2006年02月05日(日) 情熱の。
ぼくが通っているトレーニングジムは四階建ての建物の三階にあります。一階がプール、二階がスタジオルーム、三階がジムです。四階に何があるのかは知りません。おそらく管理事務所でしょう。
さて、年が明けてからというもの、昨年とは打って変わって体調がすこぶるよろしいぼくは今日もジムで二時間ほどトレーニングをして汗を流していました。その終盤、午前一一時頃です。デジタルプレイヤで音楽を聴きながらエアロバイクを漕いでいたら、突然だん!だん!と建物全部を揺らすかのような振動が断続的にありました。ぐらぐらっという地震のような揺れではありません。だん!だん!と、大勢が一斉に床を踏みならすような振動が足許から響いてきます。
あ。
そう言えば階下のスタジオルームでは、日曜日のこの時間はダンスを教えています。どうやらフラメンコを十数人で踊っている模様。
フラメンコはイスパニアの南方、アンダルシアで発達した、歌・リズム・舞踊が一体になった芸能です。日本では「歌だけ」、「舞踊だけ」と分けて捉えられることが多く、ぼくが通うジムが入っている施設でもカルチャースクールを開いて舞踊だけを教えているようです。
フラメンコは「下へ下へと大地に向かって踊る」と言われています。特に足裏全体で大地を叩き、大きな音を立てる踊り方は特徴的です。強く足を踏み鳴らすので、フラメンコ用の靴の踵は堅い木でできていて、更にゴムの緩衝材が付いていて、爪先と踵には釘が打ってあるそうです。
その独特の靴はおそらくスタジオルームでは履いてはいないのでしょうが、それでも二階のスタジオルームから見れば天井に当たるジムの床や壁を揺するほどの足の鳴らし方は、きっと随分練習した成果なのだろうと感じられました。そしてフラメンコというものがとても情熱的なことも。
ぼくはじっくりとフラメンコを見たことはありませんが、ステップのリズムと振動だけで情熱を感じさせる舞踊は、見ればきっとうっとりしてしまうほどのものなのだろうと思いながら、耳ではハードロックを聴きながらエアロバイクを漕いでいました。
一生懸命漕いでいたら、尻を擦り剥いちゃったよ。
【今日の靴擦れ】
いままでずっと「靴に咬まれる」というのは全国的に通じる慣用句なのだと思っていました。