流天日記
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おばあさんのおうちに お昼ごはんを御馳走になりに行く
玄関で靴を脱ぎ、奥の間を見ると おばあさんが静かに正座して こっちを向いて微笑んでいる 大きなコタツの上にあるおおきな鍋から もわもわと透明な湯気があがっている おばあさんの傍に一人の青年がいて 同じくこちらを見てにこにこと笑っている
後ろの窓から昼の陽光が差しこんで 部屋全体がぼうっと白く輝いている 2人の表情はまぶしくてよく見えない この世のものとは思えない幻想的な雰囲気である ああ、三途の川は意外とこんなところに。 と思って、私、奥の間につづく廊下を歩き出す
廊下の途中、横脇からビュッと 黒いかたまりが飛び出して私の足元に落ちる よく見るとこの家で飼っている猫である 黒猫の癖に名前を「にじ」という
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