サブプライムローンについての解説が、いつのまにか 「低所得者向け住宅ローン」という表現から 「信用度の低い顧客向けの住宅ローン」というふうに変わっている。
信用度の低い顧客であることを前提とした契約が、いつ、どのようにして 世界中に影響を及ぼすほど流通し、高い信用を得てしまったのか。
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農産物の表示についてのローカルニュース。 生産者の氏名、使用した農薬と頻度について商品に明示するということ。 そうだから、この商品の安全性を信じて買ってくれ、という意図である。
不安定な天候の中で野菜を作るだけでも大変なのに、ご苦労なことである。
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沖縄の那覇空港での旅客機炎上事故を受けて行われた、緊急点検に関するニュース。 点検の結果、一部の機体に留め具が取り付けられていないボルトが見つかり、これは製造段階でのミスの可能性があるという事態。
信じられない品質不良は、−失礼ながら−中国だけで生じるわけではない。 うなぎでも飛行機でも、ずさんな製造工程は有りうるものである。
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信用とは一体何だろうか。
「信用する」という行為を、私はこれからどう処理していけばいいのだろうか。
科学的なエビデンスも何か権威のある格付けや承認も、 そんな空虚なものは信用の材料足り得ない。 根本的に、違う気がするのである。
信用とはそもそも人間が人間に対してなす総合的な判断でしか有り得ないのであって、 本来的には適用できない、制度とか組織や商品のような顔のないものに用いるから、 色々な問題や過ちが何度も何度も繰り返されるのではないか。
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最近はそのことばかり考えている。 でもしかし、さっぱりわからないのである。
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