浅間山文化圏で仕事。旧三笠ホテルの上にいる。 久しぶりにお外のお仕事で、心躍る気分ででかけた。
白糸の滝は人工関節に人工呼吸器で生き永らえているような場所だ。 上高地も然り。一瞬の自然の造形美を永久保存するために、あの手この手を使っている。もちろん巨額の税金も使われている。
観光客をかき分けて、山の奥へ。 山の奥、と言ったところで、所詮は浅間山の山麓だから、 起伏の小さいらくちんな尾根が続く。
イノシシのぬた場が、泥のプールになっている。 火山灰でできている土はぐずぐずに崩れてくる。
倒木が重なり合うように谷に落ち込み、その中に オオモミジがビビッドに赤を添えている。
森の中は整然となどしていないし、静寂でもない。 しかしそこに在る朽木やモミジの葉の赤さの、なんと真実であることか。
自然の造形物、浅間山から飛んできた岩や石ころの一つひとつに至るまで、すべて尊く見える。
破壊と創造と混沌が絶え間なく変化し続ける、 それこそが真の自然の美しさなのだ。
2007年10月21日(日) ミディアム冬支度 2005年10月21日(金) 2004年10月21日(木) 嵐の後に来るものは
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