驚愕の二日連続更新。 実際のところは、地方都市の夜は暇つぶしになるようなことがなにもない、ということだ。同行している同僚は胃潰瘍を患っていて食事もかなり制限されている。なので、『それではちょっとどこかで一杯ひっかけて……』というハナシにはならないのである。先ほども夕食に、青森駅前にある市場の食堂で 激旨の海鮮三色丼2,000円を食べてきたのだが、そのまままっすぐホテルに帰ってきてしまいました。まあ、冒頭にも申し上げましたとおり、日曜の夜ってのも手伝ってか、19時半を回ろうかっていう時間帯に駅前の繁華街(らしい)はすっかり人影が少なくなっていた。 ああ、大阪や京都に出張へ行きたいなあ……。
今日は青森県青森市を一日レンタカーで走り回っておりました。 青森といえば俺には実に馴染みのある土地でして、親父の実家が青森県十和田市。小学生の頃は毎年夏休みや冬休みにはかならず青森の実家へ帰省していた。 そこでは沢山の従兄弟が俺や兄貴がやってくるのを待っていてくれた。田舎だから、というわけではないだろうが、とにかく彼らは沢山の兄弟がいて、誰と誰が兄弟で──というあたりが実は未だにはっきりわからない。それくらいに多くの従兄弟達に囲まれて俺は夏休みの数日を青森で過ごしたのだった。 俺と年齢がほとんど変わらない従姉妹がいた。ユウコとヨウコという姉妹で、彼女たちは親戚縁者一同から“ユッコ”、“ヨッコ”と呼ばれていた。いつもお下げ髪で、どちらかといえば大人しくしていることが苦手なタイプの女の子だった。 当然彼女達は地元の言葉で俺に話しかける。正直なところ、慣れないと彼女達の言っていることの半分も分からない場合があってタイヘンだ。まあ、そこは子供なりのコミュニケーションで乗り切っていて、“訛り”がどうのこうの、ということでギクシャクすることはなかったけれど。むしろ、彼女達の柔らかな東北の言葉を聞くと、俺は「ああ、今年もココに遊びに来たのだなあ」という実感がわいてくるような気がしていた。
今日、仕事で立ち寄った青森市内の某コンビニで、部活帰りの女子中学生たちが店頭で買ったばかりの菓子パンやジュースを忙しく口に運びながらおしゃべりをしていた。 ふと、耳に届く“柔らかな東北弁”。 数年前にツマと両親とともに法事で青森の実家へ行ったときに久しぶりに顔を合わせたユウコとヨウコではなく、小学生の、頬をリンゴのように真っ赤にして俺と一緒に近所を駆け回っていた“ユッコ”と“ヨッコ”のおもかげが浮かび上がった。
ココから数十キロ先に彼女達がいると思うと、なんだか不思議な気分だ。
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