2009年08月19日(水) |
存在感のない投票用紙 |
最高裁判所裁判官の国民審査が18日、中央選挙管理会から告示された。総選挙と同じ30日に投票される。15人の裁判官のうち、審査を受けるのは05年9月の前回総選挙後に任命された次の9人、というニュース。
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衆議院議員総選挙の情報量に比べて、こちらは恐ろしいほど密やかである。それぞれの職務履歴が小さく記載されているだけだ。
私は、この方々が法の番人として適切かどうか、一体どうやって審査すべきなのか。 情けない話であるが、正直言って何のチェックリストもないまま、有権者として長年過ごしてきてしまっている。
これまでに国民審査で罷免された事例はないそうであるが、それは悪代官が存在しなかったのか、それともこの制度が上手く機能していないということか。
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弁護士を量産するべく、司法試験の制度も新しくなった。 よいか悪いかは別として、裁判員制度がスタートした。 かように、司法のシステムは、ゆっくりと変化している。
さらに、国の根幹を成す憲法の改正が議論されている。
そうであるから、この最高裁判所裁判官の国民審査だって、今は高等学校の教頭先生ぐらい国民の権利としての存在感が薄い制度だけれど、早晩-ひょっとしたら今回の選挙を契機に-人々の関心を集めるのではないだろうか。
例えそうでないとしても、少なくとも過去に関わった判決や、そうした事実から汲み取られる憲法に対する向き合い方ぐらいは知っておいて、判断の指針としたいものだ。
2006年08月19日(土) テンカウントをダウンして待つ 2004年08月19日(木) 教育クライシス
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