moonshine  エミ




2003年02月17日(月)  あゝはるかなりふつかつのちよこ

 いろんなサイトを見てると、14日には何かしらバレンタインについて触れてあるものが多かった。
 私のところは・・・とび職と汚れた手と本とCDと友だちの話かぁ。
 行事に不熱心。
 実はこの日に、相方へのチョコレートを買っていたのだった。
 義理より本命をあとで買う奴。不熱心。
 こういう世間的なイベントって、“せっかくだから、ちょっと乗っかって楽しむか”くらいの気楽さで臨むのが好きで、ここぞとがんばるのは当人たちにとって本当に意味のあるイベントのときでいいんじゃないかと思ってる。
 ここぞの意味があるとき、私らで言うと、それはたとえば2年前の日田旅行。いやーこのときは、がんばった。かなりきらきらしい思い出だ。

 相棒しんちゃんへのチョコレートを買うに際し、ポイントは三つ。
「国産、簡易包装、余計なものナシ」
 彼はお菓子にうるさくは全然ないので、クセを感じない慣れた国産の味がよかろう。
 かわいいラッピングなんかでアピールする必要はゼロ。空き箱を捨てていいものかどうか迷うような立派な包装は、むしろ邪魔だろう。
 ボンボンとか入った凝ったものより、シンプルなものが好きだろう。
 こういうわけです。

 当日でもチョコ売り場は芋を洗うような(エ、この比喩なんか違います?)人だかり。
 ひととおり、ぐるっと見てまわって、マヌカンピスの石畳チョコレートに決定。600円なり。
 外国のタバコのような箱のデザインの感じが気に入りました。
 1000円のだと、箱が大きくなっちゃってタバコに見えないんです。
(タバコに見せる必要はないのだけど・・・
 タバコのソフトケースって、黄金比でしょ。あの美しい形を、私もしんちゃんも愛しているのだ)
 
 で、土曜日に遊ぶ約束をしてたので、一日遅れだけどまあいっか、ほいっ、と手渡した。

 ・・・と、なる予定だったが、家に忘れてきてしまった。
 主に中落ちカルビでいっぱいになったお腹を抱え、しん邸に帰る途中、
「あ゛〜っ 忘れた!」
 と気づく。
 熱心でなくても、人のために買ったものをタイムリーに渡せないとなると、それはそれでショックである。
「ま、いいんじゃない? 食べりィ」
 と、ニコニコ笑って(こちらもバレンタインに思い入れのなさそうな)しんちゃん。
 なので素直に自分で食べました。ウマッ。

 そういえば、去年もしんちゃんにチョコレートをあげてなかったことを思い出した。
 それも、
「なんか会社の人に、義理チョコば、やらないかんごたぁ。
 私一人で、8人分買わないかんけん、今月ピンチやん。
 悪いけどしんちゃんの分、買う余裕ないけん。」
 という、やる気なさすぎな理由で・・・。
 しんちゃんは特に不服そうでもなく。たぶん強がりじゃなくて、本当に不服そうでもなく。

 あっ、いま去年の日記を読み返したら、
『来年も付き合ってたら、またチョコは復活するから、ガマンしてね』
 などと書いている・・・。
 ら、来年こそは。

 しかし、そんな二人にもかわいい時期というのはあったもんで、付き合って一年目のときは、しんちゃんがキャンディーをお返しにくれたのをよーく覚えてる。
 ハンドメイドだった。
 といっても、もちろんキャンディーを手作りしたわけではないが、ラッピングがね。
 切れたギターの弦で封がしてあった。袋には雑誌の切抜きがかわいく貼ってあった(笑) うう、なんていい奴だ。
 ちなみにキャンディーは4つくらいしか入ってなかった。市販のものを一袋買って、残りは自分で食べたらしい。うう、好きだ、しんちゃんのそんなところがたまらない。





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