2004年09月29日(水) |
ルナティックタイフーン |
ラジオでは台風のニュースが続く。沿岸部の危険を報じている。
高潮についての解説。気象庁のHPでも同じ内容が書いてあった。
昨日が中秋の名月で、通常より潮位が高い時期であること、 また夏の気温の影響で海水温度が高く海面が膨張していること、 さらに紀伊半島付近では黒潮の影響などで、既に10cm以上潮位が高いことなど、ただでさえ高潮の傾向があることに加えて、 台風による風は「吹き寄せ効果」という現象を起こし、低気圧は「吸い上げ効果」という現象で、1hPa低くなるごとに約1cmの海面上昇をもたらすのらしい。 (吹き寄せ効果について今回の台風では、南向きに開いた湾が危ないということだそうである。)
こうしたことを総合すると、今日の昼の段階で、潮位は通常より40cmぐらいあがっている、ということだ。40cmの海面上昇である。これに暴風が重なると、高波という次の現象が現れる。
漁港や海岸では、高波による越波や高潮を防ぐために、沿岸域で波の力を殺したり陸域への影響を抑えるための海岸防災設備が色々しつらえてある。 防波堤や消波ブロックのほかに、海面に沈めた潜堤というものもある。 しかしそういう防災設備にも限界があり、安心することができない。 被害にあう前に、厳重な注意が必要なのである。
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山国にいて海岸防災を語るのも場違いだし、 自分の住んでいる県内では台風に加えて火山が噴火しているというのに、 海の心配をしていていいのかとも思うけれど。
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都市部の人々にとっては、今回の台風もテレビの世界だと思う。 交通機関がマヒしないか、というあたりが、主な心配ごとになるだろう。
しかし、近くに海や川や山や丘陵地があったり、低地に住んでいる人は、 テレビを一度消して、自分の家の周辺をよく見回って、 災害の兆候がないか見つけることが大切である。
川の水は増水又は減水していないか。水は濁っていないか。 斜面地から落石はないか。変な臭いはしないか。
そして、兆候を見つけたら、避難勧告が出ていなくても とにかく早くその場を離れることである。自分で判断しなくてはならない。 このことは、ラジオでも解説者が、何度も注意を喚起していた。
報道ニュースは、視聴者にカスタマイズされた情報は提供してくれないからだ。
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