つたないことば
pastwill


2005年04月08日(金)  四界

(雷雲)

紺碧の空に築かれた雲の峰は
今だ静寂を湛え、遥か遠い世界を隔てる
此処を抜ければ俺は光れるのか
やがてあの雲が齎す雷のように



(斜陽)

黄昏時の陽がすべてを橙で包み
何処ぞへとなり帰りたくなる
それなのに焼け爛れ、無に帰した大地が
俺の足を掴んで放さない



(流星)

群青を貫いた数え切れぬ程の光の雨は
恐らくは天の涙であったのだろう
この星を憐れむならば、俺が掬おう
さあ今こそ飛び立つ時だ



(暁闇)

暁の微睡から抜け出せぬまま
白く霞んだ酷く懐かしい夢を見た
あの頃は戻らない、それでも俺は求める
永遠に醒める事のない夢を見ている



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