moonshine  エミ




2002年01月29日(火)  小股の切れ上がった女

 そして今日、結婚を決意した友達がまた!
 こうなると、「次は誰だ?」という興味が。


 時代小説を読んでいると、よく
「小股の切れ上がったような」
 という表現が出てきます。女性を形容する褒め言葉。
 江戸もの限定の語彙のようだ。
 少なくとも、古代ものでは見かけたことがありません。もちろん、現代小説でもみませんよね。
 これがいつも、どうもピンと来なかったのだが、ゆうべ読んでいた本の中に出てきたので、一念発起して(←大げさすぎ。)辞書を引いてみた。

 股が上のほうにある、つまり、足が長いってことでした。
 いなせな立ち姿!と褒めているらしい。

 いま読んでいるのは、おととい買った、藤沢周平の短編集「暗殺の年輪」。
 表題作は、直木賞を受賞した作品。暗い!
 
 藤沢周平の作品は、一般に『用心棒日月抄』シリーズが始まるまでは、暗い色彩のものが多いといわれていて、今よりもっと幼い頃の私は
「暗いムードや悲しい結末の本なんて、何のために読むのだ!」
 と思っていたので、かたくなに手をつけていなかった。
(そして、『用心棒』以後の作品を熱読していた)
 
 幸せな読後感じゃなくても、何度でも読み返したくなって、一生心に残る本だってたくさんあるんだ。ってことに気づいたのは、二十歳を過ぎた頃だったろうか。
 本を読むペースや量はずっと変わらないが、ハッピーエンドにこだわってた頃と比べると、読書世界はぐんと広がったと思う。 
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