★ 夏海の日記 ★

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2006年08月09日(水) 逃げ場所になってあげたい

1週間ほど前に
ずっと伝えたかったことを手紙に書いて甥に送った。
それに対して、返事が返って来た訳でもなく
電話があった訳でもない。
甥は来年中学受験を控えていて勉強三昧の日々を過ごしている。
疑ってはいけないんだけど、妹のところでブロックされて、甥っ子の手には届いていない可能性もなくなはい。
なぜなら、妹にとって 私の存在は妹が理解できないところにいる『心が病気』の人だから。
何を送ってきたのだろう?
私に何も連絡をしないで、私ではなく、息子に送られてきた手紙。
妹は、封を開けないでいられるだそうか?
『母親なんだから、(息子を守るために)見る権利くらいあるだろう』
その誘惑に勝てただろうか?
ママにも読ませてくれる?
甥っ子は、否とは言わないだろう。
(たぶん)大好きなママにそう言われて、差し出さない訳はない。
私が知っている限りで言えば、甥っ子は、そういう性格の子だから。


昔から甥は反応の薄い子で、何かしてあげても
甥っ子が本心で喜んでいるのか、
『自分が喜んでいる姿』を見た私(が喜んでいる姿)を見て喜んでいるのかが判らない子だった。
長男で妹が生まれたのが6歳の時。
充分可愛がられて人の顔色を窺わなければならない環境にはいなかったはずなのに。
とても とても大人に気を使っている子供だった。
今回のお受験もそう。
自らの意思で受験をしているのなら良いが、
受験をすることで親が喜ぶと思って(無意識に)受験することを選んだのであったなら。

そして、これを一番心配しているんだけど、
小さい頃から『失敗することを怖がっていた子』だったから、
もしも もしも 来年の受験で落ちてしまったら。

甥っ子は ちゃんと理解して受験に臨んでいるのだろうか?
受験とは、受かる者と落ちる者がいて、
受験を受けることによって、誰でもその学校にいける訳ではないことを。

なぜこれが必要なのか が イマイチ 本当の意味で理解できていないらしく、
頭が悪い訳ではないんだけど、効率が悪く、試験に結果が残せないらしい。
甥っ子が弟と同じタイプの人間なのであれば、甥っ子が『頑張る力』を発揮するのは、中学卒業してからかも知れない。
勉強の必要性や、自分なりのスタイルを構築するまでには、大器晩成型の弟には、それだけの経験値が必要だった。

同じタイプのように見える甥っ子が『頑張る力』を発揮できるのは、今じゃないかも知れない。
子供の時間は 『今』が全てで
でも、大人時間で考えると、人には力が発揮できる『時期』があって、
それが『合う』『合わない』が 『向き』『不向き』があって、
『できること』と『できないこと』があって、当然で、
だから、ことを成し遂げることは『今』じゃなくても良いんだってことを伝えたいとずっと思っていた。

甥っ子と二人っきりでドライブしたり、喫茶店へでかけたりして、妹の監視のないところでじっくり二人で話しがしたいと ずっと ずっと思っていた。


今まで、母親の期待にこたえられないことはなかった。
人生初の精神的ダメージを受けた時に、そこから這い上がっていける心が、あの環境の中で育っているのか不安だ。

期待に答えることによって、自分の価値を感じているのであれば、
人が喜ぶことで 自分が喜んでいるのであれば、
期待に答えられない自分を 甥っ子は 自分の心の中で、どう処理するんだろうか?

そのために、手紙を書いた。
妹のブロックは とても固く、甥っ子と二人っきりで会える確立は かなり低く、
そして、それを伝えなくてはいけない時期が すぐそこに迫って来ているから。



勉強ができても できなくても 大好き。
かけっこが 早くても 遅くても 大好き。
怒っているときも 大好き。
泣いているときも 大好き。
機嫌が悪いときも 大好き。
私は、あなたが あなたでさえいてくれるだけで 大好きだよ。

もう少し大きくなったら、ママや パパや じーじや ばーばや お友達に相談できない 困ったことがあるかも知れない。
その時には、連絡してね。
こう見えても、私は大人だから、助けてあげられるかも知れない。
一緒に どうしたら良いか、考えよう。

どうしたら良いのか分からなくなったら、連絡をしてね。
絶対に助けに行ってあげるからね。



そう書いて、携帯の電話番号を書いた。


大切な時期に 私は 東京へ治療に出かけ、その後 実家へ行けなくなった。
4年間。
子供の4年は、とても大きい。
甥っ子が小学校2年生か3年生の時に会えなくなってしまった。

実家へ行くと、幼稚園の年長さんの姪っ子は 私に会いに階下へ降りてくる。
甥っ子は、わざわざ顔を出さない。

数ヶ月前、あなたを愛しているんだよ。
そう言いたくて(実際は言わなかったけど)「顔を見たい」って言って、妹に呼んで貰った。
そして、ずーっと会いたかったんだーって言って甥っ子と握手をした。
照れたような 嬉しいような顔をした甥っ子。
呼んで貰って、甥っ子に直接会って良かったって思った。

何かあった時の 逃げ場所になってあげたい。
あの家は おかしい。
私は 病院へ行って、お薬を飲んでいるけれど、
精神を病んでいるのは、あの家の大人たちだと思う。

愛する甥っ子 姪っ子が 自分のことを好きな大人になれるように、
人が ではなく 自分の意志で 行動できるよな大人になれるように、
色々な重圧で壊れてしまわないように
「助けて」って言える居場所になってあげたいと 切実に思う。


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