2005年08月05日(金)
キスのないデート。



キスも 抱き締めることも何もしないデートなんかデートじゃない・・・
帰って来てすぐは そう思ってた
少しイライラしながら寝る

でも朝になってみると
彼と逢えた嬉しさだけが残っていた




「あまり長居しないつもりだから」

乗り込んで
お土産を頂いたときにそう聞こえた気がした
でも私は

「どこでもいいから車移動してもらえるかな
 ここはイヤなんだ」

短時間とはいえ自宅のすぐ近くはイヤだった

意外にもいつもの公園の駐車場へ向かう車
さっきのは聞き違いだったのかな





買った時計のことを熱っぽく話す
だいぶ気に入ってるみたい
後は毎年恒例夏の大イベントのお土産話

そしてその滞在先で起こった 原因不明の唇の腫れ
もうだいぶいいんだけど と話す彼

   この時点でキス出来ないことを言ってくれれば
   あんなに期待しないで済んだのに

話は延々と続く
気がつけば3時間経過
その間 彼はずっとしゃべりっぱなし


「ホントはこれ渡してすぐ帰ろうと思ってたんだ」

          「そうなの?じゃあ私 余計なこと言っちゃったね」

「ううん いいんだ」





もうすぐ深夜1時半
帰るために背もたれを起こす彼を見て驚いた

「えっ?キスしないの?」

              「だって・・・ 
               まだ腫れが完全に引いたわけではないし
               うつしたくないから」

さっきまで微笑んでいたはず私の顔が
急速にこわばっていく
だったらもっと早く言ってくれればいいのに

「逢えるときに逢って イベントのお土産を渡そう」
そう考えたんだろう






さっきも書いたけど
朝になったら いつものデート開けの朝と同じだった
昨夜の彼を想って微笑んで

抱き締めてもらえばよかったと思うけど
触れてしまうときっと抑えが利かなくなると考えた・・・
そう思いたい


逢えればいいんだ
大切な人に