「それでは、参りましょうか」 白地に青い糸で細かな刺繍の施されたドレスを揺らして彼女は微笑む。 むろんその傍らには白い礼装のリディアが控えている。お嬢様に近付く怪しげな客人達を相変わらず快く思っていない表情であるが、とりあえず黙って付き従っている。「今日は、どちらへ?」 何に対してのなのか、瞳にどこか挑戦的な光を載せてルウファが問うた。