものを忘れてる気がする。 人として大切ななんかをもっと大事にした方がいいよ? と肩を叩いてあげたい。
でもオッサンとかの玄人になると 応援の仕方もまた年季が入っている。
「ヨシッ!イケっ!そこだ!刺せ!ゴゥ!」
言いたいことがとても簡潔でよい。 興奮の中にも、しっかりとした理性が読み取れる。 刺せ!と言いつつ、彼が回りの人間を刺し殺しそうなほど 目が血走っているのもまたギャンブラーの素質であろう。 これくらい言いたいことをズバリと言うことが出来れば 競馬の応援もマスターとしたと考えてよいのかもしれない。
私もせっかく競馬場に来たのだから。と 彼らを、特にオッサンを見習って応援してみた。
「ヨシッ!イケっ!ゴゥ!カモンっ!カモンベイベッ!ちぇきら!うっ!ヤッ!ボンバヘッ!OH!ボンバヘッ!」
案の定、レースに心底集中している彼らから 期待していたようなツッコミは全く無かったが 大勢の前で、普段にはない自分の一面を発揮できたので その辺は有意義だったということで落ち着けたい。
フレッシュマンが眩しすぎる。
新入社員研修を終え 職場に配属された彼ら。 なにをそんなに恐縮しているの? というくらい礼儀正しく自己紹介をする。
「こ、この度、配じょくになりました○○です!」
おしい! うん。今、噛んだねキミ。 分かる。 僕もそうだったよ。 はじめはうまく言えないもんね。
「す、すいません」
大丈夫だって。 キミもそのうち慣れるから。 いいのいいの。 僕はrikuといいますよ。 よろしくね。
「はい!kikuさんですね!」
おしい! うん。riとkiは似てるよね。 分かる。 よくあることだよね。 でもそんなカワイイ名前じゃないから。
「す、すみません!!」
うん。さっきからキミちょっと声大きいね。 分かる。 元気なのはいいことだよ! そういうもんだよね新人って。 俺もそうだったわ。 あと別にそんな堅苦しい敬語使わなくてもいいよ? フレンドリーにいこうよ。
「はい!ありがとうございます!」
コクさん>「そうだよ。こいつ俺にタメグチなんだ」
私>「あ。いま僕、彼と話してるんで。あっち行ってください」
コクさん>「な?!すごいだろ?あーやっと本物の後輩ができたなー」
私>「俺はニセモノかよ!聞き捨てならねーな!ちょっとツラ貸せよ。タバコ吸いにいこうぜ」
コクさん>「いいね。そうしよう」
私>「あ。キミもいく?」
新人>「あ・・いえ。遠慮します・・。」
のまれてる。のまれてる。ふふふ。
某映画流に申すならば 人間とは二通りに分けられる。 ATMで2万5千円を引出した時 「1万円2枚。5千円札1枚」が出てくる人間と 「千円札25枚」が出てくる人間だ。 私がどちら側の人間か 皆さんには分かりきったことだろうと思う。 あ。うん。大丈夫。慣れてるから。
昨日はえらく天気が良かったので 久しぶりにカメラを持っておでかけをした。 行き先は仙台空港。 途中、近道をしようと すごい裏道を通っていたら なぜかコクさんとすれ違って驚き。 とりあえず中指を立てておいた。
空港に到着したのは午後16時ほど。 実は以前、目をつけておいた撮影ポイントがあった。 滑走路のすぐ脇で、障害物もなく しかも滑走路への進入、離脱コースの真下で写真が撮れるのだ。 つまり、低空で飛行する機体を かなり近くで撮影できるってわけ。
思いの外、とてもいい感じに撮れそうだったので 私はウキウキしながら撮影に望むが これがまた、動くものを撮るのは難しいのだった。 あっという間に行ってしまうし ピントが合わないし 日が暮れてくるとシャッタースピードが落ちるし 失敗してしまったらまた次の便を待つしかない。 長いときは30分も待った。 ようやく聞こえてきた轟音に 今度こそうまく撮るぞ!と私は意気込んで 一心不乱にカメラの調整をしていると なんともいえない絶妙のタイミングで 老年のご夫婦が 「学生さんかい?」 とか 「何処からきたの??」 とか 色々質問してきて割と普通にパニックに。 え。いや。社会人です。 えっと。すいません。ちょっとまっ、 んと。あの、せ、仙台から来あーー!(行っちゃったー)
とても感じの良さげなご夫婦だったけど あの絶妙なタイミングで何度も話し掛けてくるのは 多分、私をおちょくって遊んでたのではなかろうか。
あらら。行っちゃったねー。
って誰のせいだー!! 次回からあの撮影ポイントに行くときは ipodかなんか持って行って話し掛けられないようにしようと思う。
しかし日が暮れるにつれて 西にはキレイな夕焼け。 手前には川があってそれを映す。 日が暮れると滑走路の誘導灯が次々と点り とてもキレイな景色なのだった。
子供を肩車している父親や 手を引く母親。 身を寄せ合う恋人。 結構、たくさんの人がいて みな空を見上げている。
風も気持ちよく、こんな日はここは 散歩やデートにはいい場所だなぁ とか思いつつ 結局、4時間もあのあたりを徘徊してたのだった。 もちろん一人なのだった。
あ。うん。大丈夫。慣れてるから。
「晴れてるから」 という理由が 早退理由としてまかり通るかどうか 真剣に考えてみるそんな昼下がり。
仕事もひと段落ついたところで 昼休みに買っておいた オレオビッツサンドバニラ味 の袋をバフっと開け 賞味しようとしたその時 社内放送が入った。
「献血は16時まで」
なんですと。 そういえば前回 生まれて初めての献血を試みるも 睡眠不足と食事不足を理由に拒否されたのだった。 これはぜひリベンジをしなくては 男がすたるというもの。 幸い昨夜は酒飲んで1時には寝たし メシもちゃんと食った。 そして早速向かう献血受付。
受け付け。 問診。 献血。 以上、全ての場所において 「前回初めて献血しようとしたら拒否られた」 という旨を伝えなくてはならないという 羞恥プレイにもめげずに しっかりと400mlを抜いてきた。
しかし前も思ったけど400mlて結構な量だ。 だってペットボトルくらいじゃないか。 もしなんかの怪我をして それくらいの血が自分の体から吹き出たら ワリと普通に死を覚悟するくらいの量ではあるまいか?
でも実際やってみると別段気分が悪くなるわけでもなく どうということはなかった。 人間って約1割の血を失っても平気なんだね。 これなら次回からもいけそうだ。
記念品も貰い ジュースもちゅるちゅる飲み カントリーマァムをもさもさ食べ てくてくとオフィスに戻った。
特にメリットもないけど 奉仕するって なんとなくいい行いをした気分になって ちょっと清々しい気分になるな。 毎回真剣に献血をしている人からすれば そんなのは程度の低い自己満足だろうけど そんなもんでいいだろう。うん。 そんなもんでいいから 世の中のみんなが気軽に奉仕できるようになれば きっともっとマシな世の中になるんじゃないだろうか。 そう思った。
そんな良い気分で オフィスに戻ってみると まだ一つも食べていない袋をあけただけの オレオビッツサンドバニラ味が 残り一個になっていた。
私は甘かった。 世の中、やはりピラニアみたいな奴らばかりだ。
何気ない日常にも 時々だけど いいニュースがあったり 悪いニュースがあったりするよね。
よく映画で どっちから聞きたい? ってあるけど 僕ならどっちからでも同じだと思うよ。 順番なんて関係ないんだ。 それよりも どっちがインパクト強いかってこと。 どんなに悪いことがあったって 君さえいれば幸せなんだ。 そういうことだろ?
****いいニュース**** 携帯を新しい端末に変えた。 ちょっとした幸せに包まれた。
****悪いニュース**** 車を塀にこすった。 思いっきり絶叫した。
KO! 1ラウンド0.02秒! 勝者!悪いニュース!
私は車通勤である。
自宅から会社まで25kmほどを 毎朝、ブブンと通っている。 通る道は大体決まっていて それは他の人間も同じである。 例えば コクさんとかヨウスイさんとか。
自宅を出てまもなく コクさんが後ろに付いたのを確認。 私の心に メラメラと勝負心が湧きあがる。 やがて、前にヨウスイさんが入ってくる。 私の心に メラメラと勝負心が湧きあがる。
どっちの車線がいかに空いているか。 この時間帯で混んでいるポイントはどこか。 トロトロ走っている車をいかに追い越すか。 この2年間で培った経験から これらを見極められるかどうかが成否を分ける。
朝から繰り広げられる あまり意味のないデッドヒート。 勝者に、特に栄光はないレース。
本日は会社の門を抜ける時 私→ヨウスイさん→コクさん と、ワンツースリーフィニッシュを決めた。
車を降り、二人に向かって 勝者の笑みを見せる私。 それを見て 軽く舌打ちする二人。
勝負の世界は厳しいのだ。 例え先輩、後輩の関係であろうと 容赦はしない。
しかしながら 一旦、勝負が終われば また仲の良い先輩、後輩。 昨日の敵は今日の友。
天気いいですよねー(にこにこ)
3人で仲良く 駐車場から社屋へ向かう。
やがて始業の時間がせまり 次第に速くなる歩み。
そして再び繰り広げられるデッドヒート(もういいから)
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