衛澤のどーでもよさげ。
2004年11月21日(日) 香川にて(その1)。

当県内性的少数者自助団体発足に当たり発起人が何の智識も持たないので付け焼き刃でもないよりまし、ということで「何も判らないので何をすればよいのか教えてください」という非常にに情けないメールを各地の団体宛てに送りました。

「手前で調べろ」と言われて当然と思っていたのですが、快く回答くだすった代表さんは複数おられました。東北のM木さん、四国のF田さん、ほんとうに有難うございます。御二方ともとても丁寧な御回答をくださいました。

さて、香川県高松市を中心とした性的少数者自助グループ「プラウド in 香川」さんもとても御親切くださいまして、本日開催のワークショップ&交流会に招いてくださいました。
30年振りに乗るフェリーで紀淡海峡を越えて徳島県へ、そこから高速バスに乗り継いで高松市まで、出向いて参りました。
という訳で、当市-高松市-当市の2日間のことを3回くらいの連載にしたいと思います。
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半日掛けて辿り着き、午後からはプラウドさんのワークショップ「わたしが作るわたしだけのライフスタイル」に参加させて頂きました。講師は永易至文さん。前半は永易さんの講演を拝聴して後半は質疑応答という組み立てになっていました。

性的少数者、特にゲイセクシュアルの人がミドルエイジに差し掛かったら、どのように成熟・充実した、不安の少ない人生を送ればよいのだろう、という御話でした。
とかくいまの日本は心身の性が一致していてヘテロセクシュアルであることが当然となっているため、ゲイセクシュアルやGID当事者には使えない「制度」が沢山。社会制度から閉め出されてしまうこともしばしば。さて、どのように「当然の人たち」と同じく等しく当然の安心や倖せを享受すればよいだろう、ということです。

細かく述べるととても長くなりますので肝心なところではありますが割愛します。詳細は永易さんの「にじ」をお読みになるなどすると問題意識が湧いてきてとてもよいと思います。とにかく考えないとことは解決しません。そしていまは諸々が問題のただ中にあるので一ト口に言ってしまえないのです。

思ったのは、日本の「家庭」や「家族」はほんとうに「血」や「婚姻」に縛り上げられてしまっているな、ということです。血縁があるか婚姻しているかしないと大切な人の最期を看取ることすら許されないのです。そしてそのことに永易さんの御話を伺うまで思い至らなかった自分の問題意識の低さも困りました。

そして、対比として取り上げられたのは米国サンフランシスコ州。何と人口の3割ほどが性的少数者だそうで、それだけの割合だと最早や「少数者」ではありませんね。性的少数者にとってはかなり拓けた土地のようです。何せ、ゲイコミュニティのイベントスポンサーにリーバイスやらバドワイザーやらの大企業が普通にぽんと付くのですから。
日本だと企業イメージが云々で先ず企業がスポンサーに付いてゲイパレードのパンフレットに広告を掲載するなんてこと、ほぼありませんよね。まだまだ日本の世の中は偏った眼を持っているようです。

そう言った日本の現状を「制度」を変えることで住みよくしていきましょうよ、というのが永易さんの御話でした。それはいまのところゲイセクシュアルだけの問題ではなく、現状だと法的には同性になってしまうヘテロセクシュアルGID当事者とそのパートナーさんにとっても同じように問題は降り掛かってきているのです。ほんとうに、いまの日本は問題山積です。
こんなときにG民党は無茶なことばかり言い出すのでひやひやものです。


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