moonshine  エミ




2002年06月15日(土)  羞恥心(と、ひで)

 夕方、しんちゃんと待ち合わせの時間の前に、ふらりと本屋に入る。
 ふらりと「nakata.net1998」「nakata.net1999」「夫婦茶碗」の3冊を買う。
 なんか我慢できない感じがして、早速ひとりで喫茶店に入って読み始める。

 公式HPで、中田英寿が自分の手で書いてきたメッセージをまとめて本にしたもの。
 4年前、フランスのW杯直前からHPは始まっている。ちょうど4年間も続いてるんだね。えらいなあ。
 彼の一貫したマスコミ嫌いは有名だが、HPでは、なぜマスコミの前で喋らないかということを始め、ファンの行動に対する要望も、事あるごとにきちんと説明し書きつづっている。
 そしてもちろん、試合の解説とか、「試合の前にはこんな音楽を聞いてるんだよ」とか、「明日の試合に負けたら強制合宿に行かなきゃいけない・・・いやだ〜〜!」とか(←ほんとうに、こういう口調で書いてある)、「結婚なんて籍にこだわる必要ないと思うけど」とか、「昨日のOFFは、隣に住んでる家族と一緒にご飯を食べた」とか、とにかくいろいろ書いてある。
 マスコミにかわって、ファンに向かって情報を発信するものとして、ネットというメディアを使おうとしているのがよくわかる。
 ベルマーレからペルージャ、ペルージャからローマへと移籍していくときも、国際試合の翌日にも、間に誰の意識的操作も交えないで、彼の声が届くようになっている。
 そしてそれは途切れることなく続いてきて今も、ベルギー戦、ロシア戦の感想がHPにはアップしてある。
 このW杯の時期には、「nakatanetカフェ」も東京でやってるし、HPには子供の質問に答えるコーナーもある。

 マスコミを有効利用する有名人はたくさんいるし、また、マスコミを単に嫌い!といって逃げるだけの有名人もいるんだろうけど、中田英寿はそのどちらも選ばずに、自分の手で本当に伝えたい情報を伝える努力を惜しまずに続けてきた。もちろんスポンサーや協賛企業がいるんだろうけどさ、彼の妥協しないアピールとエネルギーが、周囲を巻き込んでいったんだと思う。
 やっぱりさ、
 そういうメンタルの強さやプレイ以外での行動力、
    と、
 サッカー選手として優れていて先進的だっていうこと、
 これに全然関係がないとは、私には思えないんだよね。
  
 とにかく、W杯で盛り上がってるみなさん、この本は買いですよ! いまは、「2000」まで新潮文庫(文庫だよ!1冊が500円以下!)で出版されています。もちろん、リアルタイムで更新が続いているHP「nakata.net」もね。

 
 ・・・・で、しんちゃんと、居酒屋「さかな市場」にて夕食。
 実はしんちゃんとゆっくりお酒を飲みながら夜ご飯を食べるのは1ヶ月ぶりくらい(いや、もっとだな・・・)だったので、何だか本当に久しぶりにくつろいだ感じがした。
 私たちのテーマの一つ「羞恥心」を再確認する。
 馬のたてがみを初めて食べる。おいしかった。私は馬ならどこでも食べてやるー!と思っている。競馬が好きだから。
「馬なんて人間の都合で生産されて走らされて殺されて馬肉になってかわいそう・・・」とは、私は言わない。もちろん、そういう事実があるってことを忘れちゃいけない。でも、そうやって簡単に眉をしかめて目をそらすことに、私は羞恥心のなさを感じる。競馬は見るし馬券も買うけど(でも年に2、3回だけス)、馬だってどんどん食べるのだー。
 そしてしんちゃんは私のこういう気持ちを、今のところこの世でいちばんたくさん(全部とは言わない)理解してくれる人だ。

 店を出て缶のお茶を買って、博多駅のロータリーの地べたに座ってギター少年たちを鑑賞する。ほとんどみんながミニゆずだ。ゆずって偉大だねえ、と言う。でも、あんなにたくさんの路上ミュージシャンが出てて、みんながおんなじような格好で、おんなじような曲をやってるってのが、どうも解せない感じもあるんだよね。

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