徒然なる日々

2005年06月21日(火) 『霞んだ月に吠えた夜』

蛍光灯の明かりが気持ち悪い。

月の光と比べるととてもちんけに見える。

夜の散歩は気持ちがいい。

蒸し暑い空気が夜風を浴びて透明感を帯び、畑から聞こえる蛙の声が現実から非現実な世界へ連れて行ってくれる。

街灯の下を通る度に影が縮んではまた伸びていき、やがて闇に消える。

影に自分を照らし合わせてみる。

伸びた影に手の届きそうな自分の未来を見る。

今倒れてしまえば影に届く。楽になれる。

けどそれで終わってしまう。

届きそうで届かない。希望と不安が入り乱れる。

家の横を流れる川の畔で声にならない声で月に向かって吠えてみた。

一匹の魚が答えるように跳ねてくれた。

気持ちが少し楽になれた。


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