衛澤のどーでもよさげ。
2016年01月24日(日) 芸術。

南国住まいなので雪が降ると原付で走るのが怖い衛澤です御機嫌よう。降雪の中走って雪だるまみたいになったヨ!

昨年から引き続き忙しいちょー忙しいと奔走していましたが、やっと時間が取れて、今日は県主催のイベントを見に行ってきました。テーマは「STOP!デートDV・性暴力」。イベントのメインは演劇です。啓発劇なんですが、これが如何にも教材然とした説教くさいものではなく、一ト言で言うなら「すばらしい!」劇でした。
この演劇をつくったのは高校生。ただの高校生ではなく、演劇を専門に学んでいる学生たちです。

和歌山県海草郡紀美野町という、何もない町に数年前にできた「りら総合芸術高等学校」。ダンスや美術、音楽とともに演劇やミュージカルを学べる学校です。この学校の生徒たちが授業の一環として一からつくり完成させたのが今日私が観てきた「恋愛人形と7人の悪魔たち」という劇です。この劇はのちにDVD化の上配布されたりYouTubeで公開される予定らしいので、興味を持たれた方はぜひご覧ください。

りら高校で教える先生のうちにもと宝塚歌劇団女優などもいて、プロの技を学べるのですね。今日観た劇も役者のみなさんは「学校の演劇部」の水準では既になく、冒頭に登場した一人の第一声で度肝を抜かれました。プロの発声です。腹の底から無理なく声が出ていて、マイクなどなくても楽々聞こえてしまうはっきりとした声です。こりゃすごい。

物語は「憤怒のオーガ」、「怠惰のゴロリ」など「七つの大罪」になぞらえた7人の「恋愛悪魔」、つまり恋愛の隘路でDVするに至ってしまった者たちの魂が「恋愛地獄」から脱するための試験を受けることになる、という場面からはじまります。さて、DVしてしまい、しかし自分は決して悪くないと思っている7人の恋愛悪魔は恋愛地獄を抜け出せるのでしょうか。抜け出せるのなら、それはどうやって―――というのが内容ですが、詳細はここでは申し上げませんので、ぜひDVDやYouTubeでご観劇ください。デートDVがとても判りやすく描かれていて、かといって教材くささもなく、おすすめです。

劇と同じ会場でガールスカウトのみなさんが「STOP THE VIOLENCE」というイベントを行なっていたので、参加させて頂きました。展示してあるデートDVの啓発資料を見て思ったことなどを「MY VOICE」として用意されたシートに書き表し、そのシートとともに写真に写ります。


だいたい、シートで顔を隠して撮影するものらしいんですが、顔出しで撮って頂きました。その写真にわざわざ自分で目線を入れて発表する私。何なんだ。

デートDVは大別して5種の暴力からなります。身体的暴力、精神的暴力、社会的暴力、性的暴力、経済的暴力、です。これ等によって怯えなければならない状態にされる、支配されるのがデートDVです。「デートDV」だけでなく普通の(DV防止法で定められた)DVもこの要素からなります。こういった恋愛ではなく、互いに相手が怖くない、ともに過ごすのが愉しく尊重し合える素敵恋愛をしましょう、というのがデートDV防止の考え方。
傍目に見て明らかでも渦中の本人たちは意外とDVであることを認めないもの。未然に防ぎ、もしも渦中に陥っても早く自分で気付いて抜け出せるように予め正しい智識と考える力を身に付けておきましょう。

さて、別の話題。
私はいま、オーディオテクニカという会社のATH-A900というヘッドフォンを使っています。



このヘッドフォンはモニタ用なので、音楽を聴くヘッドフォンのように低音を愉しみたいとか高音をクリアにとか、そういう特徴はなくてフラットです。でもだから、音がクリアに聞こえて曲の奥の方でどんな音が鳴っているかがよく判って私は気に入っています。着け心地もいい。特にこだわりはないけど取り敢えずいい音で聞けるヘッドフォンがほしい、という方にはおすすめです。

そのヘッドフォンでただいま何を聴いているかというと、「KAITO 10th Anniversary -Glorious Blue-」です。
10年近く前からこの頁でも頻繁に「KAITOがいい」と述べてきましたのでご存知の方もおられるかと思いますが、改めて紹介を。「KAITO」とはVOCALOIDです。「VOCALOID」というものについての詳しいことはこちらをご覧ください。簡単に言えば「PCソフトウェア」です。ただ、一般的でない部分があります。「歌う」PCソフトなのです。

そのVOCALOID KAITOが歌う曲は沢山あって中には名曲もあります。名曲中の名曲を選りすぐって集め、その上KAITOの「声モデル」である歌手の風雅なおとさんがKAITOとデュエット……!(これは技術の上でもすごいことなんです!)
まさしく「聴きどころしかない」アルバムです。みなさんもぜひ。さあ!
私の特に特におすすめはボーナストラックの二曲です。一曲は先程申し上げました風雅さんとKAITOのデュエット曲。ポップな感じの聴いて愉しい、一緒に歌うとより愉しい曲です。

もう一曲は「wanderer -KAITO's 10th Birthday ver.-」。原曲は動画投稿サイトで発表されて「全てはここから始まった」というタグが付いているのですが、KAITOがネタではなく真面目な曲を真面目に歌ったはじめての曲とされています。
私はこの原曲がとても非常に何とも大好きで、何度繰り返し聴いたことか。KAITOの声はKAITOを操作する人によって違ってくるのですが、私はこの曲を歌うKAITOの声が一番好きなんです。曲自体も、聴くたびに郷愁というか、胸をきゅっと締めつけるような何かを感じます。この曲が、「ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクル」でお馴染みのゲームミュージックライター谷岡久美氏のアレンジで装いも新たに!
原曲をつくったF.Koshibaという人は民族調の曲を能くつくる人なんですが、谷岡久美さんも民族音楽を取り入れた郷愁を誘う作風を特徴としています。相性が悪かろうはずもない。いやもう素敵。素敵です。私が千の言葉万の言葉を尽くすより、ぜひ一度お聴きください。

先に紹介申し上げましたこの頁でクロスフェードが聴けますので、先ずはここから。ささ、どうぞ。

このような感じで、芸術に触れた一日の様子をお届け致しました。演劇。音楽。芸術ですなゲージツ。


エンピツユニオン


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