「硝子の月」
DiaryINDEX|past|will
| 2002年02月05日(火) |
<始動> 瀬生曲、黒乃 |
次に目が覚めた時には、昨夜と同じ宿屋の天井が見えた。 「…………?」 頭がはっきりしない。ほとんど無意識のうちに枕元の相棒を確認する。 ぴぃ 優しく鳴いて、アニスはティオの頬に頭を擦り寄せる。 「よかった、無事か……」 何気なくそう呟いてから、呟いた理由を思い出す。確か自分は死を覚悟したはずなのだが、どうやら生きているらしい。あの後何があったのかは思い出せない。 ぴぃ 「アニス、ティオは起きた……みたいね」 ルリハヤブサに語りかけながら部屋に入った少女は、少年の様子を見て安堵の溜息を漏らした。
「…ルウファ? 痛
|