2005年03月13日(日)
雪にまつわる優しさ。



日曜出勤の今日 Sさんも一緒
いつものごとくお忙しそうなので
声を掛けるのも憚られます

「雪が降ってるよ」

驚いて外を見れば はらはらと舞う雪
どんどん降って来て 道路もしっとり濡れている

「傘持ってきた?」

出勤するときは晴れていたし
置き傘もないのでそう伝えると

「置き傘があるから それ使うといいよ
 安いヤツだけど」

                     「あ でも家近いですから」

「いいよ 持ってくるから使うといい
 やんだら置き傘にすればいいし」

                     「はい」

うん とうなづいたSさんは
しばらくしてブルーのかわいい傘を持って来て下さった

こんなふうに声を掛けてくれる人なんて 
なかなかいないんじゃないのかな





帰る頃には三日月も星も出ていて
雪が降ったなんてウソのよう

「Sさん もうすっかりやんでいるのでお返しします
 ありがとうございました」

                     「あ そう?うん
                      お疲れさん」


通用口の正面に輝いていた三日月
あの明るさが
今日のSさんの気持ちのように 嬉しかった