つたないことば past|will
(雷雲) 紺碧の空に築かれた雲の峰は 今だ静寂を湛え、遥か遠い世界を隔てる 此処を抜ければ俺は光れるのか やがてあの雲が齎す雷のように (斜陽) 黄昏時の陽がすべてを橙で包み 何処ぞへとなり帰りたくなる それなのに焼け爛れ、無に帰した大地が 俺の足を掴んで放さない (流星) 群青を貫いた数え切れぬ程の光の雨は 恐らくは天の涙であったのだろう この星を憐れむならば、俺が掬おう さあ今こそ飛び立つ時だ (暁闇) 暁の微睡から抜け出せぬまま 白く霞んだ酷く懐かしい夢を見た あの頃は戻らない、それでも俺は求める 永遠に醒める事のない夢を見ている
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