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『LOVELESS 10』高河ゆん
2011年05月28日(土)
立夏はいい子だと思う。うん。
できすぎな子だよー。
『モドキ』ほしおさなえ
2011年05月26日(木)
郊外のマンションに住む主婦は、不思議なサイトを見つける。ミニチュアサイズの女性の画像をアップしているサイトだったのだ。合成とは思えないそのできばえ…。

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なんだか不思議な世界観の話でしたね。
しかし、視点がめまぐるしく変わっていくんですよね。しかもそれがかなり短いんです。2ページくらいで変わっていったりする。
あと、それが誰の視点なのかが最初は曖昧なまま進むんです。それも計算なのかもしれないけど、ちょっとめまぐるしすぎないか、と若干思いました。

でも、トータル的には好きですね。
イラっとしそうな展開もいっぱいあるのに、なんとなく共感できてしまうんです。
他のも読んでみたいなー。
★★★
『月のさなぎ』石野晶
2011年05月22日(日)
森の奥深くの学園に隔離されて育つ、性別が未分化な子供たち。
薄荷は、外の世界からやってきた少年と出会う――。

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ふむふむ。なるほど、「好きな作家は恩田陸」だなあと納得する一冊でした。蛇行と麦海と小夜子が一緒になった感じです。
文章は繊細で、ふわふわもやもやした霧の中にいるような世界観。

日本ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞作とのことです。
丁寧に書かれているとは思うし、世界観もいいと思うけども…。
ここをもっとこうしたらなあ、という部分がいくつも見えてきてしまう。
展開が駆け足過ぎる気がする。ラストいきなりミステリになる。性別が未分化という設定なのに、少女にしか読めない。もっと中性的な感じが欲しかった。(これは個人的な好みか?)

いろいろと惜しいなあと思うのは、きっと私が好きな世界だからなんだろうなー、とも思うのです。
★★☆
『本に埋もれて暮らしたい 桜庭一樹読書日記』桜庭一樹
2011年05月21日(土)
ウェブ連載中の読書エッセイ。
彼女の感想を読んでその本を読みたい気持ちにはほとんどならないのですが(笑)、私も読書をしたい!という気持ちにはなりますねー。ああ、もっと本を読んで暮らしたい。
あ、『トワイライト』は読んでみたくなりました。全米を席巻したベストセラーだそう。吸血鬼好きです(笑)

短歌の話が途中ちらっと出てきますが、そういえば私は短歌とか詩は読まないなあと思ったりしました。
なぜかと考えると、嫌いなわけではなく、たぶん時間がかかるからなのです。
小説やらなにやら、文章で綴られたものはモザイク画のように離れて見ることで世界が見えてくるから、文章を深く考えずに読み進めていくことができるけど、限られた文字数で世界を切り取ったものって、一緒に立ち止まって想像力を働かせないと読んだ意味がないんですよね。そして、今の暮らしではその立ち止まる余裕は、私にはない。
いつか、第二の人生的な暮らしができるようになったら、私も短歌や詩を読めるでしょうか…。
『完全なる首長竜の日』乾緑郎
2011年05月15日(日)
少女漫画家の淳美は、自殺未遂を起こして意識不明に陥っている弟の浩市と、「SCインターフェース」によって対話を続けていた。植物状態になった患者の夢の中に入り込むことができるのだ。
夢の中でも自殺未遂を繰り返す浩市。淳美は幼い日の島でのできごとや祖父とのことを思い出す……。

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これは、タイトルがいいなと思いますね。『バナナフィッシュ』(サリンジャーの方。読んだことないけど)から来ているんですね。作品のテーマも。
こういう、夢か現実か境目がわからなくなるタイプの話は、ラストももやもやして終わることが多い気がしますが、この作品は納得のいくラストになってました。なるほど、うまくできてるもんだなと。
文章がちょっと物足りないかなと思ったら、このミス大賞受賞作(つまり新人)なのですね。劇作家でもあるということなので、文章の簡素さに納得しました。

ということで、読書の醍醐味!とまではいきませんが、おもしろく読みました。
★★★
『小さいおうち』中島京子
2011年05月10日(火)
昭和初期、東京郊外の赤い屋根の小さいおうちで女中をしていた頃のことを回想してノートに記すタキ。そこに閉じ込められた思いは…。

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文章がとても綺麗で、読んでいて縁側でひなたぼっこをしているような気持ちになる、心地よい作品でした。多少、もってまわった言い回しをしているものの、その加減が絶妙なんですよ。美しい文章ってこういうものなんじゃないかと思いました。
丁寧に昭和初期の生活が描かれていて、派手な事件が起きるわけではないのに、その生活を読みながら一緒に楽しんでいた気がします。

物語の中盤からだんだん日本は戦争の渦に巻き込まれていくわけですが、ああ、確かに意外と日常はこんなだったのかもしれないなと思いました。昔、小林信彦の『ぼくたちの好きな戦争』を読んだ時も、戦時中をそんな風に描くなんてと驚きましたが。

最後は、せつなかったですね。
読み終えても、しばらくは泣けてしょうがなかったです。
あらすじにしてしまえば、なんだ、と思うような展開なんですよ。どこかで聞いたような話じゃないかと。それなのに。




以下ネタバレ!








この手記には、「嘘」が書かれていることが物語の最後にわかります。
それを思うと、もしかしてあの言葉も嘘だったのじゃないか、そう言って欲しかったという言葉だったのじゃないかと思うと、どれだけの思いを抱えて生きてきたのだろうと思うと、泣けて泣けて…。

ああ、最後にもし奇跡的な救いがあったらなあ…。
あの言葉を嘘だと思わなければ、救いなのかもしれないけど…。
読者に解釈を委ねるラストなんですね。
★★★★☆


余談ですが、私はバージニア・リー・バートンの『ちいさいおうち』を知らなかった。絵本だということも知らなくて、図書館で探すのに苦労しました(笑)
『天空聖龍〜イノセント・ドラゴン〜 9』山口美由紀
2011年05月06日(金)
最終巻です!
闇の龍とは? カナン、ラムカ、サニンの愛憎の結末は…。
連載で読んでましたが、単行本で通して読むと、これはこれでうまくまとまっているのかなと思います。
長編になると、こういうラストになってしまうのもしょうがないかなとも。いや、不満というわけではないんですが(笑)

最後のシーンの意味は、読者の解釈にゆだねるということなんでしょうかね。
★★★
『他人暮らし』『吐息と稲妻』谷川史子
2011年05月05日(木)
『他人暮らし』谷川史子
独身、新婚、バツイチの3人の女がひょんなことから同居することになり…。

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絵は今でも好きなんですが、話にイマイチ共感できないんだよな〜。
なぜなんでしょうね。


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『吐息と稲妻』谷川史子
表題作がSF的展開だったのが意外でした。よくある話だったけど。
『ノミノ』宇仁田ゆみ
2011年05月04日(水)
ノミノは、ノミの夫婦からきてるのかな。(カップルのうち、女の子の方が背が高い)
一途でちょっと天然な女の子と、モテないけど、幼なじみの女の子にのみモテる男の子のカップルのお話。かわいいですねえ。こういうのが理想かもしれないねえ…。
『テルマエ・ロマエ 3』ヤマザキマリ/『やつがれと枕荒らし』『くるねこ 7』くるねこ大和
2011年05月03日(火)
『テルマエ・ロマエ 3』ヤマザキマリ
お風呂ネタだけでこれだけ描き続けるのはすごいけど、私は若干飽きてきました…。

しかし、これを実写化ってすごいなあ(笑) 上戸彩は何役だ?


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『やつがれと枕荒らし』くるねこ大和
フィクションとわかっていながら、不覚にも泣いてしまいました。あ、小説はたいていフィクションか(笑)
ええ話や…。
猫好きはもれなく読むといい!


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『くるねこ 7』くるねこ大和
うううん、かわいいかわいい…。すごくかわいい。
くるねこ読むと、猫を飼いたくなりますね。
猫好きはもれなく読むといい!!
『メルストーン館の不思議な窓』ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
2011年05月02日(月)
祖父が亡くなり、メルストーン館を相続したアンドリュー。しかし、遺産には、館以外のものもふくまれていたのだ。
やがて、祖父を頼って一人の少年がメルストーン館を訪れる。少年はヘンなやつらに追われているのだという…。

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ダイアナ・ウィン・ジョーンズらしい、館を舞台にしたどたばたですね。
うーん、楽しかったけど、ちょっと物足りなかったかな…。

2010年に発表された最新作だそうですが…。
3月に訃報を聞きまして、とても残念です。もっとたくさんの作品を読みたかった。
★★☆


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