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2003年07月26日(土) まりちゃん

私が中学生のとき
同じクラスに安田君という医者の息子がいた。
彼は、どういうわけか? 天地真理の大ファンだった。

ある日、安田君は学校にジーパンを持ってきて
(それは「ジーンズ」ではなく、まさしく「ジーパン」という代物だったのだ)
それに「Mari」と刺繍してくれと私に頼んだのである。

ええ、この私に!


もちろん私が刺繍が得意だったはずもなく(笑)
どちらかといえばお裁縫は苦手なたぐいだったのだけれど
まあ、たぶんきっと、私には頼みやすかったのだろう。

でも、この私に刺繍しろと?


結局、フェルトを「Mari」という形に切って
アップリケすることになったのだけれど
それすら私には面倒で、でも頼まれたからしかたなく
(今となっては、なんで引き受けたのか覚えていない。)

渋々とそのジーパンを持ち帰ってみたものの
型をとってフェルトを切るところまではやったけれど、
ジーパンに縫い付けるのは母に頼んだ。

うちの母は、私が子供の頃は趣味で洋裁を習っていたこともあり
そういうことは嫌いではなく
私が頼めば家庭科の宿題だってやってくれる人だったので、
アップリケぐらい一も二もなく引き受けてくれたのだが、

天地真理の名前をアップリケしたジーパンを穿こうとしている男子中学生を
どう思っていたのかはさだかではない。



それからしばらくして、私の誕生日に
安田君はコンサイスの英語の辞書をくれた。
コンパクトな携帯サイズで、でも革張りの
当時としてはかなり洒落たプレゼントだった。

私の誕生日を知っていたのも驚きだったが、
たぶんその贈り物は
いつぞやの「Mari」のアップリケのお礼なのだと思った。




それから10年以上が過ぎ、
私が結婚するちょっと前だったと思うが
うちの母が交通事故に遭い、入院したことがあった。

交通事故といっても、
バイクがうちの母のすぐ横を通過する際に
ハンドルに母の買い物袋を引っかけたか何かで
引っ張られた母は道路に転倒したのだ。

それでも
頭を強く打ったということで
母は近くの個人の総合病院に
一ケ月ほど入院した。


ある日母の病院にいるときに
医師の回診があり、
その日当番にあたっていた若い医師の顔を見て私は驚いた。

あの安田君だったのだ。

その病院は大学病院から交代で
よく若い研修医が派遣されて来ていた。

「安田君!?」
私が言うと、安田君も「おぉ!」と奇遇を驚いていたが

「誰? あんたの知り合い?」
と興味津々な母に
「ほら、安田君よ。あの『まりちゃんのアップリケ』の」

「あーーー、 あの、安田君ね」
と母がものすごく納得したので

安田君はかなり、きまり悪げだった。



それっきり、安田君とは会っていない。
でも、コンサイスの辞書は結婚するときも持っていき
今は長男が時々使っている。




++++++


いえ。
今さらなんでこんなこと思い出したかと言うと
今日、ちょっと調べたい単語があって
ひさびさにそのコンサイスの辞書を使ったのと
先日なぜだか突然カーラジオから
天地真理の歌が流れてきたからなのです。

虹を ララララ渡り〜〜♪

という歌です。 タイトル忘れました。




++++++


「チャットひらいて」という要望がありましたので
期間限定でチャットルームをリンクしました。 ここ です。

ただし、私は明日子供のソフトボール大会で早起きしなくてはならないので
今夜はいません。 あしからずー。

でもどうぞ自由に使ってくださいね。

今度チャット大会やりましょ!




 読んでくださってありがとう。


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